復活した海賊たちは治安の悪いセントビンセント及びグレナディーン諸島にいるのか?

片道 40 時間をかけてツバルにも行ってしまうドメイン島巡り、第 15 回目はセントビンセント及びグレナディーン諸島(以下:セントビンセント)を訪れました。ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は「Venture Capital(投資会社)」などの意味でも使われている「.vc」です。なお、本文内のドル表記は、すべて東カリブ・ドルとなります。※1ECD=40.96 円で計算

◆セントビンセント、どこにある?

カリブ海の小アンティル諸島にある、火山島のセントビンセント島と珊瑚礁のグレナディーン諸島から成る島国で イギリス連邦に加盟する英連邦王国の 1 つです。

= 目次 =

◆治安が悪いとされるセントビンセントを散策

◆復活した海賊

◆シャーロット砦で海賊船を探す

◆あんまり魚は食べない?セントビンセントの郷土料理

◆西半球で最も古い植物園でマラカスの起源を知る

◆暫定的に世界遺産認定された古代カリブの線刻画

◆日本の協力で作られた「リトルトーキョー」

◆現地でのSIM 購入方法&速度調査 ~セントビンセント編~

◆「.vc」のレジストリを訪問


◆治安が悪いとされるセントビンセントを散策

セントビンセントは、殺人発生率国別ランキング(2016 年)8 位で、路上等における窃盗や強盗に注意が必要とされています。注意を払いつつ、首都キングスタウンから散策スタートです。

さっそく目についたのは、ネットカフェトンガ王国では快適なネット環境を求めて彷徨いましたが、セントビンセントはどうでしょうか?

セントビンセントの国旗と同じカラーリングの階段を登って 2 階へ。

入口に到着。

中へ入ってみると、電気屋の一角がネットカフェになっていました。

2 ドル(約 80 円)で、15 分間利用可能なお試しプランを購入。ブラウザを立ち上げます。

URL を見ると、セントビンセントの ccTLD“.com.vc”ドメインでした。続いては、回線の速度を測ってみます。

速度テストサイトの計測結果は、10Mbps 。日本のネットカフェとは異なり、周りの利用者はYouTube などの動画共有サービスを見ている様子はありません。調べ物には問題のない速度ではないでしょうか。

セントビンセントでは快適なネット環境に巡り合うことができました。

多くの人が出入りするお店に行ってみると、日本でもお馴染みのケンタッキーフライドチキンでした。知っているお店を見ると少し安心します。セントビン セントにはマクドナルドがないため、貴重なファーストフード店です。

お昼時ということもあって、大混雑。

メニューを見ると、デザートも充実しています。

日本のチキンフィレサンドに近い“Zinger”をポテト、ドリンクとセットで注文。17.05 ドル(約 700 円)。”Zinger”は、ピリ辛のマヨネーズソースに揚げたての鶏肉がサンドされた、万国共通の味。

ドリンクは、“Red Kola Champagne”という炭酸飲料をチョイス。コーラ(Cola)かと思いましたが、スペルが違います

かき氷のイチゴシロップのように赤く、強い甘みを想像しましたが、酸味のあるフルーツジュースでした。どうやら、同じくカリブの島国であるトリニダードトバゴで作られている飲料のようです。カリブ地域限定メニューではないでしょうか。


◆復活した海賊

“海賊”のイメージが強いカリブ。1660 年代から 1730 年代のカリブ地域は、海賊が最も暗躍した時代です。現代では、海賊をモチーフにした作品も多く、漫画「ワンピース」に登場する“黒ひげ”や” 白ひげ”は、カリブ海を荒らしていたエドワード・ティーチという実在の海賊がモデルとされています。もう海賊は過去のものと思われていますが、実はラテンアメリカとカリブ海地域では 2017 年に 71 件の海事事件が発生、前年比で 163%の増加となりました。 セントビンセントもまた、海賊行為のホットスポットとされているのです。と言うことは、本物の海賊に会えるかもしれない?!

まずは、海賊のことを知るために映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』の撮影地ワリラボウへ。

キングスタウンから車で約 30 分の場所にありました。

とても古めかしいこの建物。扉には「Port Royal Set Buildings」と書かれています。ポートロイヤルはジャマイカの町のことで、『パイレーツ・オブ・カリビアン』の劇中で、ここは「ジャマイカのポートロイヤルにある建物」として登場したセットでした。

まるで貸出用ビーチパラソルのように並ぶ棺。

建物の中に入ると、主演者の写真や当時のスケジュールが展示されています。

ジャックスパロウ船長役のジョニー・デップを始め、キャストの貴重なオフショットもありました。

写真だけでなく小道具やセットも展示。

別のセットと思しき建物に入ると、大量の古い電話とレジスター等がずらりと並ぶ、映画とは無関係の倉庫でした。しかし、なぜか倉庫に麦わら風の帽子が・・・もしや、日本で最も有名な海賊も来ているのでは?!

海賊たちが集まり、当時は「世界で最も豊かで最もひどい町」と言われたポートロイヤル。港の入口には、縛り首になった海賊がそのままの状態で見せしめとして放置されたと言われています。入り江に目を向けると、“アーチ状の岩”が。劇中に登場する「海賊の亡骸が吊るされていた岩」かもしれません。

セットの大砲からロックオンしていますが、海賊船ではありません。

拷問器具「さらし台」もちゃんとありました。

セットで休憩中のわんこ。骨を差し出しても、牢屋の鍵は取ってくれそうにありません。

セットの横に併設されているカフェには、ランチメニューも用意されており、映画について思いを馳せながら食事を楽しめます。

これらのセットは入場無料。ここに来ればカリブの海賊気分を味わえます。本物の海賊に遭遇しても、分かり合える気がしてきました。


◆シャーロット砦から海賊船を探す

キングスタウンの西側にあるシャーロット砦( フォートシャーロット) に移動。1806 年に完成されたこの砦からは、キングスタウンを一望でき、グレナディーン諸島の 1 つであるべキア島を見渡せます。

