「.cc」や「.tv」など島のドメイン約 50 種類に焦点をあて、実際にその島々に行って、各島のドメイン情報と島の魅力をレポートする「ドメイン島巡り」。
飛行機が頭上すれすれを飛んでいくセント・マーチンの次は、プエルトリコにやって来ました。
■プエルトリコとは
カリブ海北東にあり、現在はアメリカ合衆国の自治連邦区となっている島。 スペイン語で“プエルト(Puerto)” は「港」、“リコ(Rico)”は「豊か」を意味しています。1493年11月19日にクリストファー・コロンブスが 訪れた際、『なんて豊かな港なんだ!』と叫んだことに由来しているそうです。
■鮮やかな古都へようこそ
プエルトリコの最大都市であり政庁所在地でもある“サン・フアン”。 その中の“ビエホ・サン・フアン(旧市街)”では、16世紀頃の建造物が今でも残っているとのことで、さっそく向かってみました。
旧市街に到着。気温は30°Cほどで、日差しがとても強いです。
普通の家屋にもどこか歴史を感じます。コロニアル様式で可愛らしい。外壁の色合いと空のコントラストも良し!どこを撮っても絵になります。
続いては、“La Puerta de la Bandera(旗の門)”と呼ばれている場所へ。地元のアーティストによって空き家の壁に描かれた近代アートで、現在はサン・フアンの中でも有数のインスタ 映えスポットになっています。
ユネスコの世界遺産に指定されている旧市街の歴史ある街並みは、無料トロリーバスで観光できます。
ビエホ・サン・フアン(旧市街) – Spherical Image – RICOH THETA
■天空に浮かぶアレシボ天文台で宇宙からの返信を待つ
プエルトリコ郊外に「ものすごく大きな望遠鏡のある天文台がある」ということで、タクシーでサン・フアンから向かいます。
タクシーに乗って約1時間、アレシボという街につきました。ここからは下道で向かうようです。なかなか順調と思いきや、車1台が通れる狭い道で、完全に道に迷ってしまいます。
そこへピックアップトラックに乗った地元男性が登場。事情を説明すると「ついてこいよアミーゴ!」と先導してくれることに。おかげで、正しい道に戻ることができました。グラシアス!
すると、警備員が立つ物々しいゲートが出現。ゲート付近は撮影許可がおりませんでしたが、謎の施設へ侵入成功。
侵入者への警告文でしょうか、なにやら色々と書かれています。大人は12ドル?
真実を知ろうとする者の心を折るためでしょうか。長くダラダラとした階段と坂道が続きます。
覚悟を決めて登っていくと、目の前に巨大な物体がチラリ。そうです、未確認飛行物体に違いありません。
未確認飛行物体は、屈強なワイヤー18 本に支えられて天空に浮いています。そのうちの 5 本です。
侵入者への警告も最終段階に(携帯電話は使わないでください)。
命の危機を感じます(建物内に食べ物や飲み物は持ち込みできません)!
・・・・(楽しんで)!
という訳で、やってきたのはプエルトリコのエリア51、、ではなく“アレシボ天文台”。 1963年に建造され、世界最大級の電波望遠鏡がある場所として有名です。
どうやら、ここの電波望遠鏡にて宇宙人と交信をしているようです。 真相を探るべく、ビジターセンターの中へ(入館料 12 ドル)。
ビジターセンターは2階建で、シアターまで完備。
アレシボ天文台で研究されてきた内容や、物理などに纏わる展示が楽しめます。 さて、噂の電波望遠鏡と対面です。
外へ出てみると、先ほどの太いワイヤーに吊るされている物体が見えます。あれが!
ゴゴゴゴゴゴゴ!!!
