復活した海賊たちは治安の悪いセントビンセント及びグレナディーン諸島にいるのか?

片道 40 時間をかけてツバルにも行ってしまうドメイン島巡り、第 15 回目はセントビンセント及びグレナディーン諸島(以下:セントビンセント)を訪れました。ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は「Venture Capital(投資会社)」などの意味でも使われている「.vc」です。なお、本文内のドル表記は、すべて東カリブ・ドルとなります。※1ECD=40.96 円で計算

◆セントビンセント、どこにある?

カリブ海の小アンティル諸島にある、火山島のセントビンセント島と珊瑚礁のグレナディーン諸島から成る島国で イギリス連邦に加盟する英連邦王国の 1 つです。

= 目次 =

◆治安が悪いとされるセントビンセントを散策

◆復活した海賊

◆シャーロット砦で海賊船を探す

◆あんまり魚は食べない?セントビンセントの郷土料理

◆西半球で最も古い植物園でマラカスの起源を知る

◆暫定的に世界遺産認定された古代カリブの線刻画

◆日本の協力で作られた「リトルトーキョー」

◆現地でのSIM 購入方法&速度調査 ~セントビンセント編~

◆「.vc」のレジストリを訪問


◆治安が悪いとされるセントビンセントを散策

セントビンセントは、殺人発生率国別ランキング(2016 年)8 位で、路上等における窃盗や強盗に注意が必要とされています。注意を払いつつ、首都キングスタウンから散策スタートです。

さっそく目についたのは、ネットカフェトンガ王国では快適なネット環境を求めて彷徨いましたが、セントビンセントはどうでしょうか?

セントビンセントの国旗と同じカラーリングの階段を登って 2 階へ。

入口に到着。

中へ入ってみると、電気屋の一角がネットカフェになっていました。

2 ドル(約 80 円)で、15 分間利用可能なお試しプランを購入。ブラウザを立ち上げます。

URL を見ると、セントビンセントの ccTLD“.com.vc”ドメインでした。続いては、回線の速度を測ってみます。

速度テストサイトの計測結果は、10Mbps 。日本のネットカフェとは異なり、周りの利用者はYouTube などの動画共有サービスを見ている様子はありません。調べ物には問題のない速度ではないでしょうか。

セントビンセントでは快適なネット環境に巡り合うことができました。

多くの人が出入りするお店に行ってみると、日本でもお馴染みのケンタッキーフライドチキンでした。知っているお店を見ると少し安心します。セントビン セントにはマクドナルドがないため、貴重なファーストフード店です。

お昼時ということもあって、大混雑。

メニューを見ると、デザートも充実しています。

日本のチキンフィレサンドに近い“Zinger”をポテト、ドリンクとセットで注文。17.05 ドル(約 700 円)。”Zinger”は、ピリ辛のマヨネーズソースに揚げたての鶏肉がサンドされた、万国共通の味。

ドリンクは、“Red Kola Champagne”という炭酸飲料をチョイス。コーラ(Cola)かと思いましたが、スペルが違います

かき氷のイチゴシロップのように赤く、強い甘みを想像しましたが、酸味のあるフルーツジュースでした。どうやら、同じくカリブの島国であるトリニダードトバゴで作られている飲料のようです。カリブ地域限定メニューではないでしょうか。


◆復活した海賊

“海賊”のイメージが強いカリブ。1660 年代から 1730 年代のカリブ地域は、海賊が最も暗躍した時代です。現代では、海賊をモチーフにした作品も多く、漫画「ワンピース」に登場する“黒ひげ”や” 白ひげ”は、カリブ海を荒らしていたエドワード・ティーチという実在の海賊がモデルとされています。もう海賊は過去のものと思われていますが、実はラテンアメリカとカリブ海地域では 2017 年に 71 件の海事事件が発生、前年比で 163%の増加となりました。 セントビンセントもまた、海賊行為のホットスポットとされているのです。と言うことは、本物の海賊に会えるかもしれない?!

まずは、海賊のことを知るために映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』の撮影地ワリラボウへ。

キングスタウンから車で約 30 分の場所にありました。

とても古めかしいこの建物。扉には「Port Royal Set Buildings」と書かれています。ポートロイヤルはジャマイカの町のことで、『パイレーツ・オブ・カリビアン』の劇中で、ここは「ジャマイカのポートロイヤルにある建物」として登場したセットでした。

まるで貸出用ビーチパラソルのように並ぶ棺。

建物の中に入ると、主演者の写真や当時のスケジュールが展示されています。

ジャックスパロウ船長役のジョニー・デップを始め、キャストの貴重なオフショットもありました。

写真だけでなく小道具やセットも展示。

別のセットと思しき建物に入ると、大量の古い電話とレジスター等がずらりと並ぶ、映画とは無関係の倉庫でした。しかし、なぜか倉庫に麦わら風の帽子が・・・もしや、日本で最も有名な海賊も来ているのでは?!

海賊たちが集まり、当時は「世界で最も豊かで最もひどい町」と言われたポートロイヤル。港の入口には、縛り首になった海賊がそのままの状態で見せしめとして放置されたと言われています。入り江に目を向けると、“アーチ状の岩”が。劇中に登場する「海賊の亡骸が吊るされていた岩」かもしれません。

セットの大砲からロックオンしていますが、海賊船ではありません。

拷問器具「さらし台」もちゃんとありました。

セットで休憩中のわんこ。骨を差し出しても、牢屋の鍵は取ってくれそうにありません。

セットの横に併設されているカフェには、ランチメニューも用意されており、映画について思いを馳せながら食事を楽しめます。

これらのセットは入場無料。ここに来ればカリブの海賊気分を味わえます。本物の海賊に遭遇しても、分かり合える気がしてきました。


◆シャーロット砦から海賊船を探す

キングスタウンの西側にあるシャーロット砦( フォートシャーロット) に移動。1806 年に完成されたこの砦からは、キングスタウンを一望でき、グレナディーン諸島の 1 つであるべキア島を見渡せます。

ここから海賊船を探します。

給油しているかもしれません。

辛抱強く探していたら、日が傾いて来ました。

ごらんの通り、海賊船どころか船自体がいません。

海賊船探しはあきらめます。

敷地内にある建物に入ることにしました。

セントビンセントの先住民が奴隷にされていた時代を伝える絵画が展示されています。

シャーロット砦は無料で開放されている観光名所。多くの観光客に見てほしい思いから、ここに辛い歴史を展示しているのではないでしょうか。ここは絶景のサンセットスポットとしても素晴らしく、地元民も訪れる憩いの場所でもあります。男性ガイドが話しかけて来ますが、有料となりますのでご注意ください。

夕日を撮影した 360°カメラの写真はこちら。

シャーロット砦(セントビンセント及びグレナディーン諸島) – Spherical Image – RICOH THETA


◆あんまり魚は食べない?セントビンセントの郷土料理

夕食時に訪れたのは、アーノス・ベールという地域にある“Mangoz Restaurant and Bar”。

オープンテラス席に通してもらいました。海沿いのため、心地の良い風が吹き抜けます。

地ビールの Hairoun は、ハイネケンのグリーンボトルを思わすようなラガービール。あっさりとした味わいで、油分の多い食事とも相性が良さそうです。

「郷土料理のおすすめをください」とオーダー。言葉では表現しにくい色味のスープが運ばれてきました。こちらはカラルースープと呼ぶそうで、この地域で採れるサトイモ(科)の葉などをミキサーですりつぶし、味付けしたもの。ビジュアルに怯んでしまったものの、青臭さもあまりなく美味しくいただきました。価格は 20 ドル(約 800 円)。

コンク貝を使ったソテーがメインディッシュ。カレーを思わせるスパイシーなソースと、コリコリした貝の食感がとてもマッチしています。アンギラでも食されていたコンク貝は、ここでも人気のようです。価格は、55 ドル(約 2,200 円)。

エビフライもおいしく頂きましたが、海に囲まれた島の郷土料理なのに、なぜか魚料理が出てきま せん。なんでも、豊富な水産資源がありながら、庶民が魚を食べる機会は決して多くないそうです。その為、水産局は「Put a Fish on Your Dish(食卓に魚を!)」のスローガンの下、魚食の普及に努めているとのこと。セントビンセントの人達は、意外と魚料理を食べないのですね。

ここは午前 9 時に開店。閉店時間ですが、Facebook では深夜 2 時、Google マップでは午後 11 時と記載されています。


◆西半球で最も古い植物園でマラカスの起源を知る

多くの自然が残るセントビンセントには、西半球で最も古い植物園があります。1765 年に設立された、ボタニカルガーデンズです。

チケットは大人 1 名で 5 ドル(約 200 円)。入場者 1 名に対して 10 ドル(約 400 円)でツアーガイドを頼めるオプションもあります。

園内に入った途端、コーネリアスという 1 人の男性が話しかけてきました。『私がガイドをするよ』とのこと。ツアーガイドの申し込みはしていないので困惑していると、いきなり始まる解説。植物園の職員なのかも不明のまま、後をついていくことになりました。

イギリス連邦内の国のせいか、園内はイングリッシュガーデンのような雰囲気を感じます。

花や木々を観察していると、コーネリアスが 1 枚の枯葉を渡してくれました。イランイランの葉だそうです。イランイランといえば、シャネル N°5 (香水)に使用されたり、様々なフレグランスに配合されています。枯葉ですが、少し揉んでみると確かに良い香りがしてきました。