ここから海賊船を探します。

給油しているかもしれません。

辛抱強く探していたら、日が傾いて来ました。

ごらんの通り、海賊船どころか船自体がいません。

海賊船探しはあきらめます。

敷地内にある建物に入ることにしました。

セントビンセントの先住民が奴隷にされていた時代を伝える絵画が展示されています。

シャーロット砦は無料で開放されている観光名所。多くの観光客に見てほしい思いから、ここに辛い歴史を展示しているのではないでしょうか。ここは絶景のサンセットスポットとしても素晴らしく、地元民も訪れる憩いの場所でもあります。男性ガイドが話しかけて来ますが、有料となりますのでご注意ください。

夕日を撮影した 360°カメラの写真はこちら。

シャーロット砦(セントビンセント及びグレナディーン諸島) – Spherical Image – RICOH THETA


◆あんまり魚は食べない?セントビンセントの郷土料理

夕食時に訪れたのは、アーノス・ベールという地域にある“Mangoz Restaurant and Bar”。

オープンテラス席に通してもらいました。海沿いのため、心地の良い風が吹き抜けます。

地ビールの Hairoun は、ハイネケンのグリーンボトルを思わすようなラガービール。あっさりとした味わいで、油分の多い食事とも相性が良さそうです。

「郷土料理のおすすめをください」とオーダー。言葉では表現しにくい色味のスープが運ばれてきました。こちらはカラルースープと呼ぶそうで、この地域で採れるサトイモ(科)の葉などをミキサーですりつぶし、味付けしたもの。ビジュアルに怯んでしまったものの、青臭さもあまりなく美味しくいただきました。価格は 20 ドル(約 800 円)。

コンク貝を使ったソテーがメインディッシュ。カレーを思わせるスパイシーなソースと、コリコリした貝の食感がとてもマッチしています。アンギラでも食されていたコンク貝は、ここでも人気のようです。価格は、55 ドル(約 2,200 円)。

エビフライもおいしく頂きましたが、海に囲まれた島の郷土料理なのに、なぜか魚料理が出てきま せん。なんでも、豊富な水産資源がありながら、庶民が魚を食べる機会は決して多くないそうです。その為、水産局は「Put a Fish on Your Dish(食卓に魚を!)」のスローガンの下、魚食の普及に努めているとのこと。セントビンセントの人達は、意外と魚料理を食べないのですね。

ここは午前 9 時に開店。閉店時間ですが、Facebook では深夜 2 時、Google マップでは午後 11 時と記載されています。


◆西半球で最も古い植物園でマラカスの起源を知る

多くの自然が残るセントビンセントには、西半球で最も古い植物園があります。1765 年に設立された、ボタニカルガーデンズです。

チケットは大人 1 名で 5 ドル(約 200 円)。入場者 1 名に対して 10 ドル(約 400 円)でツアーガイドを頼めるオプションもあります。

園内に入った途端、コーネリアスという 1 人の男性が話しかけてきました。『私がガイドをするよ』とのこと。ツアーガイドの申し込みはしていないので困惑していると、いきなり始まる解説。植物園の職員なのかも不明のまま、後をついていくことになりました。

イギリス連邦内の国のせいか、園内はイングリッシュガーデンのような雰囲気を感じます。

花や木々を観察していると、コーネリアスが 1 枚の枯葉を渡してくれました。イランイランの葉だそうです。イランイランといえば、シャネル N°5 (香水)に使用されたり、様々なフレグランスに配合されています。枯葉ですが、少し揉んでみると確かに良い香りがしてきました。

頼んでもいない男性ガイド、コーネリアスは次々と色々な葉を千切っては渡してくれます。ゴムノキでは幹の部分に傷をつけて、樹液を見せてくれました。なかなか大胆です。

日本でもお馴染みのシナモン。パウダーやスティックの状態は見かけますが、樹木での姿を見る機会は多くありません。樹皮からは、しっかりとシナモンの香りがしています。

ヤシ科のマラカは、小指の先ほどの果実が

人間の顔のサイズまで大きくなります。比較として、iPhone SE を横に置いてみました。

なお、楽器のマラカスは、この果実を乾燥させて作られたのが始まりとされています。

ミモザ(和名:オジギソウ)を観察していると、おもむろにライターを取り出すコーネリアス。すると、取り憑かれたように火をつけ始めました。

どうやら、熱刺激による葉の反応を見せてくれているようです。ミモザは、先端から順番に小葉を閉ざしていき、最終的には葉全体が垂れ下がりました。ガイドをお願いしていないのに、ここまでやってくれます。

ナツメグの実を拾って割ってくれました。お伝えのとおり、ナツメグとは食べ過ぎると、幻覚症状を引き起こ し最悪死に至る 香辛料です

最後にやって来たのは、セントビンセントの固有種であり国鳥に指定されている、オウボウシインコが飼育されている大きなケージ。コーネリアスが『ハロー!』と声をかけますが、鳥たちの返事はありません。いつもなら、鳥たちも「ハロー!」と言い返してくれるそうです。

カリブ地域の様々な植物や固有種などを間近で見られるこの植物園は、午前 6 時開園、午後 6 時閉園となっています。コーネリアスは、ガイドだったのか、たまたま居合わせただけなのか、わからないままでしたが、熱心にガイドをしてくれたお礼にチップを渡してお別れしました。


◆暫定的に世界遺産認定された古代カリブの線刻画

他部族との争いや、後のヨーロッパ人の侵略によりカリブから姿を消した先住民「アラワク族」が残した線刻画(ペトログリフ)は、カリブの島々に残っています。セントビンセントで見ることができる、ラユー線刻画公園にやってきました。

2009 年に欧州連合との協力で整備され、世界遺産条約リストにも暫定的に掲載されています。

入園料は 1 人あたり 2 ドル(約 80 円)。建物内へ入ると、カリブ地域で発見された線刻画の写真が飾られています。すると、受付兼ガイドの女性がそれぞれを解説してくれました。

しかし、あまりにウィスパーボイスな解説で、何度か聞き直すことに。訪れた際は、最大限に耳を澄ましてください。なお、写真では線刻画が白線で認識出来ますが、見やすいようにデジタル処理をしているとのこと。実物は岩に彫られた線のため、色はついていません。

いよいよ、ガイドさんと共に線刻画の場所へ。

大きな岩が見えてきました。

こちらが 、西暦 300~600 年ごろに作られたとされている線刻画です。薄っすらと、岩の表面に線が見えます。

とはいえ分かりにくいため、写真を拡大して白線でマークしてみました。いかがでしょうか。幾つかの顔が彫られているのが分かります。ガイドさん曰く、母親と子どもの様子が描かれています。

岩の上部にも、顔のようなものが彫られています。こうした線画の意味については、現在も判明していない部分が多くあるようです。

なお、この岩には近寄って触れることが出来ます。ガイドさんが岩とのツーショットを撮影してくれましたが、先ほどのウィスパーボイスはどこへやら、あまり見かけない日本人がいろんなカメラを取り出しては岩を撮影する姿が滑稽だったようで、終始爆笑していたのが印象的でした。

線刻画の謎を解き明かしに、訪れてみてはいかがでしょうか?


