マン島はバイクレースだけじゃない!速度制限のない道路や島で唯一「マンクスの猫カフェ」に行って、「機関車トーマス」のモデルになった蒸気機関車があるのか確かめてきた

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マン島と言えば、1907年から開催されている世界一危険なバイクレース「マン島 TT(Tourist Trophy)レース」が最も有名です。我々ドメイン探検隊は、機関車トーマスのモデルになった蒸気機関車や、マン島を発祥とする尻尾の無いネコ=マンクスの猫カフェなど、バイクレース以外のマン島の魅力を調査してきました。マン島に割り当てられている ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は「.im」。
arenastatusGapMessengerTocaroなどのインスタントメッセージ(Instant Message)関連サービスでも多く使われています。

◆マン島はどこにあるのか?

マン島はイギリスの王室属領でグレートブリテン島とアイルランド島との間のアイリッシュ海の中央に位置しています。人口は約9万人、面積は572.39km²で日本の淡路島とほぼ同じ大きさ。軍事や外交はイギリスに委託し、経済的にも大きく依存しています。通貨はポンド(※1ポンド=約165円)です。※2023年1月時点

 

= 目次 =

◆ウクライナから避難してきた女性スタッフ

◆マン島で見かけたバイクは3台だけ

◆マン島初で唯一の猫カフェ「Manx Cat Café」

◆マン島の10,000年の歴史に触れる

◆マン島の蒸気機関車が「機関車トーマス」のモデルという噂は本当なのか

◆「no speed limit」(速度制限なし)の道路を走る

◆街で見かけた「.im」ドメイン

◆現地での eSIM 速度調査 ~マン編~


◆ウクライナから避難してきた女性スタッフ

ガーンジーでローカル路線バス乗り継ぎの旅のように調査を行った我々は、ロンドン経由でマン島に向かいます。せっかくロンドンに来たので名物のフィッシュアンドチップスを食べました。

イギリスの格安航空会社「easyJet」でマン島に到着。外は強い風で極寒。

ホテルまでタクシーで移動します。しかし、タクシーが来ません。ジャージー島やガーンジー島に比べるとマン島は観光地が多いので、すぐにタクシーに乗ることができると考えていました。時刻はもう午後9時30分を過ぎています。空港スタッフに確認したところ、前回のガーンジー同様、最終バスがあるとのこと。よかった!ベンツのバスに乗ってホテルへ。

バスに揺られること約30分。ホテル「ELLAN VANNIN」に到着。ロシア情勢の影響でエネルギーを節約しているのか暖房が使えないため、館内なのに寒いです。

朝食前にホテルスタッフの女性と話をしていると「私の息子の名前もあなたと同じ“ユリ(Yuri)”なの」と教えてくれました。彼女の息子はユーリイ(Yurii)でスラヴ系の男性名。Yuriは日本では女性名ですが、東欧では男性名です。男性でYuriiと言えば、一番有名な方は人類初の宇宙飛行士(ソ連)で「地球は青かった」と言った、ユーリイ・ガガーリンでしょうか。女性はウクライナからポーランドのクラクフ経由でマン島に避難してきたそうです。今はホストファミリーの家で暮らしながら、このホテルで働いています。息子さんはインドに行くことが夢だったのに行けなくなってしまった話も聞いて、自由に移動できることが当たり前ではないことを痛感しました。別れ際に日本のお菓子をあげて交流を深めました。


◆マン島で見かけたバイクは3台だけ

ホテルの朝食は目玉焼き、スクランブルエッグ、ベーコン、オレンジジュース。

外に出るとあいにくの雨。ホテルの周りを散策します。

ヨーロッパを中心に30カ国以上の地域で展開する世界最大の食品小売りチェーンのスパー。あまり日本では見かけませんね。

面白そうなお店があります。名前はSOUND RECORDS。

ラジカセに「OSHIMA」と書かれています。以前の持ち主の名前でしょうか。

さすがバイクレースで有名なマン島。男性3人がバイクに乗ってやってきました。オフロードタイプのバイクですね。かっこいい。調査中あとどのくらいバイクを見るのだろう?と思っていましたが、意外なことに結局この3台しか見かけませんでした。