頼んでもいない男性ガイド、コーネリアスは次々と色々な葉を千切っては渡してくれます。ゴムノキでは幹の部分に傷をつけて、樹液を見せてくれました。なかなか大胆です。

日本でもお馴染みのシナモン。パウダーやスティックの状態は見かけますが、樹木での姿を見る機会は多くありません。樹皮からは、しっかりとシナモンの香りがしています。

ヤシ科のマラカは、小指の先ほどの果実が

人間の顔のサイズまで大きくなります。比較として、iPhone SE を横に置いてみました。

なお、楽器のマラカスは、この果実を乾燥させて作られたのが始まりとされています。

ミモザ(和名:オジギソウ)を観察していると、おもむろにライターを取り出すコーネリアス。すると、取り憑かれたように火をつけ始めました。

どうやら、熱刺激による葉の反応を見せてくれているようです。ミモザは、先端から順番に小葉を閉ざしていき、最終的には葉全体が垂れ下がりました。ガイドをお願いしていないのに、ここまでやってくれます。

ナツメグの実を拾って割ってくれました。お伝えのとおり、ナツメグとは食べ過ぎると、幻覚症状を引き起こ し最悪死に至る 香辛料です

最後にやって来たのは、セントビンセントの固有種であり国鳥に指定されている、オウボウシインコが飼育されている大きなケージ。コーネリアスが『ハロー!』と声をかけますが、鳥たちの返事はありません。いつもなら、鳥たちも「ハロー!」と言い返してくれるそうです。

カリブ地域の様々な植物や固有種などを間近で見られるこの植物園は、午前 6 時開園、午後 6 時閉園となっています。コーネリアスは、ガイドだったのか、たまたま居合わせただけなのか、わからないままでしたが、熱心にガイドをしてくれたお礼にチップを渡してお別れしました。


◆暫定的に世界遺産認定された古代カリブの線刻画

他部族との争いや、後のヨーロッパ人の侵略によりカリブから姿を消した先住民「アラワク族」が残した線刻画(ペトログリフ)は、カリブの島々に残っています。セントビンセントで見ることができる、ラユー線刻画公園にやってきました。

2009 年に欧州連合との協力で整備され、世界遺産条約リストにも暫定的に掲載されています。

入園料は 1 人あたり 2 ドル(約 80 円)。建物内へ入ると、カリブ地域で発見された線刻画の写真が飾られています。すると、受付兼ガイドの女性がそれぞれを解説してくれました。

しかし、あまりにウィスパーボイスな解説で、何度か聞き直すことに。訪れた際は、最大限に耳を澄ましてください。なお、写真では線刻画が白線で認識出来ますが、見やすいようにデジタル処理をしているとのこと。実物は岩に彫られた線のため、色はついていません。

いよいよ、ガイドさんと共に線刻画の場所へ。

大きな岩が見えてきました。

こちらが 、西暦 300~600 年ごろに作られたとされている線刻画です。薄っすらと、岩の表面に線が見えます。

とはいえ分かりにくいため、写真を拡大して白線でマークしてみました。いかがでしょうか。幾つかの顔が彫られているのが分かります。ガイドさん曰く、母親と子どもの様子が描かれています。

岩の上部にも、顔のようなものが彫られています。こうした線画の意味については、現在も判明していない部分が多くあるようです。

なお、この岩には近寄って触れることが出来ます。ガイドさんが岩とのツーショットを撮影してくれましたが、先ほどのウィスパーボイスはどこへやら、あまり見かけない日本人がいろんなカメラを取り出しては岩を撮影する姿が滑稽だったようで、終始爆笑していたのが印象的でした。

線刻画の謎を解き明かしに、訪れてみてはいかがでしょうか?


◆日本の協力で作られた「リトルトーキョー」

キングタウンに戻りました。治安の悪さを微塵も感じない場所ばかり巡っていたので、気を引き締め直して首都の散策再開です。

ベイストリートを歩いていると、リトルトーキョーと名付けられたバスターミナルがありました。

こちらがワゴン車を改造したバン (Van) と呼ばれる、乗り合い式のバスです。全路線がここから出ています。様々なデザインのバスがありました。日本車も見かけましたが、今のところ「東京」を感じることはできません。

同じ敷地内に、魚市場が併設されていました。活気のある人々の声に誘われて場内へ。

日本でも見たことがあるような、ないような、、多くの鮮魚が売られています。なお、セントビンセントではクジラも食すそうで、“ブラック・フィッシュ”とも呼ばれています。2015 年初頭から、沖合の浮漁礁(FADs)を使った漁業振興に力を入れた結果、この魚市場に大型の回遊魚(キハダマグロ、カジキマグロ等)が水揚げされるようになったと言われています

こちらの女性はレストランのオーナー。いつも魚を仕入れに来ているそうです。

魚市場の外壁にあるプレートには、このキングスタウン魚市場が、日本とセントビンセント及びグレナディーン諸島との間の友情と協力の証として、日本の人々から無償資金協力を得て 2005 年に完成した旨が記載されていました。1980 年代後半に日本の ODA プロジェクトによって建設された魚市場なのです。2005 年の老朽化による改修工事の際も、日本から無償資金協力が行われています。

このような経緯からか、魚市場や併設されたバスターミナル周辺は「リトルトーキョー」と呼ばれています。


◆現地でのSIM 購入方法&速度調査 ~セントビンセント編~

海外用の WiFi レンタルサービスが増えてきていますが、場所によってはカバーされていない区域もあります。このような場合、現地のSIM を購入するという手段があります。

セントビンセントでポピュラーな通信会社は FLOW の SIM を、アーガイル国際空港内で購入しました。

こちらがFLOW のSIM です。店員がアクティベーションまで行ってくれて、とても助かります。購入したのは、1 週間で 500MB のプラン。価格は、15 ドルです(約 600 円)。

アクティベーション後の速度計測結果は 14Mbps。調べ物をするには問題なく、町中でも快適に利用できました。

空港内には FLOW 以外の通信会社は見当たりませんでした。


◆「.vc」のレジストリを訪問

セントビンセントの ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は「.vc」です。地元の出版社やインターネットサービスプロバイダーで使われているのを発見。

今 回 は 「 .vc 」 ド メ イ ン の レ ジ ス ト リ で あ る 、 NTRC ( National Telecommunications RegulatoryCommission)を特別に訪問させて頂きました。到着したのは、キングスタウンの中でもかなり立派なビル。

階段を登っていくと案内が出ています。

NTRC の局長、アポロ・ナイト氏が応対してくれました。「.vc」が投資会社の略として使われていることについては、「レジストリが意図しないことだったけど、ユーザーが増えたのはとても良いこと」と捉えていました。国内でのドメイン利用状況等についても、お話頂きました。

最後に、「vc ドメインはとてもクールなドメインです。また、セントビンセント自体も観光をするのに素晴らしい場所ですよ!」とコメントされたナイト氏は、とても気さくな局長でした。

 

結局、セントビンセントの治安の悪さに触れることはありませんでしたが、これからも細心の注意を払いながら、ドメインのある島を巡って参ります。

■セントビンセント及びグレナディーン諸島までのアクセスはこちら

■ドメインの詳細、お申し込みはこちら

彫刻を海に沈めたら、観光名所になってサンゴも育った!海底美術館は人と魚を嬉しくすることがよくわかる、グレナダのレポート

片道40時間をかけてツバルにも行ってしまうドメイン島巡り、第14回目はグレナダを訪れました。ccTLD(国別コードトップレベルドメイン) は”GOOD”などの意味でも使われている「.gd」です。なお、本文内のドル表記は、一部を除いて東カリブ・ドル(EC$)となります。※1EC$=40.96円

◆グレナダ、どこにある?

カリブ海の小アンティル諸島南部にある島国。本土の他に、グレナダ領グレナディーン諸島、カリアク島やプティト・マルティニーク島などの島々を領有しています。また、イギリス連邦に加盟する英連邦王国の1つです。

= 目次 =

◆ちゃんとグレナダに到着

◆滝壺に飛び込んで稼ぐ男

◆食べ過ぎると幻覚症状を引き起こすナツメグを食べる

◆グレナダ寿司のスペシャルメニュー

◆世界一美しいと勘違いされるビーチ

◆彫刻を海に沈めると人も魚も嬉しい

◆現地でのSIM購入方法&速度調査 ~グレナダ編~

◆街で見かけた「.gd」

◆「ミツバチ泥棒に懸賞金100ドル」、「空港内で気をつけた方がよいお店」
~グレナダいろいろ~


◆ちゃんとグレナダに到着

ブリティッシュエアウェイズでロンドンからスペインのグラナダに行こうとした乗客が、手違いでカリブ海のグレナダ島に向かってしまうハプニングが相次いだことがありました。我々は、ブリティッシュエアウェイズでセントルシアからグレナダに向かいましたが、セントルシアからグラナダへの直行便は出ていないので、問題無くグレナダに到着です。


◆滝壺に飛び込んで稼ぐ男

首都セントジョージから車で約10分の場所にある、アナンデールの滝に向かいます。通路は舗装されていて歩きやすいです。

アナンデールの滝の入口に到着。入場料5.35ドル(約220円)を払おうと受付の人を探しましたが、誰もいません。訪問したのは、多くの観光客が来るであろう日曜日。島内を案内してくれるタクシードライバーの「今日は無料だよ」の言葉を信じて、入場します。

敷地内で、スパイスだけで作ったネックレスを売るお姉さん。日本では見たことのないネックレスです。

こちらがアナンデールの滝。透き通った綺麗な水です。

滝口から少し離れた所に1人の男性を発見。

この滝を管理している人かと思いきや、なんと突然、約10mの高さから滝壺へ飛び込んでしまいました!