◆日本の協力で作られた「リトルトーキョー」

キングタウンに戻りました。治安の悪さを微塵も感じない場所ばかり巡っていたので、気を引き締め直して首都の散策再開です。

ベイストリートを歩いていると、リトルトーキョーと名付けられたバスターミナルがありました。

こちらがワゴン車を改造したバン (Van) と呼ばれる、乗り合い式のバスです。全路線がここから出ています。様々なデザインのバスがありました。日本車も見かけましたが、今のところ「東京」を感じることはできません。

同じ敷地内に、魚市場が併設されていました。活気のある人々の声に誘われて場内へ。

日本でも見たことがあるような、ないような、、多くの鮮魚が売られています。なお、セントビンセントではクジラも食すそうで、“ブラック・フィッシュ”とも呼ばれています。2015 年初頭から、沖合の浮漁礁(FADs)を使った漁業振興に力を入れた結果、この魚市場に大型の回遊魚(キハダマグロ、カジキマグロ等)が水揚げされるようになったと言われています

こちらの女性はレストランのオーナー。いつも魚を仕入れに来ているそうです。

魚市場の外壁にあるプレートには、このキングスタウン魚市場が、日本とセントビンセント及びグレナディーン諸島との間の友情と協力の証として、日本の人々から無償資金協力を得て 2005 年に完成した旨が記載されていました。1980 年代後半に日本の ODA プロジェクトによって建設された魚市場なのです。2005 年の老朽化による改修工事の際も、日本から無償資金協力が行われています。

このような経緯からか、魚市場や併設されたバスターミナル周辺は「リトルトーキョー」と呼ばれています。


◆現地でのSIM 購入方法&速度調査 ~セントビンセント編~

海外用の WiFi レンタルサービスが増えてきていますが、場所によってはカバーされていない区域もあります。このような場合、現地のSIM を購入するという手段があります。

セントビンセントでポピュラーな通信会社は FLOW の SIM を、アーガイル国際空港内で購入しました。

こちらがFLOW のSIM です。店員がアクティベーションまで行ってくれて、とても助かります。購入したのは、1 週間で 500MB のプラン。価格は、15 ドルです(約 600 円)。

アクティベーション後の速度計測結果は 14Mbps。調べ物をするには問題なく、町中でも快適に利用できました。

空港内には FLOW 以外の通信会社は見当たりませんでした。


◆「.vc」のレジストリを訪問

セントビンセントの ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は「.vc」です。地元の出版社やインターネットサービスプロバイダーで使われているのを発見。

今 回 は 「 .vc 」 ド メ イ ン の レ ジ ス ト リ で あ る 、 NTRC ( National Telecommunications RegulatoryCommission)を特別に訪問させて頂きました。到着したのは、キングスタウンの中でもかなり立派なビル。

階段を登っていくと案内が出ています。

NTRC の局長、アポロ・ナイト氏が応対してくれました。「.vc」が投資会社の略として使われていることについては、「レジストリが意図しないことだったけど、ユーザーが増えたのはとても良いこと」と捉えていました。国内でのドメイン利用状況等についても、お話頂きました。

最後に、「vc ドメインはとてもクールなドメインです。また、セントビンセント自体も観光をするのに素晴らしい場所ですよ!」とコメントされたナイト氏は、とても気さくな局長でした。

 

結局、セントビンセントの治安の悪さに触れることはありませんでしたが、これからも細心の注意を払いながら、ドメインのある島を巡って参ります。

■セントビンセント及びグレナディーン諸島までのアクセスはこちら

■ドメインの詳細、お申し込みはこちら

彫刻を海に沈めたら、観光名所になってサンゴも育った!海底美術館は人と魚を嬉しくすることがよくわかる、グレナダのレポート

片道40時間をかけてツバルにも行ってしまうドメイン島巡り、第14回目はグレナダを訪れました。ccTLD(国別コードトップレベルドメイン) は”GOOD”などの意味でも使われている「.gd」です。なお、本文内のドル表記は、一部を除いて東カリブ・ドル(EC$)となります。※1EC$=40.96円

◆グレナダ、どこにある?

カリブ海の小アンティル諸島南部にある島国。本土の他に、グレナダ領グレナディーン諸島、カリアク島やプティト・マルティニーク島などの島々を領有しています。また、イギリス連邦に加盟する英連邦王国の1つです。

= 目次 =

◆ちゃんとグレナダに到着

◆滝壺に飛び込んで稼ぐ男

◆食べ過ぎると幻覚症状を引き起こすナツメグを食べる

◆グレナダ寿司のスペシャルメニュー

◆世界一美しいと勘違いされるビーチ

◆彫刻を海に沈めると人も魚も嬉しい

◆現地でのSIM購入方法&速度調査 ~グレナダ編~

◆街で見かけた「.gd」

◆「ミツバチ泥棒に懸賞金100ドル」、「空港内で気をつけた方がよいお店」
~グレナダいろいろ~


◆ちゃんとグレナダに到着

ブリティッシュエアウェイズでロンドンからスペインのグラナダに行こうとした乗客が、手違いでカリブ海のグレナダ島に向かってしまうハプニングが相次いだことがありました。我々は、ブリティッシュエアウェイズでセントルシアからグレナダに向かいましたが、セントルシアからグラナダへの直行便は出ていないので、問題無くグレナダに到着です。


◆滝壺に飛び込んで稼ぐ男

首都セントジョージから車で約10分の場所にある、アナンデールの滝に向かいます。通路は舗装されていて歩きやすいです。

アナンデールの滝の入口に到着。入場料5.35ドル(約220円)を払おうと受付の人を探しましたが、誰もいません。訪問したのは、多くの観光客が来るであろう日曜日。島内を案内してくれるタクシードライバーの「今日は無料だよ」の言葉を信じて、入場します。

敷地内で、スパイスだけで作ったネックレスを売るお姉さん。日本では見たことのないネックレスです。

こちらがアナンデールの滝。透き通った綺麗な水です。

滝口から少し離れた所に1人の男性を発見。

この滝を管理している人かと思いきや、なんと突然、約10mの高さから滝壺へ飛び込んでしまいました!

