世界を脅かしたHARP計画と、いきなりフリーメイソンがあるバルバドス

片道40時間をかけてツバルに行ったり、旅行記がほぼ皆無のアメリカ領サモアに行ってしまうドメイン島巡り、第13回目はバルバドスです。ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)  は「.bb」です。なお、本文内のドル表記は一部を除いてバルバドス・ドルとなります。

◆バルバドス、どこにある?

カリブ海の小アンティル諸島南部にある島国。島の南西にはグレナダとトリニダード・トバゴがあります。イギリス連邦に加盟する英連邦王国の1つです。

= 目次 =

◆サンゴ礁に囲まれたバルバドス島

◆世界でたったひとつしかない?両替博物館

◆ガイドブックにも載っていないフリーメイソンの博物館が突如出現

◆すぐに見つかるリアーナの生家

◆地元の人に聞いても見つからない全長40mの人工衛星発射台

◆ドルフィンを食べてしまった

◆バルバドス発日本未上陸のファーストフード

◆「.bb」ドメインのレジストリに行ってみた

◆現地でのSIM購入方法&速度調査  ~バルバドス編~

◆ラム酒発祥の地で飲むラム酒


◆サンゴ礁に囲まれたバルバドス島

島自体がサンゴ礁に囲まれたバルバドスには、多くのビーチがあります。首都ブリッジタウンにあるのは、ブラウンズ・ビーチ

海辺を散歩する人、マリンアクティビティを楽しむ人を見ながら歩いていると、パイレーツ・コーブ(海賊の入り江)というカフェを見つけました。

敷地内で、日本の観光地によくある「顔出し(顔ハメ)看板」を発見。赤字で書いてある「JOLLY ROGER」とは海賊旗を表しています。緩いタッチの絵ですが、どうしても顔を出したくなるのは日本人の性でしょうか。

360°カメラの画像はこちら。

ブラウンズ・ビーチ(バルバドス) – Spherical Image – RICOH THETA


◆世界でたったひとつしかない?両替博物館

ブリッジタウンで非常に珍しい博物館を見つけました。両替博物館です。世界でも恐らくバルバドスにしかない、名称に「両替」がついた博物館です。 1階の受付で入館料20ドル(約1,100円)を支払い、階段で2階へ上がります。

館内はとても明るく、世界の紙幣や硬貨、バルバドスの貿易の歴史などが展示されています。

残念ながら日本円はありませんでした。また、ここでは両替は受け付けておりません。

各国の記念硬貨。博物館内では販売されていませんが、向かいにあるセントラル・バンクにて購入できます。

せっかくなので記念硬貨を1枚購入。バルバドスでポピュラーなクリケットの選手がデザインされています。5USドル硬貨ですが、販売価格は300USドル(約33,000円)。1枚しか購入しないのに30分程かかりましたが、良い記念になりました。ちなみに、「.cricket」というクリケットを表すドメインも存在します。


◆ガイドブックにも載っていないフリーメイソンの博物館が突如出現

両替博物館の3階に上がると、雰囲気が一変。突然、なにやら怪しい空間に。。。もう、そこが両替博物館ではないことがひと目でわかりました。なんと、3階に小規模なフリーメイソン博物館が現れたのです。

フリーメイソンは、16世紀後半から17世紀初頭を起源とする友愛結社で、フィクションの世界では”秘密結社”とも表現されている、謎の多い組織。歴史的にも貴族や政治家などの権力者をはじめとする社会的地位のある会員が多く、日本では、高須クリニックの高須院長が会員であることを公言しています。

「フリーメイソン=得体の知れない恐怖の団体」程度の知識しか持ち合わせていないため、突然の出来事に動揺を隠せません。関係者以外もOKとのことですが、慎重に進みます。どうやら、バルバドスのフリーメイソンは国内で最も古い組織の1つのようです。その歴史について展示しています。

グランド・ロッジ(本部)の一部を再現しているスペースもありました。

両替博物館の案内に、フリーメイソン博物館がある事など一切書かれていません。しかし、博物館の入り口をご覧ください。球体を乗せた柱が2本並び、ピラミッドも置かれています。

フリーメイソンのシンボルマークそのものだと思いませんか?この博物館自体が秘密結社だったのかもしれません。信じるか信じないかはあなた次第です。


◆すぐに見つかるリアーナの生家

バルバドス出身の超有名人と言えば、リアーナ。アルバムとシングルは全世界で2億5000万以上を売り上げ、「グラミー賞」を9回受賞(33回ノミネート)、女優やモデルとしても活躍中であるリアーナの生家は、ブリッジタウンですぐに見つけることができました。リアーナが住んでいた家として観光客が多く訪れ、家の前の道路は「RIHANNA DRIVE」(リアーナ街道)と名付けられています。

RIHANNA DRIVEにあるモニュメント。地元出身のスーパースターであり、誇りであることが刻まれています。ファンにとっては最高の聖地ですね。

リアーナの生家を離れ、ギャリソン・サバンナに着きました。ここは競馬場です。英連邦王国の1つであることから、イギリスの文化が根付いています。我々が訪れたのは木曜日。レースが開催される週末とは違い、静まり返っていました。

早朝、競馬場近くにあるビーチで、厩舎から連れ出された馬が水浴びしている光景を見ることができます。

顔ギリギリの深さまで行った馬も無事帰ってきました。厩舎のお兄さんの元を離れた馬達は、頭が隠れる深さまで潜ります。溺れてしまうのではないかと心配になりました。

厩舎のお兄さんと一緒にいるところを1枚。撮影後、御礼を告げると、寄付を要求されたので1ドルをあげました。先ほどの水浴びしている馬の撮影については何も言われませんでしたが、撮影する際はチップを渡すつもりでいた方が良いかもしれません。


◆地元の人に聞いても見つからない全長40mの人工衛星発射台

1960年代、カナダ人の科学者ジェラルド・ブル氏は、アメリカやカナダの国防省と共同で、バルバドスに全長40mの人工衛星発射台を建設しました。これは、人工衛星の打ち上げ手段の模索を目的とした全長40mにもなる大砲です。この計画は”HARP(High AltitudeResearch Project)”と呼ばれ、重量82kgの砲弾を宇宙空間に打ち上げることに成功しましたが、1968年に計画は中止となりました。

その残骸が現在でも残されているという情報を聞きつけ、実際に現地にて探してみることに。Googleマップでの検索結果と、タクシードライバーの話を合わせて訪れたのは、グラントリー・アダムス空港近くのロックホール地区。

なにしろ全長40mの大砲です。見つからない訳がありません。しかし、なかなか見つからないので、近隣住民の方々に大砲の場所を聞くと、『知ってる(でも詳細は知らない)』、『この先にある』『発射したときの騒音がうるさかった』など、有力な情報が一向に出てきません。この先にあるとしても、草木が生い茂っており、軽装で進むにはかなり厳しい状況。そうこうしていると『今は警察や軍が管理しているから、空港近くの警察署へ行ってみてはどうか』というアドバイスを頂き、向かってみることに。

その警察署がある場所は、グラントリー・アダムス空港があるチャーノックス地区。到着した頃には夕暮れに。

かなり古めかしい建物を発見。人の気配もありません。いきなりフリーメイソン博物館が現れたりするバルバドスなので、もう何があっても不思議ではありません。

近づいてみると、そこは廃墟でした。

複数のモニターや機材等が散乱しています。棚には、使用当時から置きっぱなしのような物も。コンセントに差したままのプラグもありました。

もしかしたら、この廃墟はHARP指令室かもしれません。だとすれば、全長40mの大砲はすぐそこ!!と考えましたが、先ほどのロックホール地区と同じように、生い茂った草木が軽装で来てしまった我々の行く手を阻みます。

廃墟に気を取られていたら、いよいよ夜の帳が下りはじめ、足元が見づらくなってきました。スケジュールの都合上、これ以上の時間を割けないこともあり、無念ではありますが、ここで全長40mの人工衛星発射台の捜索は打ち切りです。結局、Googleマップの情報が正しくなかったことが、大幅な時間のロスの原因でした。Googleマップに表示されたロックホール地区のHARP計画跡地は住宅。誤った情報が設定されていますが、正確な場所を知られると困ることでもあるのでしょうか・・・?