状況が掴めずに呆然としていると、男性が我々のそばにやってきました。話を聞くと、滝壺に飛び込むパフォーマンスをしてチップをもらっているそうです。この後も、登っては飛び込むを繰り返していました。チップを渡すと、両手でサムズアップ。とても喜んでくれました。

タクシーが次に案内してくれた場所は、スポーツバー。お店は閉まっています。
どうやらスポーツバーを見せたいのではなく、バーの裏にある植物園を見せたくて立ち寄ってくれました。

ハーブティーなどでお馴染みのレモングラスや立派なパパイヤ。

よく見ると、足元は砂利ではなくナツメグの殻が敷き詰められていました。

スポーツバーの向かいにあったお店。お店は小さいのですが、看板には「運命のスパイスショップ」と書かれています。

チョコレートやココアの原材であるカカオ。中に見えるのは種子で、これらがカカオ豆です。グレナダのカカオの品種は、アマゾンカラバシージョとベネズエラ由来のクリオロの交配種と言われ、日本でもチョコレート通に人気があります。お土産として、チョコレートが販売されていました。

移動中、タクシードライバーが「見ろよ!100万ドルのビューだ!」と言って、わざわざ止まって見せてくれた景色。とても良い景色ですが、夜に見たら100万ドルなのかもしれません。


◆食べ過ぎると幻覚症状を引き起こすナツメグを食べる

グレナダは別名”スパイス島(スパイス・アイランド)”と呼ばれています。香辛料として有名なナツメグの生産が特に盛んで、その生産量は世界第6位。国旗の左側にもナツメグの実が描かれています。

和名では「ニクズク」と呼ばれるナツメグは、コショウ、シナモン、クローブと並ぶ四大香辛料の1つで、消化促進や発汗作用、貧血の予防などに効果があるとされています。ナツメグの本場でナツメグを食べてみました。まずは、ナツメグを使った本格料理が食べられるレストラン、「ザ ナツメグ」。

店員さんに、ナツメグが入った料理はどれかと聞いてみると「全部だよ!」という頼もしい答えが。このお店を選んで良かったです。

ナツメグは入っていませんが、まずはご当地ビール”Carib Premium”と”STAG”ビールを注文。どちらもラガーで飲みやすい。ともに6ドル(約240円)。落ち着いた雰囲気の店内から、セントジョージズの港が見えます。

海外では、瓶ビールはコップに注がず、そのまま飲む機会が多いのですが、こちらのお店ではキンキンに冷えたジョッキグラスも一緒に出してくれました。日本とのシンパシーを感じます。

鶏もも肉のグリルが運ばれてきました。付け合わせに赤飯のようなお米とソテーされた野菜。ホワイトソースは濃厚ながらも、ナツメグの風味であっさりと食べられます。60ドル(約2,400円)。

こちらは、スパイスアイランドロブスター。ナツメグ以外のスパイスも入ってます。噛むごとにロブスターの味とスパイスの香りが抜けていきます。85ドル(約3,400円)。

続いては、宿泊先の朝食。壁にかかったナツメグの絵画に見られながら、いただきます。

パンにはやっぱりナツメグジャム。スパイシーな香りはありますが、アプリコットのような甘酸っぱい味わいです。

ナツメグの国で食べる料理には、ナツメグが入っているものが多い上、とても美味しいので、ついつい食べ過ぎてしまいます。ナツメグのヒト経口中毒量は、成人で5~10グラム。呼吸困難、めまい、幻覚、嘔吐などの症状を発症することもあります。通常は24時間以内で回復しますが、2~3日かかるケースもあるそうです。食べ過ぎにはご注意ください。


◆グレナダ寿司のスペシャルメニュー

タックスヘイブンの島として有名なイギリス領ヴァージン諸島でもお寿司を食べましたが、グレナダでもお寿司屋を発見。これは、入らずにいられません。

ライム地区にある”カリブ スシ”。オープンテラスもあり、地元の方や観光客で賑わっています。

お醤油はキッコーマン。箸置きに割り箸。雰囲気は、日本のお寿司屋と変わりません。

暑いので冷たい緑茶を注文。アメリカで激甘な緑茶を飲んだことがありますが、グレナダの緑茶はシュガーレス。ガムシロップとスライスしたレモンも付いてきました。レモンティーのような味わいで、これはこれで良いですね。5ドル(約200円)

お寿司がやってきました。どこの国でも握りのビジュアルは安定しています。新鮮なマグロと白身魚の握り6貫。ヴァージン諸島で食べたお寿司より美味しいです。38ドル(約1,500円)

続いて、「レオスペシャル握り」というメニューが登場。料理長レオさんのお名前がついた、お店イチ押しのスペシャルメニューです。マグロの上にアボカドと天かすが乗った、海外ならではの創作寿司。一瞬、活きがいいお好み焼きのようにも見えます。握りは見えませんが、マグロの下にちゃんと4貫ありました。穴子などに使われる煮詰めがかけられています。32ドル(約1,300円)。

マグロのクリスピーロールは、巻き寿司の上にネギトロと天かすが乗っています。”クリスピー”の 部分は天かすが担っているようです。44ドル(約1,800円)。

スコッチロールはもはや酢飯がなく、スコットランド産のスモークサーモン、アボカトとクリームチーズを薄い卵焼きで巻いた一品。意外にも醤油との相性が良く、お酒のお供にもピッタリです。45ドル(約1,840円)。

この他、白身魚とモッツァレラチーズを巻いて揚げた料理など、お寿司以外のメニューも充実していました。どれもスパイスが程よく効いたアレンジメニューでしたが、美味しくいただきました。


◆世界一美しいと勘違いされるビーチ

CNNが発表している「世界のビーチ100選」で1位に選ばれた場所が、ここグレナダにあるという情報をキャッチ。世界で一番美しいビーチに行ける!

到着したのはマウントシナモンリゾート。リゾート内の庭園を進みます。

綺麗な海が見えて来ました。世界一のビーチが、もう目の前です。

こちらが「世界のビーチ100選」で1位に輝いたグランドアンセです!

No.1に相応しい、水の透明度と砂の白さ。

ビーチにはレストランやバーが並んでいます。

世界一のビーチにあるレストランで食べるポテトフライは格別です。

しかし帰国後、情報を整理している時に我々は気がついてしまいました。「世界のビーチ100選」の1位は、 グレナダの「グランドアンセ」(Grande Anse)ではなく、セーシェル共和国(東アフリカ沖)にある「グランドアンセビーチ」(Grande Anse Beach)だったのです。

なんて紛らわしい名称なんでしょう。グランドアンセは、グランドアンセビーチの呼称だと思っていました。

我々が感動したグレナダのグランドアンセは、1位ではなかったものの、30位にランクインしていました。

実際には世界で30番目に美しいビーチでしたが、ご覧のとおり、世界一と言っても過言ではない美しさです。

グランドアンセ・ビーチ(グレナダ) – Spherical Image – RICOH THETA

グレナダのグランドアンセを、「世界一のビーチ」と紹介している旅行系ブログもありました。お間違いのないようにお気をつけください。


◆彫刻を海に沈めると人も魚も嬉しい

グレナダの人気スポットの一つ、海底美術館。この美術館は、2006年に彫刻家のジェイソン・テイラー氏が

グレナダ政府のサポートのもと、水中彫刻の制作を開始。読んで字のごとく、美術館は海の底にあります。

海底美術館ツアーに参加するため、ダイビングショップ「ダイブグレナダ」に集合。

水着に着替え、ボートで移動します。

猛スピードで海を進むこと約10分。インスラクターからシュノーケルとフィンが手渡され、いよいよ入水です。

彫刻は幾つかの場所に点在しており、ポイントまではインストラクターが誘導してくれます。

海底に横たわっている彫刻。

輪になっている彫刻など。大きな岩に顔だけの彫刻があります。わかりますか?

魚?鳥?を手に持って膝まづく少女の彫刻。

先ほどよりも大人数の彫刻で構成された輪。今にも動き出しそうな迫力があります。

海の中の彫刻を満喫できるツアーは1時間ほどで終了。今回の動画は、全てインストラクターが撮影してくれました。ダイビングが得意ではない方は、お願いしましょう。ツアー参加料金は、シュノーケルなどのレンタル料込みで1人あたり55USドル(約6,100円)。事前に予約することをお勧めします。

陸にある美術館は、建設費用に加え、電気代や修繕費、警備員等の人件費もかかりますが、海底美術館は、彫刻を一度設置したら、あとはそのままで大丈夫です。陸にある美術館と比べたら、維持することは難しくないように思えました。彫刻を海に沈めることによって、観光名所が生まれるさけでなく、サンゴや海綿などの海洋植物が育って魚も喜びます。観光名所を作りたい方は、彫刻を海に沈めることを是非ご検討ください。


◆現地でのSIM購入方法&速度調査 ~グレナダ編~

海外用のWiFiレンタルサービスが増えてきていますが、場所によってはカバーされていない区域もあります。このような場合、現地のSIMを購入するという手段があります。グレナダでポピュラーな通信会社はFLOW。空港にSIMは売っていないので、街で探します。到着した土曜日は夕方までの営業時間に間に合わず、日曜日はどこの店舗も休業。そのため、グレナダでSIMカードを購入できませんでした。

しかし、ショッピングモールに既存のSIMカードにデータ通信容量を追加出来る、専用の販売機がありました。

他の島で購入したFLOWのSIMカードがあったので10ドル(約400円)分を追加。

追加購入が完了した通知メールを受信。しかしながら、繋がらないまま。アクティベーションが必要なのかと思い、専用番号に発信しても何も変わりません。

利用できないまま、料金の状態を確認すると、すでに7.54ドルという表示が。約2.5ドルはどこへ?