状況が掴めずに呆然としていると、男性が我々のそばにやってきました。話を聞くと、滝壺に飛び込むパフォーマンスをしてチップをもらっているそうです。この後も、登っては飛び込むを繰り返していました。チップを渡すと、両手でサムズアップ。とても喜んでくれました。

タクシーが次に案内してくれた場所は、スポーツバー。お店は閉まっています。
どうやらスポーツバーを見せたいのではなく、バーの裏にある植物園を見せたくて立ち寄ってくれました。

ハーブティーなどでお馴染みのレモングラスや立派なパパイヤ。

よく見ると、足元は砂利ではなくナツメグの殻が敷き詰められていました。

スポーツバーの向かいにあったお店。お店は小さいのですが、看板には「運命のスパイスショップ」と書かれています。

チョコレートやココアの原材であるカカオ。中に見えるのは種子で、これらがカカオ豆です。グレナダのカカオの品種は、アマゾンカラバシージョとベネズエラ由来のクリオロの交配種と言われ、日本でもチョコレート通に人気があります。お土産として、チョコレートが販売されていました。

移動中、タクシードライバーが「見ろよ!100万ドルのビューだ!」と言って、わざわざ止まって見せてくれた景色。とても良い景色ですが、夜に見たら100万ドルなのかもしれません。


◆食べ過ぎると幻覚症状を引き起こすナツメグを食べる

グレナダは別名”スパイス島(スパイス・アイランド)”と呼ばれています。香辛料として有名なナツメグの生産が特に盛んで、その生産量は世界第6位。国旗の左側にもナツメグの実が描かれています。

和名では「ニクズク」と呼ばれるナツメグは、コショウ、シナモン、クローブと並ぶ四大香辛料の1つで、消化促進や発汗作用、貧血の予防などに効果があるとされています。ナツメグの本場でナツメグを食べてみました。まずは、ナツメグを使った本格料理が食べられるレストラン、「ザ ナツメグ」。

店員さんに、ナツメグが入った料理はどれかと聞いてみると「全部だよ!」という頼もしい答えが。このお店を選んで良かったです。

ナツメグは入っていませんが、まずはご当地ビール”Carib Premium”と”STAG”ビールを注文。どちらもラガーで飲みやすい。ともに6ドル(約240円)。落ち着いた雰囲気の店内から、セントジョージズの港が見えます。

海外では、瓶ビールはコップに注がず、そのまま飲む機会が多いのですが、こちらのお店ではキンキンに冷えたジョッキグラスも一緒に出してくれました。日本とのシンパシーを感じます。

鶏もも肉のグリルが運ばれてきました。付け合わせに赤飯のようなお米とソテーされた野菜。ホワイトソースは濃厚ながらも、ナツメグの風味であっさりと食べられます。60ドル(約2,400円)。

こちらは、スパイスアイランドロブスター。ナツメグ以外のスパイスも入ってます。噛むごとにロブスターの味とスパイスの香りが抜けていきます。85ドル(約3,400円)。

続いては、宿泊先の朝食。壁にかかったナツメグの絵画に見られながら、いただきます。

パンにはやっぱりナツメグジャム。スパイシーな香りはありますが、アプリコットのような甘酸っぱい味わいです。

ナツメグの国で食べる料理には、ナツメグが入っているものが多い上、とても美味しいので、ついつい食べ過ぎてしまいます。ナツメグのヒト経口中毒量は、成人で5~10グラム。呼吸困難、めまい、幻覚、嘔吐などの症状を発症することもあります。通常は24時間以内で回復しますが、2~3日かかるケースもあるそうです。食べ過ぎにはご注意ください。


◆グレナダ寿司のスペシャルメニュー

タックスヘイブンの島として有名なイギリス領ヴァージン諸島でもお寿司を食べましたが、グレナダでもお寿司屋を発見。これは、入らずにいられません。

ライム地区にある”カリブ スシ”。オープンテラスもあり、地元の方や観光客で賑わっています。

お醤油はキッコーマン。箸置きに割り箸。雰囲気は、日本のお寿司屋と変わりません。

暑いので冷たい緑茶を注文。アメリカで激甘な緑茶を飲んだことがありますが、グレナダの緑茶はシュガーレス。ガムシロップとスライスしたレモンも付いてきました。レモンティーのような味わいで、これはこれで良いですね。5ドル(約200円)

お寿司がやってきました。どこの国でも握りのビジュアルは安定しています。新鮮なマグロと白身魚の握り6貫。ヴァージン諸島で食べたお寿司より美味しいです。38ドル(約1,500円)

続いて、「レオスペシャル握り」というメニューが登場。料理長レオさんのお名前がついた、お店イチ押しのスペシャルメニューです。マグロの上にアボカドと天かすが乗った、海外ならではの創作寿司。一瞬、活きがいいお好み焼きのようにも見えます。握りは見えませんが、マグロの下にちゃんと4貫ありました。穴子などに使われる煮詰めがかけられています。32ドル(約1,300円)。

マグロのクリスピーロールは、巻き寿司の上にネギトロと天かすが乗っています。”クリスピー”の 部分は天かすが担っているようです。44ドル(約1,800円)。

スコッチロールはもはや酢飯がなく、スコットランド産のスモークサーモン、アボカトとクリームチーズを薄い卵焼きで巻いた一品。意外にも醤油との相性が良く、お酒のお供にもピッタリです。45ドル(約1,840円)。

この他、白身魚とモッツァレラチーズを巻いて揚げた料理など、お寿司以外のメニューも充実していました。どれもスパイスが程よく効いたアレンジメニューでしたが、美味しくいただきました。


◆世界一美しいと勘違いされるビーチ

CNNが発表している「世界のビーチ100選」で1位に選ばれた場所が、ここグレナダにあるという情報をキャッチ。世界で一番美しいビーチに行ける!