HARP計画の中心人物であったブル博士は、その後も他の国で兵器開発などに携わりましたが、1990年に何者かによって暗殺されています。犯人は現在も特定されていないそうです。それらの謎や計画の残骸は、空港近くにある警察署や軍の施設にあるのでしょうか。わが隊の隊長(社長)は、この結果に全く満足しておらず、必ずやリベンジをする決意を固めていました。


◆ドルフィンを食べてしまった

カリブ海では、魚を使った料理が数多くあります。バルバドスならではの魚料理を見つけるため、“オイスティンズ魚市場”を訪れました。看板と名称が違うところが若干気になります。

水揚げされた魚を購入するだけではなく、場外にはレストランが併設されています。

席についてメニューを見ると、“Dolphin(ドルフィン)”という単語が目に入りました。「ドルフィン・・・?」ドルフィンについて必死に思考を働かせましたが、あの愛くるしいイルカ以外の答えが見当たりません。だいぶ気が引けたのですが、こういった経験もないため注文してみることに。価格は30ドル(約1,600円)。

料理を待つ間に、地ビール“Banks”と“DEPUTY”をいただきます。どちらもラガービールで、とても飲みやすいです。

いよいよ料理がやってきました。こちらがドルフィンのフライです。見た目はフライドチキン。

味わいは淡白で、身の詰まった白身魚です。臭みもなく、スパイシーな味付けで食が進みます。結果的に残ったのは、愛くるしいドルフィンを食べてしまったことへの罪悪感のみ。しかし、バルバドスでは“シイラ”のことをドルフィンと呼んでいるそうです。ハワイではシイラのことをマヒマヒと呼んでいますね。つまり、このフライはイルカではありません。安心しました。

かわいいお魚が大きくジャンプして、お見送りしてくれました。この光っているお魚は魚市場があることを表すマークです。夜は光ります。


◆バルバドス発日本未上陸のファーストフード

バルバドスには、マクドナルドもロッテリアもモスバーガーもバーガーキングもありません。その替わり、“シェフェッテ” という、日本未上陸のファーストフードチェーン店があります。ブリッジタウンの中心地やグラントリー・アダムス空港内にも出店している、かなりの人気店です。

注文する時はこのように並びます。ハンバーガーだけではなくピザやロティなどもありました。

移動中にタクシードライバーが『シェフェッテのベジタブルバーガーが世界一うまい!!』と教えてくれたので、世界一うまいベジタブルバーガーを注文。予想よりもずっしりとした重みを感じます。

パティは完全に肉に見えますが、すべて野菜で作られているそうです。味わいは肉に近く、かなり満足することが出来ました。世界一かどうかは別として、確かに食べてみる価値はあります。価格は、8.7ドル(約470円)でした。

さらに、フライドチキンやラムレーズンを使ったアイスクリームなども食べてみましたが、どれも美味しかったです。バルバドスへ来た際は、ぜひご賞味ください。


◆「.bb」ドメインのレジストリに行ってみた

街で「.bb」を探しながら、レジストリへ向かいます。幸先よく、労働党が「.org.bb」を使用しているのを発見。

保険会社のメールアドレスや、家電量販店では「.bb」ドメインが使われています。

消火器と間違えた郵便ポストと、バルバドスで一番大きなマーケットという名前の小さなスーパーでは、「.bb」ドメインを見つけることはできませんでした。

.bb」を運営するレジストリ“Division of Energy and Telecommunications”に到着。政府関連機関が入っているビジネスセンターの中にあります。

政府機関であるため、担当者や建物内の撮影は禁止されています。担当者は、高額な「.bb」に対する日本のユーザーの印象を気にされていました。値段もさることながら、その登録要件が厳しいこと(現地住所かドメイン名と一致する国際商標が必要)も取得を難しくしている要因であることを伝えました。「.bb」はカナダのスマートフォン「BlackBerry(ブラックベリー)」の略としてポピュラーになっていた時期もありましたが、BlackBerryが失速して残念、といったコメントもありました。

最後に日本人に向けて、『バルバドスは天候も素晴らしく、親切な人ばかりの良い場所ですよ』というメッセージを頂きました。


◆現地でのSIM購入方法&速度調査  ~バルバドス編~

海外用のWiFiレンタルサービスが増えてきていますが、場所によってはカバーされていない区域もあります。このような場合、現地のSIMを購入するという手段があります。バルバドスでは”Digicel”と”FLOW”という通信会社がポピュラーです。今回は、Digicelを試してみます。

購入したのは、1日間で500MBが利用できるプラン。価格は、25ドル(約1,300円)。

アクティベーション後、速度テストサイトで計測してみると、110Mbpsという結果が出ました。 過去にドメイン島巡りで訪れた島の中では、かなり速い数値です。

再び場所を変えて計測をすると、170Mbps。街中でも快適に利用することができます。


◆ラム酒発祥の地で飲むラム酒

サトウキビの糖蜜などを原料として作られる蒸留酒は“ラム”(Rum)と呼ばれ、その発祥の地はバルバドスとされています。数あるブランドの中でも、1703年に創業した世界最古のラム蒸留所としても知られているのが、“マウントゲイ(Mount Gay)”です。

そんな由緒ある蒸留所でテイスティングツアーが行われているということで、参加してみました。

ツアー開始前、まずはウェルカム・ラムパンチが登場。ラムパンチは、ラム酒にフルーツやスパイスを漬け込んだものを言うようですが、これはフルーツジュースと割ってあるようなお味がします。

参加者がほろ酔いとなった頃、女性ガイドによる解説が始まりました。酔いが回る中で、ラム酒やマウントゲイの歴史を学びます。ミニシアターもありました。ちなみにお酒のラム(Rum)はフランス語、子羊の肉のラム(Lamb)は英語です。

謎の黒い液体が付着した木の棒が手渡されました。どうやら、テイスティングを勧めてくれています。恐る恐る口に入れると、黒蜜の味がしました。これこそが、ラム酒の原料となるサトウキビの糖蜜なのです。

こちらは、かつて使用していた蒸留釡。蒸留を複数回繰り返すことで、アルコール度数が40~50%まで高くなるそうです。現地ではこれを“キル・デビル(悪魔殺し)”と呼んでいました。この釜は、悪魔さえも殺してしまうのです。

さあいよいよメインイベント。各銘柄のテイスティング開始です。但し、限定ボトルは除きます。残念。

バニラの香りを彷彿とするものやバナナを思わせる風味など、ラム酒の違いを存分に楽しめます。熟成させる年数によって、かなり好みが分かれそうな味。

ツアー終了後は、蒸留所に併設されたバーで限定のラム酒や、カクテルなどを注文可能。小さめのボトルも販売されているので、お土産にも最適です。

このツアーは1日に複数回開催されています。参加費用は1人あたり20USドル(約2,200円)。予約なしでの当日参加も問題ないようですが、どうしても行きたかった我々は、ホームページより事前予約をして臨みました。

=今回訪れた場所=

■バルバドスまでのアクセスはこちら

■ドメインの詳細、お申し込みはこちら

 

まさに波瀾万丈、島全体が100%テスラの太陽光発電「タウ島」の実態をゴリゴリの力技で実際に行って確かめてみました

第12弾は観光客がほとんど訪れず、日本人はわずか3人しかおらず、旅行記もほぼ皆無という謎に包まれた国「アメリカ領サモア」です。

バカンスの目的地として有名で観光客も多いサモア独立国とは別の「アメリカ領」であるサモア国にピンとこない人は多いかもしれませんが、実はアメリカ領サモアには「タウ島」という島全体を太陽光発電とバッテリーでまかなうテスラの理想を実現した場所が存在します。「これは行くしかない!」となったのですが、インターネットで調べても本島からタウ島への飛行機は予約が2014年で途切れており、運行されているのかも定かではない、という状態。これはもう、現地に行って何とかするしかない……!ということで、とにかくアメリカ領サモアに飛んでみました。

<<目次>>

◆テスラのメガソーラー発電所がある「タウ島」まで本当に行けるのか?
◆「世界で最も肥満が多い国」では何を食べているのか?
◆「アメリカで最もインターネットが高い」と言われた国のネット環境とは?
◆国に3人しかいない日本人を探し出してみた
◆街で見かけた「.as」

◆テスラのメガソーラー発電所がある「タウ島」まで本当に行けるのか?