接続できないまま悪戦苦闘しているうちに、10ドルを使い切ってしまったので追加購入。しかし、接続することはできませんでした。ちなみに、SIMが使えなくなっても、入れてあればFLOWの空港Wifiは使えます。


◆街で見かけた「.gd」

グレナダのccTLDは「.gd」です。”観光タクシー会社や、ホテルのヨガ教室の看板でドメインを見つけることができました。

「.gd」ドメインのレジストリは、セントビンセント及びグレナディーン諸島などと同じく”NTRC(National Telecommunications Regulatory  Commission)”のグレナダ支部が担当しています。レジストリのオフィスが入る建物に到着。残念ながら日曜日(営業時間外)のため、担当者にお会いできませんでした。

建物の目の前にあるバス停には、NTRCのホームページアドレスと「.gd」が大きく書いてありました。


◆「ミツバチ泥棒に懸賞金100ドル」、「空港内で気をつけた方がよいお店」
~グレナダいろいろ~

日中のセントジョーンズ。ヨーロッパの港町を彷彿とさせる景色です。

蚊に刺されたので、蚊取り線香的を買うために地元のスーパーへ。

さすがスパイス王国。スパイスだらけです。

やっぱり蚊取り線香はありませんでしたが、蚊を駆除する強そうなマットを購入します。

パッケージに偽りはありません。蚊を撃退してくれました。

スーパーの掲示板に、ミツバチ泥棒に懸賞金100ドルのお知らせを発見。早期解決を祈るばかりです。

続いて、ショッピングモール「Spiceland Mall」を散策していると、有名ブランドのコピー商品を売っているお店がありました。

こちらのお店です。一見すると、コピー商品など売って無さそうなお店ですが、くれぐれもご注意ください。

空港内にも、気をつけたいお店がありました。

こちらのお店では、バナナケチャップを1本13ドル(530円)で売っています。

しかし、空港内の別のお店では5.85ドル(240円)。同じ空港内なのに、倍以上の値段で売っていました!ギフトショップ「KALALOO」にはお気をつけください。

=今回訪れた場所=

■グレナダまでのアクセスはこちら

■ドメインの詳細、お申し込みはこちら

世界を脅かしたHARP計画と、いきなりフリーメイソンがあるバルバドス

片道40時間をかけてツバルに行ったり、旅行記がほぼ皆無のアメリカ領サモアに行ってしまうドメイン島巡り、第13回目はバルバドスです。ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)  は「.bb」です。なお、本文内のドル表記は一部を除いてバルバドス・ドルとなります。

◆バルバドス、どこにある?

カリブ海の小アンティル諸島南部にある島国。島の南西にはグレナダとトリニダード・トバゴがあります。イギリス連邦に加盟する英連邦王国の1つです。

= 目次 =

◆サンゴ礁に囲まれたバルバドス島

◆世界でたったひとつしかない?両替博物館

◆ガイドブックにも載っていないフリーメイソンの博物館が突如出現

◆すぐに見つかるリアーナの生家

◆地元の人に聞いても見つからない全長40mの人工衛星発射台

◆ドルフィンを食べてしまった

◆バルバドス発日本未上陸のファーストフード

◆「.bb」ドメインのレジストリに行ってみた

◆現地でのSIM購入方法&速度調査  ~バルバドス編~

◆ラム酒発祥の地で飲むラム酒


◆サンゴ礁に囲まれたバルバドス島

島自体がサンゴ礁に囲まれたバルバドスには、多くのビーチがあります。首都ブリッジタウンにあるのは、ブラウンズ・ビーチ

海辺を散歩する人、マリンアクティビティを楽しむ人を見ながら歩いていると、パイレーツ・コーブ(海賊の入り江)というカフェを見つけました。

敷地内で、日本の観光地によくある「顔出し(顔ハメ)看板」を発見。赤字で書いてある「JOLLY ROGER」とは海賊旗を表しています。緩いタッチの絵ですが、どうしても顔を出したくなるのは日本人の性でしょうか。

360°カメラの画像はこちら。

ブラウンズ・ビーチ(バルバドス) – Spherical Image – RICOH THETA


◆世界でたったひとつしかない?両替博物館

ブリッジタウンで非常に珍しい博物館を見つけました。両替博物館です。世界でも恐らくバルバドスにしかない、名称に「両替」がついた博物館です。 1階の受付で入館料20ドル(約1,100円)を支払い、階段で2階へ上がります。

館内はとても明るく、世界の紙幣や硬貨、バルバドスの貿易の歴史などが展示されています。

残念ながら日本円はありませんでした。また、ここでは両替は受け付けておりません。

各国の記念硬貨。博物館内では販売されていませんが、向かいにあるセントラル・バンクにて購入できます。

せっかくなので記念硬貨を1枚購入。バルバドスでポピュラーなクリケットの選手がデザインされています。5USドル硬貨ですが、販売価格は300USドル(約33,000円)。1枚しか購入しないのに30分程かかりましたが、良い記念になりました。ちなみに、「.cricket」というクリケットを表すドメインも存在します。


◆ガイドブックにも載っていないフリーメイソンの博物館が突如出現

両替博物館の3階に上がると、雰囲気が一変。突然、なにやら怪しい空間に。。。もう、そこが両替博物館ではないことがひと目でわかりました。なんと、3階に小規模なフリーメイソン博物館が現れたのです。

フリーメイソンは、16世紀後半から17世紀初頭を起源とする友愛結社で、フィクションの世界では”秘密結社”とも表現されている、謎の多い組織。歴史的にも貴族や政治家などの権力者をはじめとする社会的地位のある会員が多く、日本では、高須クリニックの高須院長が会員であることを公言しています。

「フリーメイソン=得体の知れない恐怖の団体」程度の知識しか持ち合わせていないため、突然の出来事に動揺を隠せません。関係者以外もOKとのことですが、慎重に進みます。どうやら、バルバドスのフリーメイソンは国内で最も古い組織の1つのようです。その歴史について展示しています。

グランド・ロッジ(本部)の一部を再現しているスペースもありました。

両替博物館の案内に、フリーメイソン博物館がある事など一切書かれていません。しかし、博物館の入り口をご覧ください。球体を乗せた柱が2本並び、ピラミッドも置かれています。

フリーメイソンのシンボルマークそのものだと思いませんか?この博物館自体が秘密結社だったのかもしれません。信じるか信じないかはあなた次第です。


◆すぐに見つかるリアーナの生家

バルバドス出身の超有名人と言えば、リアーナ。アルバムとシングルは全世界で2億5000万以上を売り上げ、「グラミー賞」を9回受賞(33回ノミネート)、女優やモデルとしても活躍中であるリアーナの生家は、ブリッジタウンですぐに見つけることができました。リアーナが住んでいた家として観光客が多く訪れ、家の前の道路は「RIHANNA DRIVE」(リアーナ街道)と名付けられています。

RIHANNA DRIVEにあるモニュメント。地元出身のスーパースターであり、誇りであることが刻まれています。ファンにとっては最高の聖地ですね。

リアーナの生家を離れ、ギャリソン・サバンナに着きました。ここは競馬場です。英連邦王国の1つであることから、イギリスの文化が根付いています。我々が訪れたのは木曜日。レースが開催される週末とは違い、静まり返っていました。

早朝、競馬場近くにあるビーチで、厩舎から連れ出された馬が水浴びしている光景を見ることができます。

顔ギリギリの深さまで行った馬も無事帰ってきました。厩舎のお兄さんの元を離れた馬達は、頭が隠れる深さまで潜ります。溺れてしまうのではないかと心配になりました。

厩舎のお兄さんと一緒にいるところを1枚。撮影後、御礼を告げると、寄付を要求されたので1ドルをあげました。先ほどの水浴びしている馬の撮影については何も言われませんでしたが、撮影する際はチップを渡すつもりでいた方が良いかもしれません。


◆地元の人に聞いても見つからない全長40mの人工衛星発射台

1960年代、カナダ人の科学者ジェラルド・ブル氏は、アメリカやカナダの国防省と共同で、バルバドスに全長40mの人工衛星発射台を建設しました。これは、人工衛星の打ち上げ手段の模索を目的とした全長40mにもなる大砲です。この計画は”HARP(High AltitudeResearch Project)”と呼ばれ、重量82kgの砲弾を宇宙空間に打ち上げることに成功しましたが、1968年に計画は中止となりました。

その残骸が現在でも残されているという情報を聞きつけ、実際に現地にて探してみることに。Googleマップでの検索結果と、タクシードライバーの話を合わせて訪れたのは、グラントリー・アダムス空港近くのロックホール地区。

なにしろ全長40mの大砲です。見つからない訳がありません。しかし、なかなか見つからないので、近隣住民の方々に大砲の場所を聞くと、『知ってる(でも詳細は知らない)』、『この先にある』『発射したときの騒音がうるさかった』など、有力な情報が一向に出てきません。この先にあるとしても、草木が生い茂っており、軽装で進むにはかなり厳しい状況。そうこうしていると『今は警察や軍が管理しているから、空港近くの警察署へ行ってみてはどうか』というアドバイスを頂き、向かってみることに。

その警察署がある場所は、グラントリー・アダムス空港があるチャーノックス地区。到着した頃には夕暮れに。

かなり古めかしい建物を発見。人の気配もありません。いきなりフリーメイソン博物館が現れたりするバルバドスなので、もう何があっても不思議ではありません。

近づいてみると、そこは廃墟でした。

複数のモニターや機材等が散乱しています。棚には、使用当時から置きっぱなしのような物も。コンセントに差したままのプラグもありました。

もしかしたら、この廃墟はHARP指令室かもしれません。だとすれば、全長40mの大砲はすぐそこ!!と考えましたが、先ほどのロックホール地区と同じように、生い茂った草木が軽装で来てしまった我々の行く手を阻みます。

廃墟に気を取られていたら、いよいよ夜の帳が下りはじめ、足元が見づらくなってきました。スケジュールの都合上、これ以上の時間を割けないこともあり、無念ではありますが、ここで全長40mの人工衛星発射台の捜索は打ち切りです。結局、Googleマップの情報が正しくなかったことが、大幅な時間のロスの原因でした。Googleマップに表示されたロックホール地区のHARP計画跡地は住宅。誤った情報が設定されていますが、正確な場所を知られると困ることでもあるのでしょうか・・・?