到着したのはマウントシナモンリゾート。リゾート内の庭園を進みます。

綺麗な海が見えて来ました。世界一のビーチが、もう目の前です。

こちらが「世界のビーチ100選」で1位に輝いたグランドアンセです!

No.1に相応しい、水の透明度と砂の白さ。

ビーチにはレストランやバーが並んでいます。

世界一のビーチにあるレストランで食べるポテトフライは格別です。

しかし帰国後、情報を整理している時に我々は気がついてしまいました。「世界のビーチ100選」の1位は、 グレナダの「グランドアンセ」(Grande Anse)ではなく、セーシェル共和国(東アフリカ沖)にある「グランドアンセビーチ」(Grande Anse Beach)だったのです。

なんて紛らわしい名称なんでしょう。グランドアンセは、グランドアンセビーチの呼称だと思っていました。

我々が感動したグレナダのグランドアンセは、1位ではなかったものの、30位にランクインしていました。

実際には世界で30番目に美しいビーチでしたが、ご覧のとおり、世界一と言っても過言ではない美しさです。

グランドアンセ・ビーチ(グレナダ) – Spherical Image – RICOH THETA

グレナダのグランドアンセを、「世界一のビーチ」と紹介している旅行系ブログもありました。お間違いのないようにお気をつけください。


◆彫刻を海に沈めると人も魚も嬉しい

グレナダの人気スポットの一つ、海底美術館。この美術館は、2006年に彫刻家のジェイソン・テイラー氏が

グレナダ政府のサポートのもと、水中彫刻の制作を開始。読んで字のごとく、美術館は海の底にあります。

海底美術館ツアーに参加するため、ダイビングショップ「ダイブグレナダ」に集合。

水着に着替え、ボートで移動します。

猛スピードで海を進むこと約10分。インスラクターからシュノーケルとフィンが手渡され、いよいよ入水です。

彫刻は幾つかの場所に点在しており、ポイントまではインストラクターが誘導してくれます。

海底に横たわっている彫刻。

輪になっている彫刻など。大きな岩に顔だけの彫刻があります。わかりますか?

魚?鳥?を手に持って膝まづく少女の彫刻。

先ほどよりも大人数の彫刻で構成された輪。今にも動き出しそうな迫力があります。

海の中の彫刻を満喫できるツアーは1時間ほどで終了。今回の動画は、全てインストラクターが撮影してくれました。ダイビングが得意ではない方は、お願いしましょう。ツアー参加料金は、シュノーケルなどのレンタル料込みで1人あたり55USドル(約6,100円)。事前に予約することをお勧めします。

陸にある美術館は、建設費用に加え、電気代や修繕費、警備員等の人件費もかかりますが、海底美術館は、彫刻を一度設置したら、あとはそのままで大丈夫です。陸にある美術館と比べたら、維持することは難しくないように思えました。彫刻を海に沈めることによって、観光名所が生まれるさけでなく、サンゴや海綿などの海洋植物が育って魚も喜びます。観光名所を作りたい方は、彫刻を海に沈めることを是非ご検討ください。


◆現地でのSIM購入方法&速度調査 ~グレナダ編~

海外用のWiFiレンタルサービスが増えてきていますが、場所によってはカバーされていない区域もあります。このような場合、現地のSIMを購入するという手段があります。グレナダでポピュラーな通信会社はFLOW。空港にSIMは売っていないので、街で探します。到着した土曜日は夕方までの営業時間に間に合わず、日曜日はどこの店舗も休業。そのため、グレナダでSIMカードを購入できませんでした。

しかし、ショッピングモールに既存のSIMカードにデータ通信容量を追加出来る、専用の販売機がありました。

他の島で購入したFLOWのSIMカードがあったので10ドル(約400円)分を追加。

追加購入が完了した通知メールを受信。しかしながら、繋がらないまま。アクティベーションが必要なのかと思い、専用番号に発信しても何も変わりません。

利用できないまま、料金の状態を確認すると、すでに7.54ドルという表示が。約2.5ドルはどこへ?

接続できないまま悪戦苦闘しているうちに、10ドルを使い切ってしまったので追加購入。しかし、接続することはできませんでした。ちなみに、SIMが使えなくなっても、入れてあればFLOWの空港Wifiは使えます。


◆街で見かけた「.gd」

グレナダのccTLDは「.gd」です。”観光タクシー会社や、ホテルのヨガ教室の看板でドメインを見つけることができました。

「.gd」ドメインのレジストリは、セントビンセント及びグレナディーン諸島などと同じく”NTRC(National Telecommunications Regulatory  Commission)”のグレナダ支部が担当しています。レジストリのオフィスが入る建物に到着。残念ながら日曜日(営業時間外)のため、担当者にお会いできませんでした。

建物の目の前にあるバス停には、NTRCのホームページアドレスと「.gd」が大きく書いてありました。


◆「ミツバチ泥棒に懸賞金100ドル」、「空港内で気をつけた方がよいお店」
~グレナダいろいろ~

日中のセントジョーンズ。ヨーロッパの港町を彷彿とさせる景色です。

蚊に刺されたので、蚊取り線香的を買うために地元のスーパーへ。

さすがスパイス王国。スパイスだらけです。

やっぱり蚊取り線香はありませんでしたが、蚊を駆除する強そうなマットを購入します。

パッケージに偽りはありません。蚊を撃退してくれました。

スーパーの掲示板に、ミツバチ泥棒に懸賞金100ドルのお知らせを発見。早期解決を祈るばかりです。

続いて、ショッピングモール「Spiceland Mall」を散策していると、有名ブランドのコピー商品を売っているお店がありました。

こちらのお店です。一見すると、コピー商品など売って無さそうなお店ですが、くれぐれもご注意ください。

空港内にも、気をつけたいお店がありました。

こちらのお店では、バナナケチャップを1本13ドル(530円)で売っています。

しかし、空港内の別のお店では5.85ドル(240円)。同じ空港内なのに、倍以上の値段で売っていました!ギフトショップ「KALALOO」にはお気をつけください。

=今回訪れた場所=

■グレナダまでのアクセスはこちら

■ドメインの詳細、お申し込みはこちら

グレナダへの行き方

《 ビザ、入国許可証 》


観光目的で3ヵ月以内の滞在なら、ビザは不要。

(アメリカ経由でグレナダに行く場合、ESTAの申請が必要。)

