ハンディキャップがあっても幸せな猫たちが暮らす最古の保護猫カフェや羽がない国鳥キーウィ、日本アニメのファンが集うカフェやモダンな図書館があるニュージーランドに行ってみた

日本と同じく南北に細長いニュージーランドは都会と自然を兼ね揃えており、世界で最も住みやすい都市に選ばれたオークランドがあります。人権先進国とも言われ、動物愛護にも力を入れています。ドメイン探検隊は、ハンディキャップがありながらも幸せそうな猫たちが暮らす同国最古の保護猫カフェや、ニュージーランドを代表する羽がない国鳥キーウィのいるオークランド動物園、無料でくつろげるモダンな図書館、日本アニメのファンが集うカフェ、南半球最大の高さを誇るスカイタワーなどを訪れ、ニュージーランドの魅力を探ってきました。ニュージーランドに割り当てられているccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は「.nz」です。

◆ニュージーランドはどこにあるのか?

ニュージーランドは南半球のオセアニアに位置し、島の面積は日本の約4分の3。首都はウェリントンですが、最大の都市は我々が訪問したオークランドです。使用されている通貨はNZドル(1NZドル=約95円※)です。※2024年5月現在

= 目次 =

◆ニュージーランドを守る厳格な入国チェック

◆暗闇の中でキーウィに会えるオークランド動物園と.kiwiドメイン

◆ハンディキャップのある猫たちも幸せに暮らすNZ最古の保護猫カフェ

◆“333均”のダイソーと日本アニメのファンが集うカフェ

◆1949年創立のモダンなバーケンヘッド図書館

◆南半球最大のスカイタワー周辺で地元民のように電動キックボードに乗ってみた

◆先住民族マオリの伝統料理など~ニュージーランドの食事事情~

◆街で見かけた.nzドメイン

◆現地SIM速度調査~ニュージーランド編~

 


◆ニュージーランドを守る厳格な入国チェック

東京から直行便で約10時間半、オークランド空港に到着しました。お祈りのような民族音楽が鳴っている独特な装飾のゲートを通って入国手続きに向かいます。

日本のパスポートは自動ゲートで入国できました。その後にバイオセキュリティチェックがあります。このチェックは有害生物や細菌、病疫の侵入から守ることを目的として行われており、非常に厳格なことで有名です。

荷物に果物や、肉、植物、種子など禁止されているものが入っていないか、出されたカードの各項目にYes、またはNoのチェックを入れて自己申告します。キャンプ用品、スキューバ用品、釣り道具は清掃され、汚れていない状態であれば許可されます。よくわからない時は、空港スタッフが日本語のシートを見せてくれるので安心です。

チェックは約5分程度で終わりました。たとえ偶然であっても、虚偽または不正確な申告をした場合、法律違反となり、罰金が科せられたり、懲役刑に処せられる可能性があります。我々は、一般カートをムカデのように連れて走る電動カートを横目にバス停へ。

近隣ホテルを巡回する「YELLOW BUS」に乗ってホテルに向かいます。空港ホテル宿泊者はホテルの宿泊予約表を見せれば無料で乗れます。

今回泊まるのは空港からバスで15分ほどのAirport Gateway Hotel

鍵が壊れかかっており少々不安でしたが、部屋は整理されていました。エアコンはありません。我々が訪れた5月中旬の夜は10℃前後で、かなり寒く感じました。南半球のニュージーランドは、日本とは真逆の季節となりますので注意しましょう。

 


◆暗闇の中でキーウィに会えるオークランド動物園と「.kiwi」ドメイン

ニュージーランドに来たからにはニュージーランドにしか生息しない羽のない可愛らしい国鳥キーウィをこの目で見なくてはなりません。しかし野生のキーウィに会えるのはニュージーランドでもスチュアート島だけとのことなので、時間がない我々はオークランド動物園に向かいました。

入場料は35NZドル(約3,325円)。小雨が降る中、キーウィを目指します。

園内は非常に広く緑豊かで、まるでサファリパークのよう。平日のせいか、閑散としています。

虎の親子など他にも気になる動物はたくさんいましたが、我々は一途にキーウィを探します。

キーウィの小屋を発見。

お静かに。。。 フラッシュもライトも禁止です。入ってみましょう。

なんと室内は真っ暗で何も見えません。危険を感じるレベルです。キーウィは夜行性のため、暗闇の中で活動します。しばらく目が慣れるのを待ちましょう。

だんだん目が慣れてきたころ、目を凝らすとかすかに動く丸いものが見えるような気がします。身体に似合わず意外と早く動いていますね。あまりに暗いのと動き回るのとで、写真をうまく撮ることができません。仕方がないのでガラスにスマホをくっつけて動画撮影をオンにし、近づいてくるのをじっと待ちます。