HARP計画の中心人物であったブル博士は、その後も他の国で兵器開発などに携わりましたが、1990年に何者かによって暗殺されています。犯人は現在も特定されていないそうです。それらの謎や計画の残骸は、空港近くにある警察署や軍の施設にあるのでしょうか。わが隊の隊長(社長)は、この結果に全く満足しておらず、必ずやリベンジをする決意を固めていました。


◆ドルフィンを食べてしまった

カリブ海では、魚を使った料理が数多くあります。バルバドスならではの魚料理を見つけるため、“オイスティンズ魚市場”を訪れました。看板と名称が違うところが若干気になります。

水揚げされた魚を購入するだけではなく、場外にはレストランが併設されています。

席についてメニューを見ると、“Dolphin(ドルフィン)”という単語が目に入りました。「ドルフィン・・・?」ドルフィンについて必死に思考を働かせましたが、あの愛くるしいイルカ以外の答えが見当たりません。だいぶ気が引けたのですが、こういった経験もないため注文してみることに。価格は30ドル(約1,600円)。

料理を待つ間に、地ビール“Banks”と“DEPUTY”をいただきます。どちらもラガービールで、とても飲みやすいです。

いよいよ料理がやってきました。こちらがドルフィンのフライです。見た目はフライドチキン。

味わいは淡白で、身の詰まった白身魚です。臭みもなく、スパイシーな味付けで食が進みます。結果的に残ったのは、愛くるしいドルフィンを食べてしまったことへの罪悪感のみ。しかし、バルバドスでは“シイラ”のことをドルフィンと呼んでいるそうです。ハワイではシイラのことをマヒマヒと呼んでいますね。つまり、このフライはイルカではありません。安心しました。

かわいいお魚が大きくジャンプして、お見送りしてくれました。この光っているお魚は魚市場があることを表すマークです。夜は光ります。


◆バルバドス発日本未上陸のファーストフード

バルバドスには、マクドナルドもロッテリアもモスバーガーもバーガーキングもありません。その替わり、“シェフェッテ” という、日本未上陸のファーストフードチェーン店があります。ブリッジタウンの中心地やグラントリー・アダムス空港内にも出店している、かなりの人気店です。

注文する時はこのように並びます。ハンバーガーだけではなくピザやロティなどもありました。

移動中にタクシードライバーが『シェフェッテのベジタブルバーガーが世界一うまい!!』と教えてくれたので、世界一うまいベジタブルバーガーを注文。予想よりもずっしりとした重みを感じます。

パティは完全に肉に見えますが、すべて野菜で作られているそうです。味わいは肉に近く、かなり満足することが出来ました。世界一かどうかは別として、確かに食べてみる価値はあります。価格は、8.7ドル(約470円)でした。

さらに、フライドチキンやラムレーズンを使ったアイスクリームなども食べてみましたが、どれも美味しかったです。バルバドスへ来た際は、ぜひご賞味ください。


◆「.bb」ドメインのレジストリに行ってみた

街で「.bb」を探しながら、レジストリへ向かいます。幸先よく、労働党が「.org.bb」を使用しているのを発見。

保険会社のメールアドレスや、家電量販店では「.bb」ドメインが使われています。

消火器と間違えた郵便ポストと、バルバドスで一番大きなマーケットという名前の小さなスーパーでは、「.bb」ドメインを見つけることはできませんでした。

.bb」を運営するレジストリ“Division of Energy and Telecommunications”に到着。政府関連機関が入っているビジネスセンターの中にあります。

政府機関であるため、担当者や建物内の撮影は禁止されています。担当者は、高額な「.bb」に対する日本のユーザーの印象を気にされていました。値段もさることながら、その登録要件が厳しいこと(現地住所かドメイン名と一致する国際商標が必要)も取得を難しくしている要因であることを伝えました。「.bb」はカナダのスマートフォン「BlackBerry(ブラックベリー)」の略としてポピュラーになっていた時期もありましたが、BlackBerryが失速して残念、といったコメントもありました。

最後に日本人に向けて、『バルバドスは天候も素晴らしく、親切な人ばかりの良い場所ですよ』というメッセージを頂きました。


◆現地でのSIM購入方法&速度調査  ~バルバドス編~

海外用のWiFiレンタルサービスが増えてきていますが、場所によってはカバーされていない区域もあります。このような場合、現地のSIMを購入するという手段があります。バルバドスでは”Digicel”と”FLOW”という通信会社がポピュラーです。今回は、Digicelを試してみます。

購入したのは、1日間で500MBが利用できるプラン。価格は、25ドル(約1,300円)。

アクティベーション後、速度テストサイトで計測してみると、110Mbpsという結果が出ました。 過去にドメイン島巡りで訪れた島の中では、かなり速い数値です。

再び場所を変えて計測をすると、170Mbps。街中でも快適に利用することができます。


◆ラム酒発祥の地で飲むラム酒

サトウキビの糖蜜などを原料として作られる蒸留酒は“ラム”(Rum)と呼ばれ、その発祥の地はバルバドスとされています。数あるブランドの中でも、1703年に創業した世界最古のラム蒸留所としても知られているのが、“マウントゲイ(Mount Gay)”です。

そんな由緒ある蒸留所でテイスティングツアーが行われているということで、参加してみました。

ツアー開始前、まずはウェルカム・ラムパンチが登場。ラムパンチは、ラム酒にフルーツやスパイスを漬け込んだものを言うようですが、これはフルーツジュースと割ってあるようなお味がします。

参加者がほろ酔いとなった頃、女性ガイドによる解説が始まりました。酔いが回る中で、ラム酒やマウントゲイの歴史を学びます。ミニシアターもありました。ちなみにお酒のラム(Rum)はフランス語、子羊の肉のラム(Lamb)は英語です。

謎の黒い液体が付着した木の棒が手渡されました。どうやら、テイスティングを勧めてくれています。恐る恐る口に入れると、黒蜜の味がしました。これこそが、ラム酒の原料となるサトウキビの糖蜜なのです。

こちらは、かつて使用していた蒸留釡。蒸留を複数回繰り返すことで、アルコール度数が40~50%まで高くなるそうです。現地ではこれを“キル・デビル(悪魔殺し)”と呼んでいました。この釜は、悪魔さえも殺してしまうのです。

さあいよいよメインイベント。各銘柄のテイスティング開始です。但し、限定ボトルは除きます。残念。

バニラの香りを彷彿とするものやバナナを思わせる風味など、ラム酒の違いを存分に楽しめます。熟成させる年数によって、かなり好みが分かれそうな味。

ツアー終了後は、蒸留所に併設されたバーで限定のラム酒や、カクテルなどを注文可能。小さめのボトルも販売されているので、お土産にも最適です。

このツアーは1日に複数回開催されています。参加費用は1人あたり20USドル(約2,200円)。予約なしでの当日参加も問題ないようですが、どうしても行きたかった我々は、ホームページより事前予約をして臨みました。

=今回訪れた場所=

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■ドメインの詳細、お申し込みはこちら

 

まさに波瀾万丈、島全体が100%テスラの太陽光発電「タウ島」の実態をゴリゴリの力技で実際に行って確かめてみました

第12弾は観光客がほとんど訪れず、日本人はわずか3人しかおらず、旅行記もほぼ皆無という謎に包まれた国「アメリカ領サモア」です。

バカンスの目的地として有名で観光客も多いサモア独立国とは別の「アメリカ領」であるサモア国にピンとこない人は多いかもしれませんが、実はアメリカ領サモアには「タウ島」という島全体を太陽光発電とバッテリーでまかなうテスラの理想を実現した場所が存在します。「これは行くしかない!」となったのですが、インターネットで調べても本島からタウ島への飛行機は予約が2014年で途切れており、運行されているのかも定かではない、という状態。これはもう、現地に行って何とかするしかない……!ということで、とにかくアメリカ領サモアに飛んでみました。

= 目次 =

◆テスラのメガソーラー発電所がある「タウ島」まで本当に行けるのか?

◆「世界で最も肥満が多い国」では何を食べているのか?

◆「アメリカで最もインターネットが高い」と言われた国のネット環境とは?

◆国に3人しかいない日本人を探し出してみた

◆街で見かけた「.as」


◆テスラのメガソーラー発電所がある「タウ島」まで本当に行けるのか?