散策していたら晴れてきました。


◆マン島初で唯一の猫カフェ「Manx Cat Café」

まず我々が向かったのは猫カフェ「Manx Cat Café」。ホテルから歩いて7分くらいの場所にあります。

建物に入ると「入ったら必ずドアを閉めてください」の注意書きが。猫が外に出たら危ないですからね。

猫カフェの入口に到着。ドアの近くに猫がいるので慎重に入ります。

受付で入場料 7 ポンド(約 1,130 円)を支払います。紅茶などのドリンク付き。 入店の際はウェブサイトからの予約をおすすめします。

受付から見た店内。本日は3匹の猫が店内で自由に過ごしているそうです。どこにいるのでしょうか?

いました!茶トラのマンクス。

かくれんぼをしていた真っ黒なマンクス。

そして休憩中だったグレーのマンクス。全3匹を発見しました。

後頭部マニアの皆さま、じっくりとご堪能ください。

猫じゃらしで誘ってみましたが無反応です。オンとオフがはっきりしているタイプみたいです。

3匹全員揃いました。マンクス(Manx)は、イギリスのマン島を発祥とする尻尾の無いネコの品種。全員、本場マン島のマンクスです。猫じゃらしで再度誘ってみましたが無反応。誘い方が日本式だからダメだったのでしょうか。

マンクスは温厚で穏やかな優しい性格をしています。マンクスのしっぽがない理由は諸説あって、有名なのは「ノアの方舟が出航の際、最後に飛び乗ったマンクスは閉まる扉にしっぽを挟まれて切断された」という説。

美味しそうなトーストやサンドウィッチを食べる女性3人。ちなみに、インターリンクは全社員の20%が猫と生活を共にしています。

こちらが本日のメニュー。ケーキも美味しそうです。他の調査がどうでもよくなってしまいそうなので、そろそろ出ましょう。

再び休憩に入ったグレーのマンクス。元気でね!


◆マン島の10,000年の歴史に触れる

朝の雨が嘘のような青空の下、マン島の歴史に触れることができるマンクス博物館に行ってみましょう。

博物館に到着しました。入場は無料。

島特有の工芸品や宝物がたくさん展示されています。

マン島の10000年の歴史を感じます。

世界最古の連続議会「Tynwald(ティンウォルド)」の物語。

自然史ギャラリーでは、島の風景、野生生物、生息地を紹介しています。

世界的に有名なマン島TTレース関連ブースには伝説のライダーとミシュラン。

館内にあるお土産ショップでは、かわいいマンクス猫のぬいぐるみを売っていました。

マン島の国旗も。


◆マン島の蒸気機関車が「機関車トーマス」のモデルという噂は本当なのか

マン島の蒸気機関車が「機関車トーマス」のモデルという噂のは本当なのかを確かめるため、観光で最も人気があると言っても過言ではない蒸気機関車(Isle of Man Steam Railway)に乗ることにしました。始発のダグラス駅。立派な煉瓦アーチで歴史ある荘厳な雰囲気が漂っています。

ホームに入りましょう。

もう既に乗車している人もいます。座席は全て個室。各個室に出入り口用のドアがついています。珍しいですね。

先頭の蒸気機関車。確かにトーマスに似てる気がします。蒸気機関車はどれも1900年前後に製造されたもの。

車内の個室は4~6人掛けのシート。全長25kmで11駅ありますが、時間が限られているためダグラス駅から途中のキャッスルタウン駅まで行って折り返すことにしました。乗車運賃は往復で11.80ポンド(約1,916円)。