来ました!キーウィです。見た目も歩き方もとてもキュートです。まさかこんなに真っ暗闇の中でキーウィを見ることになるとは思いませんでしたが、夜行性の彼らを野生で見ることは不可能に近いのではないでしょうか。

動物園をあとにした我々は、「.kiwi」ドメインを運営、管理するレジストリに行ってみました。「kiwi」は鳥や果物だけでなく、ニュージーランド人を表していて、ニュージーランド人もKiwiと呼ばれることを好んでいます。

レジストリは、スカイタワー近くの近代的で立派な建物内にある法律事務所「Dentons – Auckland Office」内あります。残念ながら担当者は不在。代わりに日本人のスタッフが親切に対応してくれました。ドメイン島巡りという企画で日本から来たことを伝え、日本のお土産をお渡しすることができました。

 


◆ハンディキャップのある猫たちも幸せに暮らすNZ最古の保護猫カフェ

動物愛護先進国と言われるニュージーランド。そのニュージーランドで最も古い歴史のある保護猫カフェ「Purrs & Beans NZ」を訪ねてみました。

可愛らしい入り口にはたくさんの注意書きがあります。本来は予約制ですが、たまたま空きがあったので入れてもらえました。入場の条件は10歳以上で10歳から14歳までは大人(18歳以上)の付き添いが必要です。

入り口を入るとたくさんの猫グッズが売っています。どれも保護猫の寄付になります。

バナナスムージー(8.5NZドル、約808円)を注文。美味しかったです。

ドラえもんのように耳がない真っ白な猫がいます。保護された時に皮膚病だったため、耳をカットされたようですが、とても愛嬌があります。

足が無いなどハンディキャップがある猫も多くいましたが、みんな伸び伸びと暮らしていました。ここでたくさんの愛情を注がれているのがわかります。

猫たちの詳細な情報が壁にかけてあり、ノートにもまとめられています。

スタッフから猫たち一匹一匹を丁寧に紹介してもらいました。

自由に行き来できる広い3部屋と風通しの良い縁側もあります。

全ての猫たちに新しい家族が見つかりますように。

 


◆“333均“のダイソーと日本アニメのファンが集うカフェ

ニュージーランドで日本アニメのファンなら知らない人はいないと言われるほど有名な場所があると聞いて、2002年オープンの老舗アニメショップ「Graphic Novel Café」に行ってみます。

店内は古典的なものから比較的新しいものまで日本の多くの漫画で埋め尽くされています。漫画は一冊大体20NZ$(約1,900円)ほど。壁一面に漫画家等の貴重なサインが飾ってありました。

アニメーションスタジオ「トリガー」代表取締役である大塚正彦氏の色紙も。

店内BGMで流れるダズビーの「忘れじの言の葉」を聞きながら、ドラゴンボールのドリンク(1本4NZドル、約380円)をいただきました。

カフェも兼ねているのでオフ会もできそうです。


皆さんもよくご存じのダイソーがニュージーランドにもありました。

小さい入口から入ります。店内は奥行きがあって意外に広いです。

日本のダイソーでもお馴染みの商品がたくさん売られています。日本では“100均”として有名なダイソーですが、ニュージーランドではほとんどの商品が1個3.5NZドルなので、約333円ということになります。日本の3倍以上ですね。

しかし店内にはたくさんのお客さんがいて、レジには行列ができていました。

 


◆1949年創立のモダンなバーケンヘッド図書館

歩き疲れたのでノースショアにあるバーケンヘッド図書館に行ってみましょう。物価が高いニュージーランドですが、その代わりに公共サービスは充実しているので、お金をかけずにゆっくりできます。

ほぼ全面ガラス張りで見晴らしの良いモダンな建物。1949年の創立以来、3回改築されています。

壁にはLGBTフラッグが貼られていました。LGBTを表すドメインは「.lgbt」です。

館内は2階まで吹き抜けになっています。

30万点以上の本や雑誌はもちろん、Wi-Fiも無料で使えて、ゆっくりくつろげる空間もたっぷり用意されていました。

 


 ◆南半球最大のスカイタワー周辺で地元民のように電動キックボードに乗ってみた

オークランドのシンボルであるスカイタワー。高さは南半球最大の328mです。

634mの東京スカイツリーと比較すると、それほど高いとは言えないかもしれませんが、オークランドには高層ビルが少ないので市内のどこからでも見ることができ、特に夜はライトアップされて幻想的な美しさです。

せっかくなので登ってみましょう。入り口がどこか少しわかりにくいです。まずスカイシティから入って、エスカレーターで地下に行く必要がありました。

あれ?受付に誰もいませんね。既に閉まっているようです。現在時刻は20時過ぎ。情報では22時まで営業しているはず……。よく確認すると、夏季・冬季、そして曜日によって営業時間が細かく異なっていました。訪れる際は時間に気をつけてください。