アメリカ領サモアはポリネシアにある島なのですが、アメリカの自治領で準州にあたります。日本人はビザ免除プログラムによってアメリカにビザなしで入ることができますが、アメリカ領サモアはアメリカ本土とは違う独自の出入国管理制度を行っているので、事前に申請を送る必要があります。

以下がアメリカ領サモアの入国について書かれた政府のページなのですが、ページ上部に書かれている連絡先がなんとGmailになっており、渡航前から不安。

immigration info | american samoa
https://www.americansamoa.gov/immigration-info

 

ただし許可証を得るためのメールの送り先は「okboard@la.as.gov」でした。メールを送ったところ、「パスポートのコピー」「航空券のコピー」「現地の宿泊先&連絡先」の3つをメールで送ることで許可証をゲット。返信がなかなか返ってこないので許可証をゲットするまでに何度かつつく必要がありました。

アメリカ領サモアに入るにはサモア独立国を経由する方法もありますが、今回は「日本→ハワイ→アメリカ領サモア」というルートを選択。ハワイからアメリカ領サモアへは週2便しかなく、オアフを16時半に出発し、21時過ぎに首都のパゴパゴに到着するという、約6時間のフライトです。

空港到着後、「ASG IMMIGRATION OFFICE」に入り……

果たしてちゃんと入国できるのかドキドキしつつ順番が来るまで待機。これがメールで送られてきた許可証です。

順番が来て許可証と入国料1人20ドル(約2200円)を渡すとすんなり入れました。ホッと一息。

空港の到着ゲートを出ると、「祭りでも始まるのか?!」と思ってしまうほどの、すごい人。アメリカ領サモアの人は仕事でハワイやサモア独立国と行き来している人も多く、週2本のハワイ便が到着する際には家族の出迎えで空港がごった返すようです。

音声つきの映像でみると、現地のにぎやかさがよりわかります。

アメリカ領サモアの空港が縁日のようなにぎやかさ – YouTube

航空会社のオフィスは16時でクローズしてしまうため、一晩待って、タウ島行きの航空券をゲットすべく再び空港へ。

「SAMOA AIRWAYS」と書かれたオフィスに入り……

「タウ島行きの飛行機はありますか?」と窓口の女性に尋ねたところ、「明日(水曜日)の朝にある」という答えが帰ってきて色めきだちます。……が、アフィオナさんという窓口の女性によれば「タウ島から本島に帰る便が金曜日にしかない」とのことで、木曜日夜にはハワイ発の飛行機に乗らなければならない一行はそれを聞き「詰んだ……」と崩れ落ちそうに。

……が、「何とかならない?」「船ではムリ?」とさらに話を聞くと、タウ島から本島への飛行機は金曜日までないのですが、タウ島から船で1時間のオフ島という場所からは木曜日に本島に戻る便があることが判明。つまり、水曜日にタウ島に飛び、メガソーラーを見てからオフ島に船に渡り、木曜日の朝にオフ島から本島に向かうというプランが可能というわけ。宿や船について尋ねると、「私が手配しよう」というアフィオナさんからの心強い答え。

「今は船の人に電話がつながらないけれど、電話で段取りしてあげるから、また後でオフィスに寄って」とのことだったので、とりあえず街に出て、今度はメガソーラーを管理するAmerican Samoa Power Authority(ASPA)という電力会社に向かいます。

楽しそうに働くお姉さん2人に「タウ島のソーラーパネルを見ることができるか?」と聞いてみたところ、快く電話でタウ島の担当者に取り次いでくれました。

タウ島のソーラーパネルを管理しているのはTuniさんというエンジニア。「島に行ったら彼に電話すればいいよ」ということで電話番号を教えてもらいました。

数時間後、再び航空会社に向かったところ、「まだ船や宿の人と連絡が取れていない」という答えに「大丈夫なのか……」とちょっとヒヤッとしましたが、しばらく待っていると船と宿の予約を取り付けてもらえました。

ということで、翌朝。8時45分発のフライトのチケットを無事ゲット。

国内便の出発とあって、ハワイから到着した時と違い、空港はガラガラ。

なおSamoa Airはチェックイン時に「荷物の重さ」ではなく「体重と荷物の重さ」を量るスタイル。2013年にSamoa AirのCEOはこのスタイルについて「もうみんなが72kgだった時代ではない、我々すべてが標準的なシートに収まるわけではないのです」「私たちは座席ではなく、『荷重』を売っています」とCNNに語っています

空港の待合席には……

猫が迷い込むゆる~っとした空気です。

ということで、これがタウ島に向かう飛行機。

座席数は十数席という小型機で……

コックピットが丸見え。しかもなんと操縦士は日本人の方でした。「もしやアメリカ領サモアに3人しかいないという日本人では?!」と驚いたのですが、イケダさんというこの男性はサモア独立国の方に住んでいるそうです。「日本人をこの飛行機に乗せたのは初めてです」とのことで、アメリカ領サモア、しかもタウ島まで向かう日本人は多くないようでした。

「バディって感じ……」と呟いてしまいそうな、2人の操縦士がコックピットで協力して飛行機を飛ばす様子を最前列で見ることができました。

タウ島への飛行機離陸の様子 – YouTube

本島からタウ島までは飛行機で30分ほど。

ようやく念願のタウ島に到着し、感動もひとしお……というところですが、なんと通信の状態が悪くエンジニアのTuniさんへの電話がつながらず。しかも航空会社のアフィオナさんに手配してもらった案内の男性も見つからず、ソーラーパネルまで移動したいのに移動できない……!という缶詰状態に。

しかし、そんな時に見つけたのが……

「American Samoa Power Authority」の文字が入った車。

ASPAの車を運転していた男性はテスラに買収されたソーラーパネル導入企業「SolarCity」のベストを着ており、これは……!と思い話しかけてみました。この男性はSolarCityの中の人ではなく、島の電力や水道といったインフラを管理する立場にある人で、空港へは毎日のパトロールの一環として寄っていたそうです。「ソーラーパネルが見たいんです!」と言うと、「OK!連れていってあげよう!ついでにその後、車で町を案内してあげよう!」と快くガイドを引き受けてくれ、その姿に後光が差して見えました。

車の中、ハンドルの横には手書きで「ASPA」の文字。

そして到着したのが……

念願の……

メガソーラー発電所。

ソーラーパネルの横にあるのがオフィス。

このソーラーパネルを現場で管理しているのが、本島で電話番号を教えてもらったエンジニアのTuniさん。

オフィス内部はこんな感じ。

オフィスの中には修理中のインバータがありました。このメガソーラー発電所はテスラが管理しており、訪れた時にいたスタッフはTuniさん1人。Tuniさんも本島とタウ島を行き来する生活で、テスラと週に1回連絡を取り、問題が起こった時にメガソーラー発電所までやってきて問題を調査したり修理したりする役目だそうです。

オフィスにはソーラー発電所のマップがありました。指をさしているところがオフィスで、オフィスと比べてどれほど広大な場所にソーラーパネルが設置されているのかがよくわかります。

オフィスの横にはテスラの蓄電装置「パワーパック」が並んでいました。

ずらっと並んだパワーパックは計60個で、訪れた時には40個が稼働中。

人と比べるとサイズはこのくらい。

でかでかとテスラのロゴが入っているのかと思いきや、そうではなく……

貼り付けてあるシールの隅に小さくTESLAの文字がありました。

パワーパックの向こう側にずらーっと並ぶのがソーラーパネル。1枚のパネルの長さは120メートルで、それが25列続いています。パネルの数は全部で5000枚ほどで、電力は1410mWとのこと。

以下のムービーから「壮観」というしかないメガソーラーの規模がよくわかります。

圧巻のテスラのメガソーラーはこんな感じ – YouTube

ドローンで空撮してみるとこんな感じ。

100%ソーラー発電で島の電力をまかなうタウ島のソーラーパネル – YouTube

近づいてみたところ。

離れた場所からは分かりづらいのですが、パネルはかなり巨大です。

パネルとパネルの間を歩くと、そのスケールがよくわかりました。

島全体の電力を供給するメガソーラーの中をてくてく歩いてみた – YouTube

パネルの端っこにはインバータが4~5個取り付けられており、インバータは施設全体で44個だそうです。

「島の人がどうやって電気を使っているのか生活を見たいのですが……!」と伝えてみると、SolarCityのベストを着ていたジュニオルさんの家を実際に見せてもらえることに。

ここがジュニオルさんの家。

中はこんな感じで……

キッチンには冷蔵庫や……

コーヒーメーカー、ポット、電子レンジなどが並んでいます。

タウ島で電気を使うには、こんな感じのプリペイドカードを購入する必要があるとのこと。

このカードの後ろにあるスクラッチを削り、出てきた番号を……

壁に取り付けられているパネルに打ち込むことで、電気を使うことが可能になるそうです。

家の外には洗濯機。

これもコンセントにつながれていました。1カ月の電気代は1家族でだいたい1万円ほどとのこと。島には住民が2000人ほどいて、その電力をディーゼル発電でまかなっていた時は本島から燃料を運ばねばならず電気代がかさんでいましたが、太陽光発電にしてから電気代はずっと安くなったそうです。

ただし、天気が悪い日が3日以上続いた時には、アルゴリズムで自動的に発電機に切り替わるようになっているとのことで、発電機のある場所も見せてもらいました。

建物の中に並んでいるのは3台の発電機。普段は稼働していません。

ソーラー発電と、ディーゼルの発電は自動で切り替わるそうですが、部屋の外には発電機を監視する男性がいました。この役割は24時間シフトだそうです。「24時間シフトは大変だけど、たいがい誰かがここに遊びに来てくれる」とのことでした。

メガソーラー発電所や村の様子を見学させてもらったところでお昼が近くなり昼食を……と思ったのですが、タウ島にはレストランがないという事実が発覚。「商店に食べ物があるよ!」とのことなので、商店まで連れて行ってもらいました。

これが商店。

中はこんな感じで、石けんなどの日用品のほかはスナック菓子などが並んでおり、お弁当はなし。

ただしカップラーメンを発見したので、テスラの力でお店の人にお湯を沸かしてもらいました。

これもテスラの力で実現した心地よいクーラーの涼しさに包まれつつ……

マルちゃんのカップラーメンをいただきます。これがなければお昼ご飯はスナック菓子だったので、テスラよ、ありがとう。

ジュニオルさんにお礼を言って別れ、船でどんぶらこと揺られながら、翌日の本島行きの飛行機に乗るため今度はオフ島へ向かいます。「1時間」と聞いていましたが荒波の間を縫うようにしてゆっくり進んだため、1時間半ほどかかりました。