アメリカ領サモアはポリネシアにある島なのですが、アメリカの自治領で準州にあたります。日本人はビザ免除プログラムによってアメリカにビザなしで入ることができますが、アメリカ領サモアはアメリカ本土とは違う独自の出入国管理制度を行っているので、事前に申請を送る必要があります。

以下がアメリカ領サモアの入国について書かれた政府のページなのですが、ページ上部に書かれている連絡先がなんとGmailになっており、渡航前から不安。

immigration info | american samoa
https://www.americansamoa.gov/immigration-info

 

ただし許可証を得るためのメールの送り先は「okboard@la.as.gov」でした。メールを送ったところ、「パスポートのコピー」「航空券のコピー」「現地の宿泊先&連絡先」の3つをメールで送ることで許可証をゲット。返信がなかなか返ってこないので許可証をゲットするまでに何度かつつく必要がありました。

アメリカ領サモアに入るにはサモア独立国を経由する方法もありますが、今回は「日本→ハワイ→アメリカ領サモア」というルートを選択。ハワイからアメリカ領サモアへは週2便しかなく、オアフを16時半に出発し、21時過ぎに首都のパゴパゴに到着するという、約6時間のフライトです。

空港到着後、「ASG IMMIGRATION OFFICE」に入り……

果たしてちゃんと入国できるのかドキドキしつつ順番が来るまで待機。これがメールで送られてきた許可証です。

順番が来て許可証と入国料1人20ドル(約2200円)を渡すとすんなり入れました。ホッと一息。

空港の到着ゲートを出ると、「祭りでも始まるのか?!」と思ってしまうほどの、すごい人。アメリカ領サモアの人は仕事でハワイやサモア独立国と行き来している人も多く、週2本のハワイ便が到着する際には家族の出迎えで空港がごった返すようです。

音声つきの映像でみると、現地のにぎやかさがよりわかります。

アメリカ領サモアの空港が縁日のようなにぎやかさ – YouTube

航空会社のオフィスは16時でクローズしてしまうため、一晩待って、タウ島行きの航空券をゲットすべく再び空港へ。

「SAMOA AIRWAYS」と書かれたオフィスに入り……

「タウ島行きの飛行機はありますか?」と窓口の女性に尋ねたところ、「明日(水曜日)の朝にある」という答えが帰ってきて色めきだちます。……が、アフィオナさんという窓口の女性によれば「タウ島から本島に帰る便が金曜日にしかない」とのことで、木曜日夜にはハワイ発の飛行機に乗らなければならない一行はそれを聞き「詰んだ……」と崩れ落ちそうに。

……が、「何とかならない?」「船ではムリ?」とさらに話を聞くと、タウ島から本島への飛行機は金曜日までないのですが、タウ島から船で1時間のオフ島という場所からは木曜日に本島に戻る便があることが判明。つまり、水曜日にタウ島に飛び、メガソーラーを見てからオフ島に船に渡り、木曜日の朝にオフ島から本島に向かうというプランが可能というわけ。宿や船について尋ねると、「私が手配しよう」というアフィオナさんからの心強い答え。

「今は船の人に電話がつながらないけれど、電話で段取りしてあげるから、また後でオフィスに寄って」とのことだったので、とりあえず街に出て、今度はメガソーラーを管理するAmerican Samoa Power Authority(ASPA)という電力会社に向かいます。

楽しそうに働くお姉さん2人に「タウ島のソーラーパネルを見ることができるか?」と聞いてみたところ、快く電話でタウ島の担当者に取り次いでくれました。

タウ島のソーラーパネルを管理しているのはTuniさんというエンジニア。「島に行ったら彼に電話すればいいよ」ということで電話番号を教えてもらいました。

数時間後、再び航空会社に向かったところ、「まだ船や宿の人と連絡が取れていない」という答えに「大丈夫なのか……」とちょっとヒヤッとしましたが、しばらく待っていると船と宿の予約を取り付けてもらえました。

ということで、翌朝。8時45分発のフライトのチケットを無事ゲット。

国内便の出発とあって、ハワイから到着した時と違い、空港はガラガラ。

なおSamoa Airはチェックイン時に「荷物の重さ」ではなく「体重と荷物の重さ」を量るスタイル。2013年にSamoa AirのCEOはこのスタイルについて「もうみんなが72kgだった時代ではない、我々すべてが標準的なシートに収まるわけではないのです」「私たちは座席ではなく、『荷重』を売っています」とCNNに語っています

空港の待合席には……

猫が迷い込むゆる~っとした空気です。

ということで、これがタウ島に向かう飛行機。

座席数は十数席という小型機で……

コックピットが丸見え。しかもなんと操縦士は日本人の方でした。「もしやアメリカ領サモアに3人しかいないという日本人では?!」と驚いたのですが、イケダさんというこの男性はサモア独立国の方に住んでいるそうです。「日本人をこの飛行機に乗せたのは初めてです」とのことで、アメリカ領サモア、しかもタウ島まで向かう日本人は多くないようでした。

「バディって感じ……」と呟いてしまいそうな、2人の操縦士がコックピットで協力して飛行機を飛ばす様子を最前列で見ることができました。

タウ島への飛行機離陸の様子 – YouTube

本島からタウ島までは飛行機で30分ほど。

ようやく念願のタウ島に到着し、感動もひとしお……というところですが、なんと通信の状態が悪くエンジニアのTuniさんへの電話がつながらず。しかも航空会社のアフィオナさんに手配してもらった案内の男性も見つからず、ソーラーパネルまで移動したいのに移動できない……!という缶詰状態に。

しかし、そんな時に見つけたのが……

「American Samoa Power Authority」の文字が入った車。

ASPAの車を運転していた男性はテスラに買収されたソーラーパネル導入企業「SolarCity」のベストを着ており、これは……!と思い話しかけてみました。この男性はSolarCityの中の人ではなく、島の電力や水道といったインフラを管理する立場にある人で、空港へは毎日のパトロールの一環として寄っていたそうです。「ソーラーパネルが見たいんです!」と言うと、「OK!連れていってあげよう!ついでにその後、車で町を案内してあげよう!」と快くガイドを引き受けてくれ、その姿に後光が差して見えました。

車の中、ハンドルの横には手書きで「ASPA」の文字。

そして到着したのが……

念願の……

メガソーラー発電所。

ソーラーパネルの横にあるのがオフィス。

このソーラーパネルを現場で管理しているのが、本島で電話番号を教えてもらったエンジニアのTuniさん。

オフィス内部はこんな感じ。

オフィスの中には修理中のインバータがありました。このメガソーラー発電所はテスラが管理しており、訪れた時にいたスタッフはTuniさん1人。Tuniさんも本島とタウ島を行き来する生活で、テスラと週に1回連絡を取り、問題が起こった時にメガソーラー発電所までやってきて問題を調査したり修理したりする役目だそうです。

オフィスにはソーラー発電所のマップがありました。指をさしているところがオフィスで、オフィスと比べてどれほど広大な場所にソーラーパネルが設置されているのかがよくわかります。

オフィスの横にはテスラの蓄電装置「パワーパック」が並んでいました。

ずらっと並んだパワーパックは計60個で、訪れた時には40個が稼働中。

人と比べるとサイズはこのくらい。

でかでかとテスラのロゴが入っているのかと思いきや、そうではなく……

貼り付けてあるシールの隅に小さくTESLAの文字がありました。

パワーパックの向こう側にずらーっと並ぶのがソーラーパネル。1枚のパネルの長さは120メートルで、それが25列続いています。パネルの数は全部で5000枚ほどで、電力は1410mWとのこと。

以下のムービーから「壮観」というしかないメガソーラーの規模がよくわかります。

圧巻のテスラのメガソーラーはこんな感じ – YouTube

ドローンで空撮してみるとこんな感じ。

100%ソーラー発電で島の電力をまかなうタウ島のソーラーパネル – YouTube

近づいてみたところ。

離れた場所からは分かりづらいのですが、パネルはかなり巨大です。

パネルとパネルの間を歩くと、そのスケールがよくわかりました。

島全体の電力を供給するメガソーラーの中をてくてく歩いてみた – YouTube

パネルの端っこにはインバータが4~5個取り付けられており、インバータは施設全体で44個だそうです。

「島の人がどうやって電気を使っているのか生活を見たいのですが……!」と伝えてみると、SolarCityのベストを着ていたジュニオルさんの家を実際に見せてもらえることに。

ここがジュニオルさんの家。

中はこんな感じで……

キッチンには冷蔵庫や……

コーヒーメーカー、ポット、電子レンジなどが並んでいます。

タウ島で電気を使うには、こんな感じのプリペイドカードを購入する必要があるとのこと。

このカードの後ろにあるスクラッチを削り、出てきた番号を……

壁に取り付けられているパネルに打ち込むことで、電気を使うことが可能になるそうです。

家の外には洗濯機。

これもコンセントにつながれていました。1カ月の電気代は1家族でだいたい1万円ほどとのこと。島には住民が2000人ほどいて、その電力をディーゼル発電でまかなっていた時は本島から燃料を運ばねばならず電気代がかさんでいましたが、太陽光発電にしてから電気代はずっと安くなったそうです。

ただし、天気が悪い日が3日以上続いた時には、アルゴリズムで自動的に発電機に切り替わるようになっているとのことで、発電機のある場所も見せてもらいました。

建物の中に並んでいるのは3台の発電機。普段は稼働していません。

ソーラー発電と、ディーゼルの発電は自動で切り替わるそうですが、部屋の外には発電機を監視する男性がいました。この役割は24時間シフトだそうです。「24時間シフトは大変だけど、たいがい誰かがここに遊びに来てくれる」とのことでした。

メガソーラー発電所や村の様子を見学させてもらったところでお昼が近くなり昼食を……と思ったのですが、タウ島にはレストランがないという事実が発覚。「商店に食べ物があるよ!」とのことなので、商店まで連れて行ってもらいました。