出発してしばらくすると、海が見えてきました。額にかけられた絵のように見えますが、景色です。窓枠が額縁のようにデザインされています。

ポートソデリック(Port Soderick)駅を通過。

小さくてわかりづらいですが、羊がいます。牧歌的な風景が続きます。

住宅街に入ってきました。

キャッスルタウン駅に到着です。

1863年までマン島政府が置かれていたキャッスルタウン。駅構内に石造りの駅舎もありました。

さて、マン島の蒸気機関車が「機関車トーマス」のモデルなのか?キャッスル駅で働くスタッフ5人に聞き取り調査したところ、「うん、そうだよ。マン島鉄道博物館に展示されていて番号はNo.1で「Southerland」というニックネームの蒸気機関車がトーマスのモデルなんだ。」と教えてくれました。時間の関係で行けなかった鉄道博物館(Isle of Man Steam Railway Museum)は、鉄道の終点駅ポートエリン駅から徒歩1分のところにあります。トーマスファンなら一度は訪れたいものですね。

蒸気機関車でダグラスまで戻ります。


◆「no speed limit」(速度制限なし)の道路を走る

ダグラスに戻った我々は空港に向かいます。残り少ない滞在時間で可能な限り調査を続けるため、タクシーをチャーターしました。マン島には速度制限がない道路が存在するらしいのですが、本当でしょうか?この道路は制限速度40キロです。

白に黒の斜線が入った標識が現れました。

すると、運転手さんはどんどんスピードを上げていきます!

この「白に黒の斜線が入った標識」こそが「no speed limit」(速度制限なし)を表していたのです。いくらでもスピードを上げてOKなのですが、ドライバーは安全の範囲内で運転しているようでした。空港までの道中、この標識をあちこちで見かけることになります。

おかげで、あっという間にピール城に到着。

時間がないのでお城の中には入らず、外側だけ散策しました。

外壁から眺める海。絶景です。

急いで食べても名物の海老サンドは絶品でした。

歩いて5分程度の場所にあるセント・ジャーマンズ大聖堂へ。

ここは聖ドイツの廃墟の大聖堂と言われているのですが、まったく廃墟な感じはありません。

それもそのはず、廃墟と呼ばれるセント・ジャーマンズ大聖堂は、ピール城内にあったのです。ピール城内の大聖堂は12世紀に建てられたもので、18世紀に廃墟と化しました。城内での再建をしないことが決まり、1879年から1884年に現在の大聖堂がピール城外に建設されたのです。我々はピール城内に入っていないため、気がつきませんでした。廃墟と呼ばれるセント・ジャーマンズ大聖堂の方に行く際は、ご注意ください。

参考 https://en.wikipedia.org/wiki/Peel_Cathedral

最後に我々は「.im」ドメインを管理するレジストリ「Domicilium Ltd Isle of Man Datacentre」を訪問します。

アポイントなしのためインターホンで事情を説明。

突然の訪問のため局長は出掛けていて、シニアマネージャーのデビッドさんが笑顔で対応してくれました。日本のお土産を渡して、ドメイン島巡りの企画趣旨などをお話ししました。後日、Domicilium Ltd Isle of Man Datacentre社の局長より「せっかく来てもらったのに、不在で申し訳ありません」という内容のメ ールをいただきました。

マン島の調査終了です。スコットランドのコミューター航空会社Loganairのプロペラ機でマン島を後にしました。


◆街で見かけた「.im」ドメイン

フィットネスクラブ。

マン島最大の建築請負業者。

こちらも建設会社。

時刻表などが掲載されているマン島鉄道のサイト。

空港内で見つけたマン島観光サイト。


◆現地でのeSIM 速度調査~マン編~

ドメイン島巡りでは、2018年6月から2020年9月まで、SIMカードを現地調達してその購入の様子をお伝えしてきました。しかし、販売店を探したり購入手続きに意外と時間を取られるのでeSIMを採用。eSIMに切り替えたことで、簡単にマン島で使える回線を契約できました。今回利用したものは、Airalo社のIsle of Man(マン島のみ対応、1GB、7日間、US5ドル)。マン島のeSIM速度はマン島空港(ロナルズウェイ空港)で計測。51Mbpsでした。

海外に行く予定のある方は、「2022年、最強の海外用eSIMはコレだ!海外用WiFiはやめておくべきこれだけの理由を参考にしてください。


■今回訪れた場所

■ マン島までのアクセスはこちら

■「.im」ドメインの詳細はこちら