実はオフ島にもソーラー発電所があります。オフ島のソーラー発電所は港の近くの……

うっそうとしたハイキングコースの先にあります。

一応道はあるものの、まさに「ジャングル」という感じの傾斜が急な山を、20分ほど歩きます。

道にはオジギソウがわさわさと群生しており……

オフ島に群生するオジギソウ – YouTube

ヤドカリの姿も。自然とのふれあいが楽しめるソーラー発電所への道です。

急な傾斜にじわじわと体力を奪われつつ「まだ……着かないのか……」とくじけそうになった時に、一筋の光。

ソーラー発電所を発見……したのですが、タウ島に比べるとかなり規模は小さめ。

中はこんな感じ。木々のせいでソーラーパネルに影がかかっていますが、オフ島にはソーラーパネルを設置できる平らな場所がここ以外にないそうです。住民が100人ほどというオフ島はソーラー発電所自体の規模も小さめですが、それに加え、タウ島のように生活を100%太陽光発電でまかなっているわけではなく、ディーゼルの発電機との組み合わせで電力を作り出しています。


タウ島のメガソーラーが1410mWなのに対し、オフ島の太陽電池アレイは350kWで、インバータの数もタウ島が44個なのに対してオフ島はわずか3つ。しかもうち1つは故障中だそうです。

建物の中には……

Princeton Power Systemsの蓄電システム。テスラの文字はどこにもなく、同じ離島ではあるものの、かなり設備に差があることが見て取れました。

そうこうしている間に日が暮れそうに。実はアメリカ領サモアは「世界で一番最後に夕日を見られる国」なので、写真に写っているのは世界で最後の夕日です。

オフ島には宿が2~3件あり、今回、航空会社のアフィオナさんに予約してもらったのは「Asaga Inn」というところ。

宿の中はこんな感じ。やや虫がはっていたものの、しっかりクーラーも効いていて、コンセントもあるためスマートフォンやカメラの充電もばっちりで、電力あふれる生活ができました。

トイレ&シャワーはこんな感じ。

シャワーはお湯が出ずにちょっと悲しい感じでしたが、トイレは水洗で紙も流せました。

宿の人を含め、島の人々は「超」がつくほど親切で、ビーチは信じられないほどに水が透明で美しく、浅瀬にエイが泳いでいたりもするので、日本からだとアクセスしづらくはありますが、バケーションでゆっくりするのに向いている場所です。

翌朝になって向かった空港はこんな感じ。Googleマップにはのっていない空港ですが、「Ofu Vaoto Marine Park」という港の手前にあります。

空港はこんな感じ。

飛行機の到着ギリギリになるまで、特に職員はいません。

しかし、9時45分になっても飛行機が到着せず。アメリカの国立公園局はアメリカ領サモアの村議会から公園の土地を50年リース契約しているので、空港の隣にはレンジャーがいるのですが、そのレンジャーによると「飛行機が欠航した」とのこと。

「ええーーーー!」「今日ハワイに戻るんですけどー!」と絶句していると、宿の人が「とりあえず戻っておいで!」と迎えをよこしてくれました。

宿の女性は「お腹すいたでしょう、ご飯をお食べ」とハンバーガーを出してくれ、「部屋はそのままだから、自由に使って」と宿を提供してくれ、さらに航空会社と何度もやりとりしてくれるなど、信じられないほど親切にしてくれました。「アメリカ領サモアはやや反日」というウワサを渡航前に聞いていたのですが、非常に敬虔(けいけん)なキリスト教徒が多いこともあってか、アメリカ領サモアの人々はものすごくフレンドリーで優しくされる場面が多かったです。

Asaga Innのお姉さんとその父親らしきおじさん。

宿のお姉さんを挟みつつ航空会社とやりとりしたところ、「ホテル代や帰りの飛行機代は全て航空会社が持つから安心してほしい」とのこと。「本当だろうか……!ものすごい宿に泊まったりだとか、ものすごく時間がかかる飛行機に乗せられたりとかしないだろうか……!」と心配になりつつも、どうしようもないので……

宿の人が釣ってきてくれた巨大なロウニンアジのグリルをお腹いっぱい食べてぐうぐう寝ました。

そしてさらに翌日、「振り替えの飛行機が10時にやってくる」と聞いて空港に向かうものの、一向に飛行機が来る気配がないまま10時37分に。

しかし、11時が過ぎたころに、前日には現れなかった消防車などが現れ、期待が膨らみます。

ということで、無事飛行機が到着。聞いたところ、前日はサモア航空が持つ3機の飛行機が3機ともマシントラブルで飛ばなくなってしまったとのこと。しかし1日で修理が済んだということで、本来はフライトスケジュールがない日ですが迎えにきてくれたそうです。地元の人に聞いたところ飛行機の欠航はそうあることではなく、2018年は2回ほどだったことなので、タイミングが悪かったとしか言いようがありません。

本島について航空会社の窓口で事情を伝えると、さらに奥の部屋に通され……

マネージャーに会うことに。「この度は本当に申し訳なかった」と真剣なおわびを受け……

細かい部分はGoogle翻訳にてやりとり。ハワイまでの便が週2本しかないので、木曜日の便を逃した一向は月曜の夜までアメリカ領サモアに滞在する必要がありますが、「航空券はもともと取っていたハワイアン航空を取ってもらえること」、そして「滞在期間中はアメリカ領サモアで一番いいホテルを提供し、ホテルでの食事代もつける」ということを説明されました。予算の関係でてっきり安宿になると思っていたので、真剣な謝罪とその手厚さに驚きました。


◆「世界で最も肥満が多い国」では何を食べているのか?

アメリカ領サモアの滞在時間が増えたということで、街を散策してみました。サモア諸島は過体重・肥満率が93%といわれており、アメリカ領サモアに至っては成人の3分の1が糖尿病といわれています

本当に太っている人が多いのか?ということで、満員バスの中で撮影してみました。確かに男女とも、全体的に体格がいい人が多い気がします。

Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA

マーケットの中を歩いている様子はこんな感じ。ここも、すれ違う人は体格のいい人が多かったように感じました。

アメリカ領サモアのマーケットの様子 – YouTube

空港の待合スペースに座っている人々。

宿の隣の家でガーデニングしていた女性。

学生たち。確かにちょっと肉付きのいい感じはしますが、「太っている」というイメージとはちょっと違うというか、どっちかというと「がたいがよい」人が多い印象です。


そして、データでは「45%近くの子どもが過体重あるいは肥満」と示されていますが、太っている子どもが多い、という印象もありません。データでの知識と、実際に訪れて見た印象は違うものだなあと、「足を運ぶこと」の重要さを再確認します。


ということで、アメリカ領サモアのごはんはこんな感じ。タウ島に行った時に宿の人が振る舞ってくれたのが、巨大なロウニンアジのグリル&白米。シンプルに塩と油とニンニクで焼かれており、魚の下にはキャベツや玉ネギが敷かれています。この日の夕食は1人16ドル(約1800円)でした。

別の日は取れたてのブダイを……

素揚げしてからソースで煮込んだもの&白米&ゆでインゲン。これも1人16ドル。

サクッと揚げられ、ソースが絡められた魚の身をほぐすと、ふわ~っとした白身が現れます。トマトっぽいソースで日本人でも食べやすい味でした。

スパムと卵を炒めたもの&白ご飯という朝ご飯は9ドル(約1000円)

公園でやっていたイベントでは、タレに漬け込んだお肉をバーベキューで豪快に焼いていました。チキン・ターキーテイル・ソーセージをどどんと盛って、焼タロイモがついて6ドル(670円)。

タロイモを白ご飯に変えると5ドル(約550円)になったので、タロイモの方が高い模様。

ジューシーで炭の香りもして最高の野外料理なのですが、ボリューム満点にも関わらずレストランではないためか安価です。

笑顔のかわいいお姉さんがレジ打ちをしているスーパーで購入したのは……

春巻きの皮でコンビーフを巻いて揚げたっぽいもの(75セント/約84円)は、スーパーでよく見かけました。お店の人がおもむろに手づかみで食べていることもありました。

iPhone Xよりも巨大なブリトーは3.99ドル(約450円)

店員さんに「うちのブリトーはかなり多いよ!君の体はぼくに比べると小さいけど、果たして食べられるかな?」と言われるほどに巨大なブリトーは、テリヤキチキンとお米がみっちり入っている品。甘辛いソースで味付けされていてオイリーですが、味付けされていないお米が全体をマイルドにしていました。

教会の集まりでは、イースターに向けて子どもたちが歌とダンスの練習をしている姿を発見。

ここではフレンドリーな人たちがココナツミルクのおしるこのようなものを分けてくれました。

ライムの葉と、小麦粉の練ったものが甘いココナツミルクの中に入っています。

甘くてお腹にもたまり、おやつにピッタリでした。

空港の近くにあったA&E Cafe

地元の人が家族の誕生日を祝うようなお店です。

ここで食べたのは、ローカルな食べ物がセットになっているという「Sunday Special」(21.95ドル/約2500円)。レストランで頼むハンバーガーは12~15ドル(1300~1700円)くらいの感覚なので、かなり高め。ローストしたお肉、魚のグリル、刺身のココナツミルク和え、タロイモがセットになっています。

……が、刺身をココナツミルクであえたものなど、かなり味のレベルは高し。

焼きタロイモの上には、タロイモの葉の間にココナツを挟んだもの。

ちなみに、オフ島の水は丘から引いているきれいな水なので水道から飲めるそうなのですが、本島の水道水は「飲めない」とのこと。ただし、インドで氷入りの飲み物でお腹を壊した人(=筆者)でも、本島の氷入りの紅茶やジュースでお腹を壊すことはなかったので、インドよりは飲めるっぽいです。

さらに、海沿いの繁華街、ユトュリーにあるDDW Beach Clubで食べたのは、サラダ付きの膨大な量のパスタ(10.95ドル/1200円)。自家製ミートソースは肉の味がしっかりしていて、トマトの酸味と合わさって濃厚。さらにガーリックトーストも付いており、かなりがっつり炭水化物です。

もともとアメリカ領サモアは韓国系の移民が多かったのですが、ここ数年で中国系移民もかなり増えているとのことで、中華料理店もいくつかありました。中華料理店でもココナツであえたタロイモが主食として存在するというのが、ならではという感じです。