これが商店。

中はこんな感じで、石けんなどの日用品のほかはスナック菓子などが並んでおり、お弁当はなし。

ただしカップラーメンを発見したので、テスラの力でお店の人にお湯を沸かしてもらいました。

これもテスラの力で実現した心地よいクーラーの涼しさに包まれつつ……

マルちゃんのカップラーメンをいただきます。これがなければお昼ご飯はスナック菓子だったので、テスラよ、ありがとう。

ジュニオルさんにお礼を言って別れ、船でどんぶらこと揺られながら、翌日の本島行きの飛行機に乗るため今度はオフ島へ向かいます。「1時間」と聞いていましたが荒波の間を縫うようにしてゆっくり進んだため、1時間半ほどかかりました。

実はオフ島にもソーラー発電所があります。オフ島のソーラー発電所は港の近くの……

うっそうとしたハイキングコースの先にあります。

一応道はあるものの、まさに「ジャングル」という感じの傾斜が急な山を、20分ほど歩きます。

道にはオジギソウがわさわさと群生しており……

オフ島に群生するオジギソウ – YouTube

ヤドカリの姿も。自然とのふれあいが楽しめるソーラー発電所への道です。

急な傾斜にじわじわと体力を奪われつつ「まだ……着かないのか……」とくじけそうになった時に、一筋の光。

ソーラー発電所を発見……したのですが、タウ島に比べるとかなり規模は小さめ。

中はこんな感じ。木々のせいでソーラーパネルに影がかかっていますが、オフ島にはソーラーパネルを設置できる平らな場所がここ以外にないそうです。住民が100人ほどというオフ島はソーラー発電所自体の規模も小さめですが、それに加え、タウ島のように生活を100%太陽光発電でまかなっているわけではなく、ディーゼルの発電機との組み合わせで電力を作り出しています。


タウ島のメガソーラーが1410mWなのに対し、オフ島の太陽電池アレイは350kWで、インバータの数もタウ島が44個なのに対してオフ島はわずか3つ。しかもうち1つは故障中だそうです。

建物の中には……

Princeton Power Systemsの蓄電システム。テスラの文字はどこにもなく、同じ離島ではあるものの、かなり設備に差があることが見て取れました。

そうこうしている間に日が暮れそうに。実はアメリカ領サモアは「世界で一番最後に夕日を見られる国」なので、写真に写っているのは世界で最後の夕日です。

オフ島には宿が2~3件あり、今回、航空会社のアフィオナさんに予約してもらったのは「Asaga Inn」というところ。

宿の中はこんな感じ。やや虫がはっていたものの、しっかりクーラーも効いていて、コンセントもあるためスマートフォンやカメラの充電もばっちりで、電力あふれる生活ができました。

トイレ&シャワーはこんな感じ。

シャワーはお湯が出ずにちょっと悲しい感じでしたが、トイレは水洗で紙も流せました。

宿の人を含め、島の人々は「超」がつくほど親切で、ビーチは信じられないほどに水が透明で美しく、浅瀬にエイが泳いでいたりもするので、日本からだとアクセスしづらくはありますが、バケーションでゆっくりするのに向いている場所です。

翌朝になって向かった空港はこんな感じ。Googleマップにはのっていない空港ですが、「Ofu Vaoto Marine Park」という港の手前にあります。

空港はこんな感じ。

飛行機の到着ギリギリになるまで、特に職員はいません。

しかし、9時45分になっても飛行機が到着せず。アメリカの国立公園局はアメリカ領サモアの村議会から公園の土地を50年リース契約しているので、空港の隣にはレンジャーがいるのですが、そのレンジャーによると「飛行機が欠航した」とのこと。

「ええーーーー!」「今日ハワイに戻るんですけどー!」と絶句していると、宿の人が「とりあえず戻っておいで!」と迎えをよこしてくれました。

宿の女性は「お腹すいたでしょう、ご飯をお食べ」とハンバーガーを出してくれ、「部屋はそのままだから、自由に使って」と宿を提供してくれ、さらに航空会社と何度もやりとりしてくれるなど、信じられないほど親切にしてくれました。「アメリカ領サモアはやや反日」というウワサを渡航前に聞いていたのですが、非常に敬虔(けいけん)なキリスト教徒が多いこともあってか、アメリカ領サモアの人々はものすごくフレンドリーで優しくされる場面が多かったです。

Asaga Innのお姉さんとその父親らしきおじさん。

宿のお姉さんを挟みつつ航空会社とやりとりしたところ、「ホテル代や帰りの飛行機代は全て航空会社が持つから安心してほしい」とのこと。「本当だろうか……!ものすごい宿に泊まったりだとか、ものすごく時間がかかる飛行機に乗せられたりとかしないだろうか……!」と心配になりつつも、どうしようもないので……

宿の人が釣ってきてくれた巨大なロウニンアジのグリルをお腹いっぱい食べてぐうぐう寝ました。

そしてさらに翌日、「振り替えの飛行機が10時にやってくる」と聞いて空港に向かうものの、一向に飛行機が来る気配がないまま10時37分に。

しかし、11時が過ぎたころに、前日には現れなかった消防車などが現れ、期待が膨らみます。

ということで、無事飛行機が到着。聞いたところ、前日はサモア航空が持つ3機の飛行機が3機ともマシントラブルで飛ばなくなってしまったとのこと。しかし1日で修理が済んだということで、本来はフライトスケジュールがない日ですが迎えにきてくれたそうです。地元の人に聞いたところ飛行機の欠航はそうあることではなく、2018年は2回ほどだったことなので、タイミングが悪かったとしか言いようがありません。

本島について航空会社の窓口で事情を伝えると、さらに奥の部屋に通され……

マネージャーに会うことに。「この度は本当に申し訳なかった」と真剣なおわびを受け……

細かい部分はGoogle翻訳にてやりとり。ハワイまでの便が週2本しかないので、木曜日の便を逃した一向は月曜の夜までアメリカ領サモアに滞在する必要がありますが、「航空券はもともと取っていたハワイアン航空を取ってもらえること」、そして「滞在期間中はアメリカ領サモアで一番いいホテルを提供し、ホテルでの食事代もつける」ということを説明されました。予算の関係でてっきり安宿になると思っていたので、真剣な謝罪とその手厚さに驚きました。

◆「世界で最も肥満が多い国」では何を食べているのか?

アメリカ領サモアの滞在時間が増えたということで、街を散策してみました。サモア諸島は過体重・肥満率が93%といわれており、アメリカ領サモアに至っては成人の3分の1が糖尿病といわれています

本当に太っている人が多いのか?ということで、満員バスの中で撮影してみました。確かに男女とも、全体的に体格がいい人が多い気がします。

Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA

マーケットの中を歩いている様子はこんな感じ。ここも、すれ違う人は体格のいい人が多かったように感じました。

アメリカ領サモアのマーケットの様子 – YouTube

空港の待合スペースに座っている人々。

宿の隣の家でガーデニングしていた女性。

学生たち。確かにちょっと肉付きのいい感じはしますが、「太っている」というイメージとはちょっと違うというか、どっちかというと「がたいがよい」人が多い印象です。


そして、データでは「45%近くの子どもが過体重あるいは肥満」と示されていますが、太っている子どもが多い、という印象もありません。データでの知識と、実際に訪れて見た印象は違うものだなあと、「足を運ぶこと」の重要さを再確認します。


ということで、アメリカ領サモアのごはんはこんな感じ。タウ島に行った時に宿の人が振る舞ってくれたのが、巨大なロウニンアジのグリル&白米。シンプルに塩と油とニンニクで焼かれており、魚の下にはキャベツや玉ネギが敷かれています。この日の夕食は1人16ドル(約1800円)でした。

別の日は取れたてのブダイを……

素揚げしてからソースで煮込んだもの&白米&ゆでインゲン。これも1人16ドル。

サクッと揚げられ、ソースが絡められた魚の身をほぐすと、ふわ~っとした白身が現れます。トマトっぽいソースで日本人でも食べやすい味でした。

スパムと卵を炒めたもの&白ご飯という朝ご飯は9ドル(約1000円)

公園でやっていたイベントでは、タレに漬け込んだお肉をバーベキューで豪快に焼いていました。チキン・ターキーテイル・ソーセージをどどんと盛って、焼タロイモがついて6ドル(670円)。

タロイモを白ご飯に変えると5ドル(約550円)になったので、タロイモの方が高い模様。

ジューシーで炭の香りもして最高の野外料理なのですが、ボリューム満点にも関わらずレストランではないためか安価です。

笑顔のかわいいお姉さんがレジ打ちをしているスーパーで購入したのは……

春巻きの皮でコンビーフを巻いて揚げたっぽいもの(75セント/約84円)は、スーパーでよく見かけました。お店の人がおもむろに手づかみで食べていることもありました。

iPhone Xよりも巨大なブリトーは3.99ドル(約450円)