《 空路 》


直行便はありません。グレナダへはアメリカの主要都市からアメリカン航空などが就航しています。片道約33時間41分~。エコノミーなら往復166,830円~。

日本からアメリカを経由してグレナダへ


往路例 アメリカン航空

AA60 日本
成田国際空港
(NRT)
木曜日 17:55 発

11時間55分
アメリカ
ダラス・フォートワース国際空港
(DFW)
15:50 着

乗り継ぎの待ち時間:2時間30分

AA2206 アメリカ
ダラス・フォートワース国際空港
(DFW)
18:20 発

2時間53分
アメリカ
マイアミ国際空港
(MIA)
22:13 着

乗り継ぎの待ち時間:12時間32分

AA1546 アメリカ
マイアミ国際空港
(MIA)
金曜日10:45 発

3時間44分
グレナダ
モーリス・ビショップ空港
(GND)
14:29 着

 

グレナダからアメリカを経由して日本へ


復路例 アメリカン航空

AA982 グレナダ
モーリス・ビショップ空港
(GND)

土曜日 15:19 発

3時間57分
アメリカ
マイアミ国際空港
(MIA)
19:16 着

乗り継ぎの待ち時間:10時間44分

AA1226 アメリカ
マイアミ国際空港
(MIA)
日曜日6:00 発

3時間2分
アメリカ
ダラス・フォートワース国際空港
(DFW)
8:02 着

乗り継ぎの待ち時間:2時間53分

AA175 アメリカ
ダラス・フォートワース国際空港
(DFW)
日曜日 10:55 発

13時間5分
日本
成田国際空港
(NRT)
月曜日 14:00 着

※2019年6月現在の情報

グレナダのモーリス・ビショップ空港。空港コードはGND。空港の外観はスーパーマーケット感があって、とても国際空港のようには見えませんでした。グレナダの国旗の色を使ったフラッグが棚引いています。

セントルシアやバルバドス、ポートオブスペイン(トリニダード・トバゴ)への離発着はもちろん、米マイアミ行きの飛行機があります。

空港の1階はおみやげ屋が数店、2階はカフェスペースと広い待合室がありました。お土産には、”トルトゥーガ”というお菓子(パウンドケーキ)がお勧めです。味はブランデーケーキよりもしっとりして甘いです。カリブだけあり、ラム酒が使われています。あとからラムが強烈に香るので、お酒が弱い方は注意したほうが良いかもしません。

《 現地の情報 》


グレナダは、カリブ海にあるイギリス連邦加盟国の島。北にセントビンセント、北東にバルバドス、南にベネズエラが存在する。国旗の左側にナツメグの実が描かれている事からも分かるように、ナツメグの生産が盛ん。ドメインは.gd。

首都 セントジョージズ
言語 英語
時差 -4時間
気温 年間を通して蒸し暑く、気温は24℃~31℃程度。
通貨 東カリブドル
1東カリブドル=39.85円(2019年6月現在)
コンセント形状 230V、50Hz。プラグの形状はBFタイプ。
Wi-Fi ホテルや飲食店で利用可
GlocalmeのWorldWide 不可
タクシー
Uber
チップ なし

世界を脅かしたHARP計画と、いきなりフリーメイソンがあるバルバドス

片道40時間をかけてツバルに行ったり、旅行記がほぼ皆無のアメリカ領サモアに行ってしまうドメイン島巡り、第13回目はバルバドスです。ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)  は「.bb」です。なお、本文内のドル表記は一部を除いてバルバドス・ドルとなります。

◆バルバドス、どこにある?

カリブ海の小アンティル諸島南部にある島国。島の南西にはグレナダとトリニダード・トバゴがあります。イギリス連邦に加盟する英連邦王国の1つです。

= 目次 =

◆サンゴ礁に囲まれたバルバドス島

◆世界でたったひとつしかない?両替博物館

◆ガイドブックにも載っていないフリーメイソンの博物館が突如出現

◆すぐに見つかるリアーナの生家

◆地元の人に聞いても見つからない全長40mの人工衛星発射台

◆ドルフィンを食べてしまった

◆バルバドス発日本未上陸のファーストフード

◆「.bb」ドメインのレジストリに行ってみた

◆現地でのSIM購入方法&速度調査  ~バルバドス編~

◆ラム酒発祥の地で飲むラム酒


◆サンゴ礁に囲まれたバルバドス島

島自体がサンゴ礁に囲まれたバルバドスには、多くのビーチがあります。首都ブリッジタウンにあるのは、ブラウンズ・ビーチ

海辺を散歩する人、マリンアクティビティを楽しむ人を見ながら歩いていると、パイレーツ・コーブ(海賊の入り江)というカフェを見つけました。

敷地内で、日本の観光地によくある「顔出し(顔ハメ)看板」を発見。赤字で書いてある「JOLLY ROGER」とは海賊旗を表しています。緩いタッチの絵ですが、どうしても顔を出したくなるのは日本人の性でしょうか。

360°カメラの画像はこちら。

ブラウンズ・ビーチ(バルバドス) – Spherical Image – RICOH THETA


◆世界でたったひとつしかない?両替博物館

ブリッジタウンで非常に珍しい博物館を見つけました。両替博物館です。世界でも恐らくバルバドスにしかない、名称に「両替」がついた博物館です。 1階の受付で入館料20ドル(約1,100円)を支払い、階段で2階へ上がります。

館内はとても明るく、世界の紙幣や硬貨、バルバドスの貿易の歴史などが展示されています。

残念ながら日本円はありませんでした。また、ここでは両替は受け付けておりません。

各国の記念硬貨。博物館内では販売されていませんが、向かいにあるセントラル・バンクにて購入できます。

せっかくなので記念硬貨を1枚購入。バルバドスでポピュラーなクリケットの選手がデザインされています。5USドル硬貨ですが、販売価格は300USドル(約33,000円)。1枚しか購入しないのに30分程かかりましたが、良い記念になりました。ちなみに、「.cricket」というクリケットを表すドメインも存在します。