残念なことに我々は体験できませんでしたが、「スカイタワーからのバンジージャンプ」も大人気だそうです。ぜひ挑戦してみてください。

登ることができなかったスカイタワー周辺で、地元民のように電動キックボードに乗ってみることにしました。ニュージーランドでは電動キックボードはイー・スクーター ( e scooter )と呼ばれています。急な坂が多いオークランドでは「Beam」で移動する人をよく見かけました。

日本のキックボードは指定された場所へ返却するのが大半なのに対して、Beamの場合は乗り捨て可能場所が広く、そこかしこの道端に乗り捨ててあったりします。起動するのに1NZドル(約95円)、1分あたり0.59NZドル(約56円)の料金が発生します。

利用できるのは18歳以上。運転免許証は不要ですが、付いているヘルメットを被る必要があります。なぜかBeamのヘルメットだけ路上に落ちているのも見かけました。最初は発車タイミングがつかめませんでしたが、慣れたら便利に使いこなせそうです。ちなみに日本でBeamを利用すると、基本料金50円と1分あたり15円なので値段はかなり違いますね。

 


 ◆先住民族マオリの伝統料理など~ニュージーランドの食事事情~

・伝統料理が楽しめるレストラン「hangi shop」

オークランドに来たら、ニュージーランド先住民族マオリの伝統料理「Hangi」は外せません。レストラン「hangi shop」へ。

開放的で小さなお店です。テイクアウト可。地元のお客さんが「どこから来たの?」と話しかけてくれたり、アットホームな雰囲気です。

伝統的な料理方法は蒸し焼きですが、蒸し焼きタイプとゆでるタイプから選べたので、ポークとチキンのHangi(19NZドル、約1,805円)と豚の骨をゆでたMiti Kohua(20NZドル:約1,900円)の両方を注文。どちらの肉も柔らかく、野菜もふんだんに入っていて素材を活かした優しい味がします。薄味のためか機内で出されるような小分けの塩も用意されているので、かけて食べると丁度良い塩梅になりました。

・人気ハンバーガーチェーン「Burger Fuel」

ニュージーランドのオリジナルブランドであるハンバーガーチェーン「Burger Fuel」。

外観も内装もオシャレで若者が集うクラブのような雰囲気。地元で人気があるのがわかります。

Burger Fuelはニュージーランドのハンバーガーチェーンの中で最も高い値段設定とのこと。「AMERICAN MUSCLE」(13.58NZドル、約1,290円)、「YB VEGAN」(15.58NZドル、1,480円)、「C.N.CHEESE」(15.58NZドル、約1,480円)を注文しました。

どれもバンズが大きく、AMERICAN MUSCLEは野菜がしっかり入っていて食べ応えがあり、ソースも濃く、マッシュポテトも挟んであって非常に美味しかったです!

・和食レストラン「Hayashi」

偶然通りかかった和食レストラン「Hayashi」。ショーウインドーに飾られた日本人形や樽酒などが目に留まり、入ってみました。

店員さんは日本人で「日本人のお客様は久しぶりです!」と言われました。シェフは韓国出身だそうです。「Chicken Katsu Carry Don」(23NZドル、2,185円)を注文。お味噌汁も付いてます。

「Vegetable Udon」(19NZドル、1,805円)は大量の天かす付き。

こちらは「California Roll」(15NZドル、1,425円)。ニュージーランドは物価が高いですね。味は日本で食べる和食と遜色なく、美味しくいただきました。

厨房から見えたシェフは頑固おやじに見えない、優しそうな方でした。オークランドで和食が恋しくなったら気軽に入れるお店です。

・ニュージーランド料理店「GLASS GOOSE」

スカイタワーから徒歩ですぐの場所にあるニュージーランド料理店「GLASS GOOSE」は、今回の調査の中で一番ゴージャスなお店でした。内装も外装もとてもおしゃれで、デートにも最適です。

まずはドリンクを注文。「Strawberry Bassil Crush」と「Spiced Apple Mojito」は、どちらも13NZドル(約1,235円)。

メインは「Pork Belly」(42NZドル、約3,990円)。マスタードがアクセントになっていて、豚の皮のパリパリ食感も楽しめました。とにかくおしゃれなニュージーランド料理を味わいたいなら、おすすめのお店です。

 


 ◆街で見かけた.nzドメイン

ニュージーランドに割り当てられている国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)は、「.nz」です。オークランドの街中で多く見ることができました。

Spark(NZの電気通信会社)とSpotify。

空港のシャトルバス。

モーテル。

ゲームセンター。

美容院。

保護猫カフェ「Purrs & Beans NZ」では、kiwiドメインを見つけることができました。ニュージーランドではペットショップの生体販売は厳しく規制されています。

 


現地SIM速度調査~ニュージーランド編~

eSIMのtrifaを利用しました。オークランド市内で64Mbpsでした。海外に行く予定のある方は「最強の海外用eSIMはコレだ!海外用Wi-Fiはやめておくべきこれだけの理由」を参考にしてください。

 


■今回訪れた場所

 

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