店員さんに「うちのブリトーはかなり多いよ!君の体はぼくに比べると小さいけど、果たして食べられるかな?」と言われるほどに巨大なブリトーは、テリヤキチキンとお米がみっちり入っている品。甘辛いソースで味付けされていてオイリーですが、味付けされていないお米が全体をマイルドにしていました。

教会の集まりでは、イースターに向けて子どもたちが歌とダンスの練習をしている姿を発見。

ここではフレンドリーな人たちがココナツミルクのおしるこのようなものを分けてくれました。

ライムの葉と、小麦粉の練ったものが甘いココナツミルクの中に入っています。

甘くてお腹にもたまり、おやつにピッタリでした。

空港の近くにあったA&E Cafe

地元の人が家族の誕生日を祝うようなお店です。

ここで食べたのは、ローカルな食べ物がセットになっているという「Sunday Special」(21.95ドル/約2500円)。レストランで頼むハンバーガーは12~15ドル(1300~1700円)くらいの感覚なので、かなり高め。ローストしたお肉、魚のグリル、刺身のココナツミルク和え、タロイモがセットになっています。

……が、刺身をココナツミルクであえたものなど、かなり味のレベルは高し。

焼きタロイモの上には、タロイモの葉の間にココナツを挟んだもの。

ちなみに、オフ島の水は丘から引いているきれいな水なので水道から飲めるそうなのですが、本島の水道水は「飲めない」とのこと。ただし、インドで氷入りの飲み物でお腹を壊した人(=筆者)でも、本島の氷入りの紅茶やジュースでお腹を壊すことはなかったので、インドよりは飲めるっぽいです。

さらに、海沿いの繁華街、ユトュリーにあるDDW Beach Clubで食べたのは、サラダ付きの膨大な量のパスタ(10.95ドル/1200円)。自家製ミートソースは肉の味がしっかりしていて、トマトの酸味と合わさって濃厚。さらにガーリックトーストも付いており、かなりがっつり炭水化物です。

もともとアメリカ領サモアは韓国系の移民が多かったのですが、ここ数年で中国系移民もかなり増えているとのことで、中華料理店もいくつかありました。中華料理店でもココナツであえたタロイモが主食として存在するというのが、ならではという感じです。

「ギフトショップ」と書かれた場所では……

なぜかスターバックスのロゴを発見。

店内はカフェの併設されたお土産屋さんになっていました。

メニューには「PREMIUM STARBUCKS COFFEE」とおもむろに書かれており……

カウンターにはスターバックスのコーヒーのカプセルが置かれていました。

「PREMIUM STARBUCKS COFFEE」を注文するとお店のお姉さんが丁寧に作ってくれます。

「ロゴだけスターバックスをパクったのだろうか?」と思いきや、炭の香りのしっかりした、めちゃくちゃレベルの高いコーヒーで、アメリカ領サモアで飲んだ中ではダントツで一番。手作りだというブルーベリースコーンも、スターバックスの味ではないものの、外はさくさく中はほろほろの仕上がりで、思わず「うまー!」と叫ぶほど。

なお、マクドナルドはハワイと同じメニュー。左がベーコンスモークハウスのダブルで、右がクオーターパウンダーのシングル。一番小さいサイズがこのクオーターパウンダーのシングルで、日本のような薄いパティの「ハンバーガー」は存在しません。とはいえ、全世界展開だからか、マクドナルドに「巨大さ」はそこまでないようです。

肉のインパクトがすごすぎて、パンが霧のような存在感でした。

「マックリブ・プラッター」という、米と肉だけのセットも注文。これは日本でも提供されていたマックリブの肉だけを取り出したもので、「野菜など不要、肉と炭水化物だけあればよい」という固い意志を感じました。

さらにスーパーの横にあるアイスクリームショップへ。

チョコチップクッキーの間にアイスクリームをサンドしてある食べ物は2.5ドル(約280円)。おいしいのですが、クッキーが「砂糖の塊」と表現できるような、強烈な甘さでした。隣の真っ青なドリンクは2.75ドル(約310円)で、アイスクリームサンドよりも高めです。

ただし、福祉プログラム「WIC」のオフィスでは、「THINK B4U DRINK!」とジュースに含まれる砂糖の多さを訴えたディスプレイがあったものの、当のスタッフは「アメリカ領サモアでは成人の4分の3が肥満って本当?」と聞くと、「そんなことはない!」ときっぱり否定していました。

……と、アメリカ領サモアで過ごして感じたのは、「炭水化物と肉(あるいは魚)さえあればいい!!!」という食事が多いということ。野菜がおまけ程度にしかなく、日本で野菜多めの生活をしている人であればちょっとしたストレスを感じるほどでした。しかし、その分、アメリカ領だけあって肉の扱いがめちゃめちゃうまく、肉料理にハズレなしというレベルの高さを感じました。

◆「アメリカで最もインターネットが高い」と言われた国のネット環境とは?

2012年には「アメリカで最もインターネットが高い」と言われたアメリカ領サモアですが、2018年に海底ケーブルが活用されるようになってからはインターネットが安価になったといわれています。そこで、まずはBlueskyというアメリカ領サモアの通信キャリアがあるLaufou Shopping Centerに向かって海外SIMが購入できるか確かめてみました。

Blueskyの看板を発見。

入ってみたところこんな感じ。2018年に訪れたポリネシア地方であるツバルではiPhoneが使えずWi-Fiが3Kbpsという環境だったので、あまりの普通さというか、テクノロジー&ネット浸透度を垣間見て驚きます。

当たり前のように並ぶ「4G」「Samsung」という文字。

iPhone XSやXS Maxという最新端末も普通にお店に並んでいます。

やや待ち時間が長かったのですが、「SIMが欲しいです」と伝えると、お店の人がさくさく準備してくれました。

プランはこんな感じ。今回は5日で2GBのデータ通信、60分の通話、100通のSMSが可能なプランを10ドル(約1100円)で購入しました。

iPhoneで試したところ、下りの速度は21Mbps。ツバルではAndroidで1Mbps、iPhoneは使えず……という状態だったので、さすがアメリカ領サモアはアメリカ領だけあって、インフラが強いなあ!というイメージです。

さらに、Malaeimiという村にちょっとしたスーパーなどが集まる場所があるのですが……

この建物の1階にあるSubs Your Wayというレストランの隣に「Bookworm Books」というインターネットカフェが存在することが地元の人への聞き込みで発覚。

中はこんな感じ。

軽食やドリンクなどが注文可能で……

本屋さんもあり。

ここにデスクトップPCが設置されており、1分5セント(約6円)で使用可能。1時間使って3ドル(約340円)なのでかなり良心的です。トレードウィンズホテルというホテルの1階にも宿泊者だけが使えるデスクトップPCがあるのですが、誰でも自由にPCを使えるインターネットカフェは確認した中ではここだけ。

速度は1.9Mbpsなのでまずまずです。

なお、ユトュリーにあるDDW Beach Clubでは、お店の利用者であればWi-Fiが使用可能でした。「Wi-Fiを使いたい」ということを伝えるとお店の人が端末にパスワードを入力してくれ、速度は920Kbps。

◆国に3人しかいない日本人を探し出してみた

アメリカ領サモアには日本の領事館などがないのでハワイを経由した時に在ホノルル日本国総領事館で調べてみたところ、人口5万4000人のアメリカ領サモアの在留邦人数はわずか3名であると判明。しかし、島のどこに日本人がいるかも不明で、現地で聞き取り調査を行ったところ「そもそも日本人がいるの?」という感じ。町を歩いていてもいだいたい中国人か韓国人と間違えられ、そもそも誰も「島に日本人がいる」という認識をしてないという状態です。

「これはもう、日本人を探し出すのはムリかもしれないな……」と思っていたのですが、なんと、バスの前の席に座っていた香港の人と話している時に「日本人を知っているよ」という声。「香港の人なら日本人と中国人を間違わないのでは!?」ということで詳しく聞いてみると、「70歳ぐらいで、やせてて、StarKistで働いていた人」という具体的な情報をゲット。香港の人はバスの運転手さんに日本人の家の場所を尋ねてくれ、バスでそのまま家まで連れていってもらえることになりました。

ということで、連れていってもらったのが、ココ。草がぼうぼうに生えまくっており、どこからかわき出てきた野犬に追いかけられたりして、「本当にここ!?あってる?!人、住んでる?!」と半泣きになりましたが……

中にはちゃんと人が住んでいました。71歳になる上地尚彦さんは、宮古島の出身。琉球大学では法学を学んだそうですが、戦後、働き口がなかったために叔父と一緒に船に乗りアメリカ領サモアへ。約50年間アメリカ領サモアで漁業に携わって暮らし、現地の女性と結婚、子どもをもうけて暮らし続けたそうです。当時はいくつか日本企業もあり、2019年時点よりも多くの日本人が暮らしていたとのこと。国籍はまだ日本だそうですがサモアの永住権があり、アメリカのIDカードを所有していました。「もうずっと日本語を話していないから、日本語がBadです!」と笑いつつも、日本語でお話してくれました。