◆ガイドブックにも載っていないフリーメイソンの博物館が突如出現

両替博物館の3階に上がると、雰囲気が一変。突然、なにやら怪しい空間に。。。もう、そこが両替博物館ではないことがひと目でわかりました。なんと、3階に小規模なフリーメイソン博物館が現れたのです。

フリーメイソンは、16世紀後半から17世紀初頭を起源とする友愛結社で、フィクションの世界では”秘密結社”とも表現されている、謎の多い組織。歴史的にも貴族や政治家などの権力者をはじめとする社会的地位のある会員が多く、日本では、高須クリニックの高須院長が会員であることを公言しています。

「フリーメイソン=得体の知れない恐怖の団体」程度の知識しか持ち合わせていないため、突然の出来事に動揺を隠せません。関係者以外もOKとのことですが、慎重に進みます。どうやら、バルバドスのフリーメイソンは国内で最も古い組織の1つのようです。その歴史について展示しています。

グランド・ロッジ(本部)の一部を再現しているスペースもありました。

両替博物館の案内に、フリーメイソン博物館がある事など一切書かれていません。しかし、博物館の入り口をご覧ください。球体を乗せた柱が2本並び、ピラミッドも置かれています。

フリーメイソンのシンボルマークそのものだと思いませんか?この博物館自体が秘密結社だったのかもしれません。信じるか信じないかはあなた次第です。


◆すぐに見つかるリアーナの生家

バルバドス出身の超有名人と言えば、リアーナ。アルバムとシングルは全世界で2億5000万以上を売り上げ、「グラミー賞」を9回受賞(33回ノミネート)、女優やモデルとしても活躍中であるリアーナの生家は、ブリッジタウンですぐに見つけることができました。リアーナが住んでいた家として観光客が多く訪れ、家の前の道路は「RIHANNA DRIVE」(リアーナ街道)と名付けられています。

RIHANNA DRIVEにあるモニュメント。地元出身のスーパースターであり、誇りであることが刻まれています。ファンにとっては最高の聖地ですね。

リアーナの生家を離れ、ギャリソン・サバンナに着きました。ここは競馬場です。英連邦王国の1つであることから、イギリスの文化が根付いています。我々が訪れたのは木曜日。レースが開催される週末とは違い、静まり返っていました。

早朝、競馬場近くにあるビーチで、厩舎から連れ出された馬が水浴びしている光景を見ることができます。

顔ギリギリの深さまで行った馬も無事帰ってきました。厩舎のお兄さんの元を離れた馬達は、頭が隠れる深さまで潜ります。溺れてしまうのではないかと心配になりました。

厩舎のお兄さんと一緒にいるところを1枚。撮影後、御礼を告げると、寄付を要求されたので1ドルをあげました。先ほどの水浴びしている馬の撮影については何も言われませんでしたが、撮影する際はチップを渡すつもりでいた方が良いかもしれません。


◆地元の人に聞いても見つからない全長40mの人工衛星発射台

1960年代、カナダ人の科学者ジェラルド・ブル氏は、アメリカやカナダの国防省と共同で、バルバドスに全長40mの人工衛星発射台を建設しました。これは、人工衛星の打ち上げ手段の模索を目的とした全長40mにもなる大砲です。この計画は”HARP(High AltitudeResearch Project)”と呼ばれ、重量82kgの砲弾を宇宙空間に打ち上げることに成功しましたが、1968年に計画は中止となりました。

その残骸が現在でも残されているという情報を聞きつけ、実際に現地にて探してみることに。Googleマップでの検索結果と、タクシードライバーの話を合わせて訪れたのは、グラントリー・アダムス空港近くのロックホール地区。

なにしろ全長40mの大砲です。見つからない訳がありません。しかし、なかなか見つからないので、近隣住民の方々に大砲の場所を聞くと、『知ってる(でも詳細は知らない)』、『この先にある』『発射したときの騒音がうるさかった』など、有力な情報が一向に出てきません。この先にあるとしても、草木が生い茂っており、軽装で進むにはかなり厳しい状況。そうこうしていると『今は警察や軍が管理しているから、空港近くの警察署へ行ってみてはどうか』というアドバイスを頂き、向かってみることに。

その警察署がある場所は、グラントリー・アダムス空港があるチャーノックス地区。到着した頃には夕暮れに。

かなり古めかしい建物を発見。人の気配もありません。いきなりフリーメイソン博物館が現れたりするバルバドスなので、もう何があっても不思議ではありません。

近づいてみると、そこは廃墟でした。

複数のモニターや機材等が散乱しています。棚には、使用当時から置きっぱなしのような物も。コンセントに差したままのプラグもありました。

もしかしたら、この廃墟はHARP指令室かもしれません。だとすれば、全長40mの大砲はすぐそこ!!と考えましたが、先ほどのロックホール地区と同じように、生い茂った草木が軽装で来てしまった我々の行く手を阻みます。

廃墟に気を取られていたら、いよいよ夜の帳が下りはじめ、足元が見づらくなってきました。スケジュールの都合上、これ以上の時間を割けないこともあり、無念ではありますが、ここで全長40mの人工衛星発射台の捜索は打ち切りです。結局、Googleマップの情報が正しくなかったことが、大幅な時間のロスの原因でした。Googleマップに表示されたロックホール地区のHARP計画跡地は住宅。誤った情報が設定されていますが、正確な場所を知られると困ることでもあるのでしょうか・・・?