「ギフトショップ」と書かれた場所では……

なぜかスターバックスのロゴを発見。

店内はカフェの併設されたお土産屋さんになっていました。

メニューには「PREMIUM STARBUCKS COFFEE」とおもむろに書かれており……

カウンターにはスターバックスのコーヒーのカプセルが置かれていました。

「PREMIUM STARBUCKS COFFEE」を注文するとお店のお姉さんが丁寧に作ってくれます。

「ロゴだけスターバックスをパクったのだろうか?」と思いきや、炭の香りのしっかりした、めちゃくちゃレベルの高いコーヒーで、アメリカ領サモアで飲んだ中ではダントツで一番。手作りだというブルーベリースコーンも、スターバックスの味ではないものの、外はさくさく中はほろほろの仕上がりで、思わず「うまー!」と叫ぶほど。

なお、マクドナルドはハワイと同じメニュー。左がベーコンスモークハウスのダブルで、右がクオーターパウンダーのシングル。一番小さいサイズがこのクオーターパウンダーのシングルで、日本のような薄いパティの「ハンバーガー」は存在しません。とはいえ、全世界展開だからか、マクドナルドに「巨大さ」はそこまでないようです。

肉のインパクトがすごすぎて、パンが霧のような存在感でした。

「マックリブ・プラッター」という、米と肉だけのセットも注文。これは日本でも提供されていたマックリブの肉だけを取り出したもので、「野菜など不要、肉と炭水化物だけあればよい」という固い意志を感じました。

さらにスーパーの横にあるアイスクリームショップへ。

チョコチップクッキーの間にアイスクリームをサンドしてある食べ物は2.5ドル(約280円)。おいしいのですが、クッキーが「砂糖の塊」と表現できるような、強烈な甘さでした。隣の真っ青なドリンクは2.75ドル(約310円)で、アイスクリームサンドよりも高めです。

ただし、福祉プログラム「WIC」のオフィスでは、「THINK B4U DRINK!」とジュースに含まれる砂糖の多さを訴えたディスプレイがあったものの、当のスタッフは「アメリカ領サモアでは成人の4分の3が肥満って本当?」と聞くと、「そんなことはない!」ときっぱり否定していました。

……と、アメリカ領サモアで過ごして感じたのは、「炭水化物と肉(あるいは魚)さえあればいい!!!」という食事が多いということ。野菜がおまけ程度にしかなく、日本で野菜多めの生活をしている人であればちょっとしたストレスを感じるほどでした。しかし、その分、アメリカ領だけあって肉の扱いがめちゃめちゃうまく、肉料理にハズレなしというレベルの高さを感じました。


◆「アメリカで最もインターネットが高い」と言われた国のネット環境とは?

2012年には「アメリカで最もインターネットが高い」と言われたアメリカ領サモアですが、2018年に海底ケーブルが活用されるようになってからはインターネットが安価になったといわれています。そこで、まずはBlueskyというアメリカ領サモアの通信キャリアがあるLaufou Shopping Centerに向かって海外SIMが購入できるか確かめてみました。

Blueskyの看板を発見。

入ってみたところこんな感じ。2018年に訪れたポリネシア地方であるツバルではiPhoneが使えずWi-Fiが3Kbpsという環境だったので、あまりの普通さというか、テクノロジー&ネット浸透度を垣間見て驚きます。

当たり前のように並ぶ「4G」「Samsung」という文字。

iPhone XSやXS Maxという最新端末も普通にお店に並んでいます。

やや待ち時間が長かったのですが、「SIMが欲しいです」と伝えると、お店の人がさくさく準備してくれました。

プランはこんな感じ。今回は5日で2GBのデータ通信、60分の通話、100通のSMSが可能なプランを10ドル(約1100円)で購入しました。

iPhoneで試したところ、下りの速度は21Mbps。ツバルではAndroidで1Mbps、iPhoneは使えず……という状態だったので、さすがアメリカ領サモアはアメリカ領だけあって、インフラが強いなあ!というイメージです。

さらに、Malaeimiという村にちょっとしたスーパーなどが集まる場所があるのですが……

この建物の1階にあるSubs Your Wayというレストランの隣に「Bookworm Books」というインターネットカフェが存在することが地元の人への聞き込みで発覚。

中はこんな感じ。

軽食やドリンクなどが注文可能で……

本屋さんもあり。

ここにデスクトップPCが設置されており、1分5セント(約6円)で使用可能。1時間使って3ドル(約340円)なのでかなり良心的です。トレードウィンズホテルというホテルの1階にも宿泊者だけが使えるデスクトップPCがあるのですが、誰でも自由にPCを使えるインターネットカフェは確認した中ではここだけ。

速度は1.9Mbpsなのでまずまずです。

なお、ユトュリーにあるDDW Beach Clubでは、お店の利用者であればWi-Fiが使用可能でした。「Wi-Fiを使いたい」ということを伝えるとお店の人が端末にパスワードを入力してくれ、速度は920Kbps。


◆国に3人しかいない日本人を探し出してみた

アメリカ領サモアには日本の領事館などがないのでハワイを経由した時に在ホノルル日本国総領事館で調べてみたところ、人口5万4000人のアメリカ領サモアの在留邦人数はわずか3名であると判明。しかし、島のどこに日本人がいるかも不明で、現地で聞き取り調査を行ったところ「そもそも日本人がいるの?」という感じ。町を歩いていてもいだいたい中国人か韓国人と間違えられ、そもそも誰も「島に日本人がいる」という認識をしてないという状態です。

「これはもう、日本人を探し出すのはムリかもしれないな……」と思っていたのですが、なんと、バスの前の席に座っていた香港の人と話している時に「日本人を知っているよ」という声。「香港の人なら日本人と中国人を間違わないのでは!?」ということで詳しく聞いてみると、「70歳ぐらいで、やせてて、StarKistで働いていた人」という具体的な情報をゲット。香港の人はバスの運転手さんに日本人の家の場所を尋ねてくれ、バスでそのまま家まで連れていってもらえることになりました。

ということで、連れていってもらったのが、ココ。草がぼうぼうに生えまくっており、どこからかわき出てきた野犬に追いかけられたりして、「本当にここ!?あってる?!人、住んでる?!」と半泣きになりましたが……

中にはちゃんと人が住んでいました。71歳になる上地尚彦さんは、宮古島の出身。琉球大学では法学を学んだそうですが、戦後、働き口がなかったために叔父と一緒に船に乗りアメリカ領サモアへ。約50年間アメリカ領サモアで漁業に携わって暮らし、現地の女性と結婚、子どもをもうけて暮らし続けたそうです。当時はいくつか日本企業もあり、2019年時点よりも多くの日本人が暮らしていたとのこと。国籍はまだ日本だそうですがサモアの永住権があり、アメリカのIDカードを所有していました。「もうずっと日本語を話していないから、日本語がBadです!」と笑いつつも、日本語でお話してくれました。

壁には娘さんの写真。写真の優秀な成績で大学を卒業し、アメリカ陸軍に勤めているそうです。娘さんやお孫さんの名前は「カズコ」「サヨコ」など日本の名前だといいます。

上地さんの家からちょっと離れた場所には……

奥さんの家族も住んでいました。もともと上地さんは奥さん家族と同居していたそうですが、Starkistを退職してからは1人暮らしを始めたそうです。

奥さんご家族には空港まで送ってもらっただけでなく、熟れまくりのパパイヤまでもらいました。ものすごく味が濃いパパイヤは、「パパイヤってこんなにおいしかったの??」と思ってしまう蜜っぽさ。アメリカ領サモアでは村ごとに土地を共有しているシェア社会であるため、自分の土地でなっている果物や野菜は基本的に取り放題。おいしい果物も好きなだけ食べられます。


◆街で見かけた「.as」

政府のウェブサイトにGmailのアドレスが記載されていて不安になったアメリカ領サモアでしたが、インターネット環境はしっかりしていて、住民も普通にスマートフォンでインターネットを使用し、SNSを使ったり、Amazonで買い物をしたりしているとのこと。ただお店や組織の看板でウェブサイトのURLを掲げているところは少なく、電話番号・ファクス番号のみを記すものも多かったです。

これはASWICという福祉局主導のプログラムの看板ですが、運営母体がアメリカにあるため「.as」「as.gov」ではなく「.com」が使われています。

一方、社会福祉局のトラックには「localsolusions@dhss.as」ということで「.as」を使用。

「Historic Preservation Office」と書かれたこの建物は政府の建物ですが……

URLには「.as」ではなく「as.gov」でした。

「.as」が使われていないのでは……?と思いきや、町をてくてく歩いて調べると、ちゃんと発見できました。例えば、空港にあるレンタカー会社の看板。2006年に創業されたというこのレンタカー会社の看板には「reservation@tautaicarrentals.as」と書かれていました。

さらに、SIMカードを購入したblueskyのポスターをよく見てみると……

「www.bluesky.as」というURLが記載されています。

そして、航空会社が「アメリカ領サモアで最もいいホテル」ということで取ってくれたトレードウィンズホテルのシャトルバスにも「www.tradewinds.as」ということで、「.as」のURLがのっていました。

……ということで、予定よりも4日滞在がのびたものの、無事アメリカ領サモアから出国できました。入国するまでは、情報のなさと独特の雰囲気ゆえに「どんな国だろう……!」とハラハラしていましたが、訪れてみると道路は整備されており、インターネット環境もまずまず、食べ物でお腹を壊すこともなく海はきれい、そして何より人がフレンドリーで優しいという居心地のよい国だったアメリカ領サモア。帰路はハワイまでが6時間、乗り継ぎに8時間、ハワイから日本までが10時間とやや時間がかかりましたが、もう一度帰りたいと思える場所でした。

 

=今回訪れた場所=

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