壁には娘さんの写真。写真の優秀な成績で大学を卒業し、アメリカ陸軍に勤めているそうです。娘さんやお孫さんの名前は「カズコ」「サヨコ」など日本の名前だといいます。

上地さんの家からちょっと離れた場所には……

奥さんの家族も住んでいました。もともと上地さんは奥さん家族と同居していたそうですが、Starkistを退職してからは1人暮らしを始めたそうです。

奥さんご家族には空港まで送ってもらっただけでなく、熟れまくりのパパイヤまでもらいました。ものすごく味が濃いパパイヤは、「パパイヤってこんなにおいしかったの??」と思ってしまう蜜っぽさ。アメリカ領サモアでは村ごとに土地を共有しているシェア社会であるため、自分の土地でなっている果物や野菜は基本的に取り放題。おいしい果物も好きなだけ食べられます。

◆街で見かけた「.as」

政府のウェブサイトにGmailのアドレスが記載されていて不安になったアメリカ領サモアでしたが、インターネット環境はしっかりしていて、住民も普通にスマートフォンでインターネットを使用し、SNSを使ったり、Amazonで買い物をしたりしているとのこと。ただお店や組織の看板でウェブサイトのURLを掲げているところは少なく、電話番号・ファクス番号のみを記すものも多かったです。

これはASWICという福祉局主導のプログラムの看板ですが、運営母体がアメリカにあるため「.as」「as.gov」ではなく「.com」が使われています。

一方、社会福祉局のトラックには「localsolusions@dhss.as」ということで「.as」を使用。

「Historic Preservation Office」と書かれたこの建物は政府の建物ですが……

URLには「.as」ではなく「as.gov」でした。

「.as」が使われていないのでは……?と思いきや、町をてくてく歩いて調べると、ちゃんと発見できました。例えば、空港にあるレンタカー会社の看板。2006年に創業されたというこのレンタカー会社の看板には「reservation@tautaicarrentals.as」と書かれていました。

さらに、SIMカードを購入したblueskyのポスターをよく見てみると……

「www.bluesky.as」というURLが記載されています。

そして、航空会社が「アメリカ領サモアで最もいいホテル」ということで取ってくれたトレードウィンズホテルのシャトルバスにも「www.tradewinds.as」ということで、「.as」のURLがのっていました。

……ということで、予定よりも4日滞在がのびたものの、無事アメリカ領サモアから出国できました。入国するまでは、情報のなさと独特の雰囲気ゆえに「どんな国だろう……!」とハラハラしていましたが、訪れてみると道路は整備されており、インターネット環境もまずまず、食べ物でお腹を壊すこともなく海はきれい、そして何より人がフレンドリーで優しいという居心地のよい国だったアメリカ領サモア。帰路はハワイまでが6時間、乗り継ぎに8時間、ハワイから日本までが10時間とやや時間がかかりましたが、もう一度帰りたいと思える場所でした。

 

=今回訪れた場所=

■アメリカ領サモアまでのアクセスはこちら

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フリーパスで行けるカジノとNintendoが人気のセントルシア

片道40時間をかけてツバルに行ったり、マルタでマルチーズ犬を探し出すドメイン島巡り、第11回目の巡り先はセントルシアです。ccTLD(国別コードトップレベルドメイン) は、”Limited  Company(株式会社)” などの意味でも使われている「.lc」。なお、本文内のドル表記は、すべて東カリブ・ドル(XCD)となります。

◆セントルシア、どこにある?

カリブ海の小アンティル諸島にある島国です。また、イギリス連邦に加盟する英連邦王国の1つです。

<<目次>>
◆お祭りの帰りに聞いた謎の音
◆身分証明書不要?!ゲームセンターみたいなカジノに潜入
◆Nintendoはセントルシアでも大人気
◆予約して行きたい「セントラル・ベーカリー」
◆セントルシアにある2つの空港
◆現地でのSIM購入方法&速度調査 ~セントルシア編~
◆街で見かけない「.lc」ドメイン

 


◆お祭りの帰りに聞いた謎の音

セントビンセント及びグレナディーン諸島から飛行機で約25分。セントルシアの首都カストリーズから最も近いジョージF.L.チャールズ空港に到着しました。レンタカーの受付や、タクシー乗り場があるだけのこぢんまりとした空港です。現地SIMの売り場も見つかりませんでした。

この日は金曜日。毎週金曜の夜にストリートパーティーが開催されるという、グロスアイレット地区に移動します。お祭りっぽいイルミネーションが施されたグロスアイレットのドーフィン通り。

まだ人はいません。

少し歩くと、テントで作られた露店が見えて来ました。毎週開催されているからでしょうか、思ったよりも混み合っていないので、歩きやすいです。

トビウオのフライなどが並んでいます。ツナ(マグロ)が入っている揚げパンを購入しました。日本のツナサンドに似た味わい。価格は5ドル(約200円)。

こちらでは列が出来ています。人気店のようなので並んでみます。

揚げなすやひよこ豆などのサイドディッシュから、魚介や鶏肉などのメインも豊富です。

ロブスターとチキンレッグ(もも肉)を焼いてもらいました。購入したものは、露店内のスペースで食べることが出来ます。

ロブスターの価格は50ドル(約2,000円)でした。下茹でがされており、香ばしい焼き目がついています。お祭り価格なのでしょうか?少し高いような気もします。サイズによって価格が違うので、ご注意ください。

スパイシーな香味ソースが掛かっているチキンレッグは、30ドル(約1,200円)。どちらも、デフォルトでフォークが突き刺してあるのが何とも言えません。

時間が経つに連れて人が増えてきました。お酒を提供している露店も賑わいを見せはじめます。

セントルシアの名所の1つである“ピトン山(Pitons)”をイメージした地ビール。その名もPiton。コロナ・エキストラのような雰囲気がありますが、ライムを搾ったりはせずにラッパ飲みするのが地元流のようです。価格は6ドル(約240円)。

ラム酒の発祥とされるカリブ地域では、フルーツジュースと割ったラムパンチも好まれています。注文をしてからお洒落にシェイクしてくれるわけではなく、すでに混ざった状態のボトルが出てきました。シェイクしている時間はないぐらい売れるのかもしれません。価格は10ドル(約400円)。

手芸品も販売されています。お土産として買うのにも良さそうですね。このお祭りは深夜1時終了とのこと。

お祭りを堪能した我々は、歩いて宿泊施設に向かっていると、奇妙な音に気がつきました(場所はこちら)。付近には茂みがあるので、最初は鳥やコウモリや昆虫の鳴き声では?と思ったのですが、機械的な音のようにも聞こえます。時刻は午後9時。Castries-Gros Islet Highwayを走る車の音以外で耳につくのは、この奇妙な高音だけです。何の音だったのでしょうか?


◆身分証明書不要?!ゲームセンターみたいなカジノに潜入

ロドニーベイにあるショッピングモール「Baywalk Mall」。日本のイオンモールを彷彿とさせる大きさです。駐車場は混雑しており、空きを待つ車が列を作っていました。

建物内に入ると、まるで商店街で軒を連ねるようにお店がずらっと並んでいます。カラフルで可愛らしい内装です。

そして、このショッピングモールの中に、カジノがあるのです。

午前11時から午前1時までの営業、入場無料。18歳以上しか入れません。年齢制限もあるし、我々観光客には、身分証明としてパスポートの提示を求めるケースが大半です。しかし、ここでは身分証明を何も求められず、入場できました。

2階建てのショッピングモールの1階と2階の一角に構えるだけあって、カジノの中は広い。スロットマシンは、かなり古いタイプ。USドルも使えます。東カリブ・ドルがすべて無くなっても安心ですね。


◆Nintendoはセントルシアでも大人気

首都カストリーズのブルー・コーラル・モールに、インターネットカフェを発見。東京で例えると銀座あたりでしょうか。専門店が並ぶ町中にあります。

こちらは、インターネットカフェを運営しているTIBBS TECH SOLUTIONSです。PCの修理やプリントサービスなども提供しています。15分間利用できるコースを購入。価格は3ドル(約120円)でした。

SIMと同様に速度を計測してみると、3.9Mbps。動画などを見るには適していないかもしれませんが、調べ物をする程度なら問題ありません。

お店を出ると見覚えのあるキャラクターたちと目が合いました。どうやら家庭用ゲームが楽しめるお店のようです。

熱中している若者が数名。

せっかくなので、Nintendo Switchでマリオカートをやってみることにしました。プレイ料金は、15分で2.5ドル(約100円)。

店員さんがストップウォッチを準備。5分オマケしてくれたのでプレイタイムが20分になりました。プレイ開始と同時に、ストップウォッチが押されます。

世界のどこでやっても白熱して楽しいマリオカート。店員さんの苦笑いをよそに、レースに没頭しました。

店内を見渡すと、スナックや飲料も買えます。また、ゲーム機本体も販売されています。町の電気屋のような部分も兼ねているのかもしれません。マリオ、そしてNitendoの偉大さを噛み締めた20分でした。