HARP計画の中心人物であったブル博士は、その後も他の国で兵器開発などに携わりましたが、1990年に何者かによって暗殺されています。犯人は現在も特定されていないそうです。それらの謎や計画の残骸は、空港近くにある警察署や軍の施設にあるのでしょうか。わが隊の隊長(社長)は、この結果に全く満足しておらず、必ずやリベンジをする決意を固めていました。


◆ドルフィンを食べてしまった

カリブ海では、魚を使った料理が数多くあります。バルバドスならではの魚料理を見つけるため、“オイスティンズ魚市場”を訪れました。看板と名称が違うところが若干気になります。

水揚げされた魚を購入するだけではなく、場外にはレストランが併設されています。

席についてメニューを見ると、“Dolphin(ドルフィン)”という単語が目に入りました。「ドルフィン・・・?」ドルフィンについて必死に思考を働かせましたが、あの愛くるしいイルカ以外の答えが見当たりません。だいぶ気が引けたのですが、こういった経験もないため注文してみることに。価格は30ドル(約1,600円)。

料理を待つ間に、地ビール“Banks”と“DEPUTY”をいただきます。どちらもラガービールで、とても飲みやすいです。

いよいよ料理がやってきました。こちらがドルフィンのフライです。見た目はフライドチキン。

味わいは淡白で、身の詰まった白身魚です。臭みもなく、スパイシーな味付けで食が進みます。結果的に残ったのは、愛くるしいドルフィンを食べてしまったことへの罪悪感のみ。しかし、バルバドスでは“シイラ”のことをドルフィンと呼んでいるそうです。ハワイではシイラのことをマヒマヒと呼んでいますね。つまり、このフライはイルカではありません。安心しました。

かわいいお魚が大きくジャンプして、お見送りしてくれました。この光っているお魚は魚市場があることを表すマークです。夜は光ります。


◆バルバドス発日本未上陸のファーストフード

バルバドスには、マクドナルドもロッテリアもモスバーガーもバーガーキングもありません。その替わり、“シェフェッテ” という、日本未上陸のファーストフードチェーン店があります。ブリッジタウンの中心地やグラントリー・アダムス空港内にも出店している、かなりの人気店です。

注文する時はこのように並びます。ハンバーガーだけではなくピザやロティなどもありました。

移動中にタクシードライバーが『シェフェッテのベジタブルバーガーが世界一うまい!!』と教えてくれたので、世界一うまいベジタブルバーガーを注文。予想よりもずっしりとした重みを感じます。

パティは完全に肉に見えますが、すべて野菜で作られているそうです。味わいは肉に近く、かなり満足することが出来ました。世界一かどうかは別として、確かに食べてみる価値はあります。価格は、8.7ドル(約470円)でした。

さらに、フライドチキンやラムレーズンを使ったアイスクリームなども食べてみましたが、どれも美味しかったです。バルバドスへ来た際は、ぜひご賞味ください。


◆「.bb」ドメインのレジストリに行ってみた

街で「.bb」を探しながら、レジストリへ向かいます。幸先よく、労働党が「.org.bb」を使用しているのを発見。

保険会社のメールアドレスや、家電量販店では「.bb」ドメインが使われています。

消火器と間違えた郵便ポストと、バルバドスで一番大きなマーケットという名前の小さなスーパーでは、「.bb」ドメインを見つけることはできませんでした。

.bb」を運営するレジストリ“Division of Energy and Telecommunications”に到着。政府関連機関が入っているビジネスセンターの中にあります。

政府機関であるため、担当者や建物内の撮影は禁止されています。担当者は、高額な「.bb」に対する日本のユーザーの印象を気にされていました。値段もさることながら、その登録要件が厳しいこと(現地住所かドメイン名と一致する国際商標が必要)も取得を難しくしている要因であることを伝えました。「.bb」はカナダのスマートフォン「BlackBerry(ブラックベリー)」の略としてポピュラーになっていた時期もありましたが、BlackBerryが失速して残念、といったコメントもありました。

最後に日本人に向けて、『バルバドスは天候も素晴らしく、親切な人ばかりの良い場所ですよ』というメッセージを頂きました。


◆現地でのSIM購入方法&速度調査  ~バルバドス編~

海外用のWiFiレンタルサービスが増えてきていますが、場所によってはカバーされていない区域もあります。このような場合、現地のSIMを購入するという手段があります。バルバドスでは”Digicel”と”FLOW”という通信会社がポピュラーです。今回は、Digicelを試してみます。

購入したのは、1日間で500MBが利用できるプラン。価格は、25ドル(約1,300円)。

アクティベーション後、速度テストサイトで計測してみると、110Mbpsという結果が出ました。 過去にドメイン島巡りで訪れた島の中では、かなり速い数値です。

再び場所を変えて計測をすると、170Mbps。街中でも快適に利用することができます。


◆ラム酒発祥の地で飲むラム酒

サトウキビの糖蜜などを原料として作られる蒸留酒は“ラム”(Rum)と呼ばれ、その発祥の地はバルバドスとされています。数あるブランドの中でも、1703年に創業した世界最古のラム蒸留所としても知られているのが、“マウントゲイ(Mount Gay)”です。

そんな由緒ある蒸留所でテイスティングツアーが行われているということで、参加してみました。

ツアー開始前、まずはウェルカム・ラムパンチが登場。ラムパンチは、ラム酒にフルーツやスパイスを漬け込んだものを言うようですが、これはフルーツジュースと割ってあるようなお味がします。

参加者がほろ酔いとなった頃、女性ガイドによる解説が始まりました。酔いが回る中で、ラム酒やマウントゲイの歴史を学びます。ミニシアターもありました。ちなみにお酒のラム(Rum)はフランス語、子羊の肉のラム(Lamb)は英語です。

謎の黒い液体が付着した木の棒が手渡されました。どうやら、テイスティングを勧めてくれています。恐る恐る口に入れると、黒蜜の味がしました。これこそが、ラム酒の原料となるサトウキビの糖蜜なのです。

こちらは、かつて使用していた蒸留釡。蒸留を複数回繰り返すことで、アルコール度数が40~50%まで高くなるそうです。現地ではこれを“キル・デビル(悪魔殺し)”と呼んでいました。この釜は、悪魔さえも殺してしまうのです。

さあいよいよメインイベント。各銘柄のテイスティング開始です。但し、限定ボトルは除きます。残念。

バニラの香りを彷彿とするものやバナナを思わせる風味など、ラム酒の違いを存分に楽しめます。熟成させる年数によって、かなり好みが分かれそうな味。

ツアー終了後は、蒸留所に併設されたバーで限定のラム酒や、カクテルなどを注文可能。小さめのボトルも販売されているので、お土産にも最適です。

このツアーは1日に複数回開催されています。参加費用は1人あたり20USドル(約2,200円)。予約なしでの当日参加も問題ないようですが、どうしても行きたかった我々は、ホームページより事前予約をして臨みました。

=今回訪れた場所=

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