このモールにあるフードコート。中華料理屋が1店舗だけありました、何料理を食べよう?と迷うことがありません。

ドメイン島巡りの定番になりつつあるチャーハンと、鶏の甘酢あんがけです。チャーハンは麦ご飯のようで、炒め料理には不向きな印象。美味しそうな見た目とは裏腹な味のセットは19ドル(約770円)。あまりオススメできないチャーハンでした。


◆予約して行きたい「セントラル・ベーカリー」

首都のカストリーズは観光客も多く、町はとても賑やかです。中央市場に行ってみましょう。

場内に入ってみると鮮やかな衣装や、麦わら帽子などが売られていました。

外にはテントで作られたお店がズラリと並んでいて、野菜や服が売られています。

お店の人が履いてきた靴を並べたように見えますが、靴屋のようです。

女性が群がるこのお店、何を手に取っているのかと見てみると、付け毛(ヘアウィッグ)でした。カリブのお洒落には必需品なのでしょうか。

市場から離れ、歩いて5分の場所にパン屋を発見しました。セントラル・ベーカリーというお店です。

ガラガラのショーケース。ほとんど商品がありません。来客が絶えない人気店です

予約をすれば、好きな色の食パンを作ってくれます。予約をしていない我々は、残っていた2種類のパンを購入。

1つ目は、マフィンです。価格は2ドル(約80円)でした。スコーンのように固めの生地ですが、ブルーベリーが練り込んであり程よい甘さ。朝食にも良さそうです。

2つ目は、ルックスで購入してしまったパウンドケーキのようなものです。価格は、2ドル(約80 円)。期待を裏切らぬ大変な甘さで、食べるのに少し苦戦してしまいました。

パン屋の近くにはセントルシアで最も大きいとされる聖堂、ザ・マイナー・バシリカ・オブ・ザ・イマキュレート・コンセプション(カテドラル)があります。

聖堂内は細部まで装飾が施されており、非常に美しい教会です。他の大聖堂とはまた雰囲気が異なります。屋根や窓に施されたステンドグラスも素敵です。

2019年現在は一部修復中でしたが、カストリーズを訪れた際は是非訪れてみてください。360°カメラの写真はこちら。

ザ・マイナー・バシリカ・オブ・ザ・イマキュレート・コンセプション(セントルシア) – Spherical Image – RICOH THETA


◆セントルシアにある2つの空港

セントルシアには2つの空港があります。首都から近く隣国からの便の発着が多いジョージF.L.チャールズ空港と、カリブ地域以外からの発着便が主なヘウノラ国際空港です。カストリーズからヘウノラ国際空港に向かうルートを検索すると、車で1時間以上かかると判明。

空港へ向かう道中、デナリー湾から北大西洋を見ることができました。カリブ海とはまた違いますが、綺麗です。

ようやく、ヘウノラ国際空港に到着。

出国審査などを終えると、ターミナルやフードコートは多くの搭乗者でごった返していました。

飛行機の離発着状況を見ると、この混雑も納得できます。大手航空会社が乗り入れており、アメリカはもちろん、カナダやイギリスへも行くことができるのです。

jetBlueはカリブ地域に強い航空会社で、ニューヨークなどの都心部へ向かう便もあります。


◆現地でのSIM購入方法&速度調査 ~セントルシア編~

セントルシアでは、”FLOW”と”Digicel”という通信会社がポピュラーなようです。

まずはFLOW。店員さんがアクティベーションまで行ってくれます。購入したのは3日間で300MBのプラン。価格は10ドル(約400円)でした。

快適ではないものの、不自由なく使えました。速度テストサイトで計測してみると、71kbpsでした。

続いては、オセアニアでもお馴染みのDigicelです。

こちらもアクティベーションまで行ってくれました。購入したのは1日間で300MBのプラン。価格は15ドル(約600円)。

同じく速度を計測してみます。5.3Mbpsでした。快適ではないですが、町中でも問題なく利用することが出来ました。


◆街で見かけない「.lc」ドメイン

セントルシアのccTLD「.lc」を、街で探してみました。
不動産屋で使われているのを発見。しかし、店舗のホームページは「.com」を使用しています。

さらにもう1つ、と行きたいところですが、同じドメイン名「candw.lc」が使われていました。どうやら地元のインターネットサービスプロバイダが、メール専用として提供しているドメインのようです。ドメイン島巡りでは、現地のドメインが現地でどのように使われているのか、毎回調査していますが、残念ながらこの他に「.lc」ドメインを見つけることはできませんでした。

街では見かけませんでしたが、セントルシアの政府機関やピザ屋、不動産屋、様々な国のサービスで「.lc」は使われています。

=今回訪れた場所=

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世界で4番目に幸せな国で、市民権がビットコインで買えて、通貨がバーツじゃなくてバツな国バヌアツにある人喰いの村に行ってみた

iPhoneが使えるかどうか片道40時間をかけてツバルに行って確認をしたり、キプロス住民にビットコインを持っているか街頭アンケートを実施する「ドメイン島巡り」。
今回は、人間が人間の肉を食べる生活をしている村がバヌアツ共和国にあるという情報を聞きつけ、その真偽を確かめに行ってきました。ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は、「.vu」です。

人間が人間の肉を食べる行動や習慣は「カニバリズム」と呼ばれていて、カニバリズムをテーマにした、全世界で累計3700万部も発行されている超人気コミックス「東京喰種」や、映画「食人族」等の影響で、幅広い年代に知られています。

バヌアツ共和国は、オーストラリアの東側にある南太平洋諸島の国の一つ。男子なら一度は調べる島「エロマンガ島」を含む83の島々で形成されています。通貨はバツ(Vt、VUV)。タイ王国の通貨であるバーツとは関係ありません。美しい海と自然を満喫できる魅力はもちろんのこと、昔ながらの文化や慣習を知ることができる隠れリゾートとして人気があります。「昔ながらのカニバリズムの文化や慣習を知ることができてしまうので、隠れなければいけないリゾートとして人気」、なのでしょうか・・・?ちょっと怖いですね。

目次
◆フランシスコ・ザビエルも訪れたかもしれない人喰いの村
◆人間の肉の味と食べ方
◆他にもあるバヌアツのスリリングなスポット
◆注意!空港内にあるぼったくりのお店
◆世界で4番目に幸せな国バヌアツの市民になってプライベートアイランドを購入しよう
◆せめてバヌアツのドメイン「.vu」でプライベートアイランド生活を妄想してみる
◆バヌアツいろいろ
◆現地でのSIM購入方法&速度調査~バヌアツ編~

◆フランシスコ・ザビエルも訪れたかもしれない人喰いの村

人喰い村がラノ島にあるとの情報をキャッチした我々は、バヌアツの首都にあるエファテ島ポートビラ国際空港から、マレクラ島ノーサップ空港へプロペラ機で向かいました。
国内線は時間変更がよくあるので、「Important Information from Air Vanuatu」という件名のメールが搭乗前日までに届いた場合は注意してください。今回も夕方の復路便が急遽、昼便に変更されました。

約20人しか乗れない可愛らしい機体。

1時間後、ノーサップ空港に到着。大雨が降ると離着陸できないそうです。

ほったて小屋が二つしかありませんが、れっきとした空港です。

職員のおじさんがリヤカーで荷物を運んでくれました。

空港にあったマレクラ島の観光マップ。

空港の裏手にマーケットセンターがありますが、何も売っていません。

ノーサップ空港から車で約15分北上し、目的のラノ島の対岸に着きました。ここからはボートに乗り換えてラノ島を目指します。

三途の川からのお迎えのようにボートがやってきました。

やはり島には近づきたくない?ボートを漕いでくれるおじさんの顔が心なしか険しく感じます。

船に乗ってから7分。ラノ島に到着しました。
素晴らしい景色です。人を食べる雰囲気は微塵もありませんが、油断は禁物です。

ガイドさんが人喰い族(アメルバティ族)の村に連れて行ってくれます。ガイドさんから離れると危険かもしれないのでピッタリとついていきますが、実はガイドさんも、グルだったら・・・という妄想が頭をよぎります。

おどろおどろしく見えてしまう木々。日が暮れる前に帰りたい!足取りが重くなります。

しばらく行くと石碑を発見。フランシスコ・ザビエルの記念碑とのことなので、あの日本に来たザビエルと思ってありがたく撮影。しかし、帰国後調べてみるとザビエルはバヌアツには行ってないし、写真をよく見ると落書きのような字にも見えます。真ん中の隆起も不可解だし、宇宙から飛来してきた可能性も捨てきれません。

ザビエルといえばトンスラスタイルが有名ですが、もしやこの島での出来事が原因で、、、と勘繰ってしまいます。

そして遂にアメルバティ族の村に到着。

第一村人発見!洗濯機はなく、井戸から水を汲み、手で洗濯をしています。赤いのは血ではありません。

笑顔で出迎えてくれた村の子供たち。
「夕飯が来た!」と思われていないことを内心願いつつ・・・

更に村の奥に入っていきます。ナサラという祭壇があった場所に案内されました。

トーテムポールのようなオブジェが残っています。

奥に踏み込むと、広場に出ました。ラノ島では昔、男性と女性は別々に生活していたそうで、こちらは男性が生活していた場所。

そして!!!

遂に人間の頭蓋骨を発見!「食べられた人たちの頭蓋骨だけど、触ってもいいよ」と薦められましたが、お断りしました。食人をする前日にナサラ(祭壇)で儀式のダンスを踊り、当日の夜に人間の肉を食べて、食後15日間は、ここに滞在する決まりがあったそうです。

ラノ島を含むマレクラ島は、部族間の争いが絶えなかったため、捕らえられた敵の部族の体を「儀式」として食べていました。人間の肉は、敵部族の力を取り込むという目的だったようで、食料として食べられていたわけではありませんでした。


◆人間の肉の味と食べ方

日持ちしないため燻製にして食べることが多く、味は臭みのあるイノシシ肉と似て美味しくないので、貝や他の食材と一緒に食べていました。遺跡にも人の骨と共に、たくさんの貝殻が捨ててありました。
人間の肉を食べると、脳などの神経組織の構造に影響を及ぼすタンパク質「プリオン」が蓄積し、治療法がない致死的疾患にかかる可能性があります。パプアニューギニアのフォレ族は葬儀に際して遺体を食する習慣があり、「クールー病」が多発しました。牛豚鳥肉などおいしいお肉があるので、リスクを冒してまで人間の肉を食べる必要はありませんね。

ちなみに日本のカニバリズムとしては、織田信長が浅井長政の髑髏を杯にしてお酒を飲んだという説がありますが、「信長公記」によると実際には、金箔を塗って髑髏を皆に見せびらかしただけと言われています。また、羽柴秀吉が鳥取城を兵糧攻めにした際、飢えと精神的疲労で、死体の人肉の奪いあいになったという記録も残っていますWikipedia。更にアメルバティ族の村奥深くに進みます。

パイプをくわえたトーテムポールの像。

しばらく歩くと、歴代の酋長を奉る場所に到着。酋長は亡くなると、首だけ土の上に残して立った状態で土葬されます。7日間たつと首をはねて燃やし、骨を祭壇に祭りました。

ラノ島のカニバリズムの儀式は1960年代頃まで続いていましたが、現在この習慣はありません。約8割の方が農業を営み、主に地元のフルーツやココナッツ、タロやヤムの塊茎を食べて生活しています。観光で村に来ても食べられたりしませんので、安心してくださいね。アメルバティ族の方達も自分達の文化に誇りをもつ、フレンドリーな人々でした。

今回は、サウスパシフィックツアーズに取材のコーディネートをしてもらいました。日本語での問い合わせにも対応。
ガイドさんから説明を受けながら観光することをオススメします。但し、ガイドさんは日本語を話せません。


◆他にもある、バヌアツのスリリングなスポット

①バンジージャンプ発祥の地
バヌアツのペンテコスト島は、バンジージャンプの発祥ともなったランドダイビングが行われています。「バンジージャンプ=成人の儀式、度胸試し」と思われがちですが、ここ発祥の地ではヤムイモの収穫を祝う儀式の一つで、毎年4~6月に行われます。

②タンナ島のヤスール火山
世界で最も火口に近づける活火山として有名です。頂上まで行くと、爆発音と共に真っ赤な溶岩が吹き上がってくるのが見られます。太陽が沈み始める17:30から18:00の間が最も美しいと言われていますよ。

バヌアツには他にも活火山があり、2018年7月26日に発生したバヌアツのマナロ火山の噴火の影響で、フィジー発日本着の飛行機便に遅延が発生しました。また、バヌアツで大きな地震が起きると、それに連動して日本でも地震が起きるという「バヌアツの法則」が話題になり、2018年9月6日に発生した北海道地震にも当てはまったとする見解もあります。


◆注意!空港内にあるぼったくりのお店

国際線の飛行機に乗る際、搭乗待合室にある一番奥の左側のこのお店には注意してください。

店員の優しそうなおばさんが、空港内にある他店の倍の値段で売っています。
・500mlのコーラ一缶300バツ(約300円)/ 他店160バツ(約160円)
・小袋のポテトチップス400バツ(約400円)/ 他店 200バツ(約200円)
同じ空港内でも油断せずに、しっかり商品の値段をチェックしてから買いましょう!


◆世界で4番目に幸せな国バヌアツの市民になってプライベートアイランドを購入しよう

イギリスのシンクタンク ニューエコノミックス財団(NEF)ハッピープラネットインデックスによると、「生活満足度」、「寿命」、「環境への配慮」、以上の項目の評価において、バヌアツは世界で4番目に幸せな国に選ばれています。また、財政再建策の一環として、名誉市民権の販売を始めています。
販売額は16万5,000ドル(約1,815万円)ですが、世界で4番目に幸せな国に永住できるなら高くはないかもしれませんね!名誉市民権購入の詳細はこちら

市民権はビットコインでも購入できると話題になりましたが、バヌアツ市民権のオフィスは否定しています。

そしてバヌアツは市民権だけでなく、プライベートアイランドも販売しています。さすが、83もの島々で形成されているバヌアツですね。
お金に余裕のある方は、東京で億ションを買うよりも、バヌアツでプライベートアイランドを購入して老後をのんびりと過ごすのはいかがでしょうか(ただしほぼ無人島です)。


◆せめてバヌアツのドメイン「.vu」でプライベートアイランド生活を妄想してみる

手つかずの無人島を整備するのは大変ですが、プライベートアイランドに建てられたホテルや、レンタルハウスで南国の島生活を満喫してはどうでしょう?バヌアツのドメイン「.vu」ドメインを使ったホテルサイトや不動産サイトをネットサーフィンすると期待が膨らみますよ。

hideaway.com.vu

vanuatuaccommodation.vu

16degreessouth.vu

islandproperty.vu

waterfront.com.vu

ljhooker.vu

カニバリズムの儀式があったバヌアツは、南太平洋の島々の中でも治安が良いと言われています。

一年を通して穏やかな気候、美しい海と自然、治安の良さもあり、毎年大勢の日本人観光客が訪れています。
バヌアツは観光目的で30日以内の滞在なら、ビザが不要です。
バヌアツのプライベートアイランドに宿泊する南国旅行はいかがでしょうか。

■バヌアツへの行き方はこちら


◆バヌアツいろいろ

  • ラノ島で知り合ったフランス人男性
    飲食店がない事を見越して、ペットボトルの中にクスクスを入れてきたそうです。食べる際、ペットボトルを二つに輪切りにして、お皿替わりにしていました。旅慣れていますね。

  • 中華料理の人気店「Golden Port Restaurant & Hotel
    カニバリズムを調査しに来ましたが、もちろんバヌアツには、美味しいお店がたくさんあります。エファテ島、ポートビラのタクシードライバーさんがGolden Port Restaurant & Hotelの中華ランチを紹介してくれました。

レストランからは広い海を見下ろせて、気持ちよく息抜きできます。

焼きそば1,180バツ(約1,180円)塩味か効いた、麺が若干細めの香港焼きそば風。牛肉の炒め物1,480バツ(約1,480円)牛肉も柔らかくて食が進みますよ。

郷土料理の楽しみもありますが、中華料理はどこの国で食べても馴染みがある味でハズレが少ないので、海外で食に困ったときはオススメです。

  • ヤシガニ
    Golden Port Restaurant & Hotel入口に、食用のヤシガニを飼っているケージを発見しました。太平洋の島々では高級食材の一種で、ロブスターのようにゆでたり蒸したりして食べます。日本では、宮古島で食べることができるそうです。


◆現地でのSIM購入方法&速度調査~バヌアツ編~

海外用WiFiルーターGlocalmeを持っていきましたが、バヌアツでは使えませんでした。現地のSIMを購入するのをお勧めします。現地のSIMとして、ポートビラ国際空港で”Digicel”のSIMが購入できます。入国審査と税関を過ぎるとすぐ左側にあります。

500MBのプランのSIMが、2,000バヌアツ(約2,000円)で販売していました。 SIMの設定は、店員さんにお願いできるので、安心してください。

インターネットの速度をfast.comで調査。5.9Mbpsで標準的な速度でした。


■今回のドメイン島巡りで行った場所

■バヌアツへの行き方はこちら

■バヌアツのドメイン「.vu」はこちら