ズバァーーーン! こちらが電波望遠鏡。その高さは地上150メートル。
ズームするとこういった感じ。世界最大級というのも納得の迫力。「どこかで見たことがある・・」という方もいるでしょう。そう、アレシボ天文台は『007ゴールデンアイ』 や『Xファイル(シーズン2)』などの撮影地として知られています。
電波望遠鏡の下にある反射鏡。汚れが目立ちます。経年劣化による破損かもしれません。
Xファイルでは『アレシボ天文台にて地球外生命体からの信号を受信した』という設定で登場しています。
その由縁は、この“アレシボ・メッセージ”。ドット絵のようですが、当時の地球の人口などの情報が含まれている 電波メッセージなのです。地球外知的生命体探査として、1974年に2万5000光年の距離にある M13(天体)に向けてアレシボ天文台から送信されました。
しかし、M13に届くまでには2万5000年かかることもあり、まだ宇宙からの返信はないとのこと。
施設は老朽化が進行しているものの、アレシボ天文台は宇宙人からの返信を今でも待っているということが分かりました。
はるばるアレシボ天文台までやってきたので、電波望遠鏡を見ながら軽食を取ることに。
上にポテトチップスを乗せたアレシボ流ホットドッグ。美味しかったです(1ドル75セント)
センター内にある、アイススケーター気分を味わえる遊具。とても酔います(体験済)。 お食事の前にどうぞ。
なお、ビジターセンターにはお土産屋が併設されています。その名も、ギャラクシー・ショップ。
ここでしか手に入らないであろうグッズたちが並んでいました。訪れた際はマストチェックです。
実はアレシボ天文台、2011年に閉鎖される予定でした。2007年11月、年間予算1050万ドルを2008年より800万ドルに削減されることと同時に、閉鎖予定についても発表されています。
しかし、運営がSRIインターナショナルを中心とした体制に変わり、閉鎖を免れました。せっかく閉鎖は免れましたが、2017年4月、現在の年間予算800万ドルを 200万ドルに削減される報道が・・・。
我々が訪れた際、日本人はおろか観光客自体がほとんどいない状況。宇宙から返信があれば、きっと存続されるはずです。
宇宙人さん、もしこれを読んでいたら、なるべく早めに返信してください。
アレシボ天文台 – Spherical Image – RICOH THETA
■モフォンゴは100 以上の味を持つ料理
プエルトリコには、モフォンゴという料理があります。 一般的には、調理用バナナを揚げてから潰し、香辛料 を加えて円形に固めたものを指します。
しかし、提供するお店によって味付けなどが異なるため、100軒のお店があれば、その数だけの味があると表現しても過言ではありません。
今回はチラシを見て衝撃を受けたビジュアルのモフォンゴを食すため、“Raíces”というお店へ。
店内は映画のセットのような作り。
モフォンゴはアフリカからの移民たちが持ち込んだ料理がルーツということで、その背景を描いているようです。
さて、店員さんにお目当てのモフォンゴの写真を見せてオーダー完了。グランドメニューには載っていませんでした。
まずやってきたのは、お通しのバナナチップス。調理用バナナのため甘くなく、にんにくを効かせたソ ースにディップして食します。湿気たポテトチップスのようで美味しい。
それから数分後。こちらが目当ての品、牛肉とエビのモフォンゴです。なんたるビジュアル!(約30ドル)
牛ハラミのステーキのなかにはモフォンゴが詰まっており、マッシュルームと玉ねぎを炒めた濃厚なソースと 共に食すと相性が抜群!その上に鎮座するエビもプリプリで、1つのプレートで様々な食感が味わえます。
プエルトリコではモフォンゴを食す機会が多かったのですが、このお店は格別でした。見た目もさることながらボリュームもあるので、少食の方はくれぐれもご注意ください。
■サーカス風のお祭り
お腹も満足したところに、街中の広場にサーカスが来る情報をキャッチ。早速移動することに。
お目当ての広場に到着すると、もう夕暮れ。すでに溢れんばかりの観客が集まっていました。
メインイベントが始まった頃にはすっかり夜。まずは、2人のお客さんに楽器を渡しています。万国共通の客いじりからスタートか。
と思いきや、お客さんが楽器を鳴らすという参加型の演目だと判明。音楽に合せ、頭の上にベルを乗せたサーカスの男性がお客さんへ合図を出しています。ラテン式のリズムネタに、広場は大爆笑。
クマがバイクを乗り回したり、ゾウに踏んづけられそうになったり、固唾をのんで綱渡りを見守ったり・・・はありませんでした。「地元の人が集まるサーカス風のお祭り」と言ったところでしょうか。期待したものとは違いましたが、ガイドブックに載っていない地元体験を堪能しました。
『プエルトリコに来たら夜も楽しまなきゃ!』by Circo Fest(サーカス)の団長
ナイトサーカス – Spherical Image – RICOH THETA
■カクテル“ピニャ・コラーダ”発祥のお店発見
“ピニャ・コラーダ”というカクテルをご存知でしょうか。ラム酒をベースに、ココナッツ・ミルクとパイナップル・ジュースを混ぜて作るカクテルです。口当たりも良く、とてもフルーティーな味わいで、男女問わずファンが多いと思います。
そんなピニャ・コラーダの発祥地はプエルトリコなのです。こちらのお店が、正真正銘いわば本家の”Barrachina”。
席に通されて、まず目に入ったのはドリンクサーバー。なんと、中身はどれもピニャ・コラーダ!「自宅に欲しい」と素直に思いました。
こちらがピニャ・コラーダ。トロピカルなパラソルと沈んだチェリーが可愛らしい(7ドル)。適度なフローズンになっており、体に溜め込んだすべての熱を一瞬で冷ましてくれます。なお、ラム酒抜きにすることも出来るので、アルコールが苦手な方やお子様も安心して味わえます。
そう言えば、モフォンゴを食べたRaícesのウェルカムドリンクも、ピニャ・コラーダでした。
お店の外には、本家を示すプレートがありました。呪文みたいな名前のピニャ・コラーダ。プエルトリコの夜に唱えてみてはいかがでしょうか。
■ICANN へようこそ!
プエルトリコ滞在中の2018年3月10〜15日の期間、ICANNの第61回目の会議がプエルトリコにて開催されました。
会場は旧市街にも近い「プエルトリコ・コンベンションセンター」の、約1万7000人を収容するエキシビションホール。
開会式が行われています。スピーチをされている方は、ICANNのCEOであるヨーラン・マービー氏。
各国のインターネット事業者が集まっているため、会場内には同時通訳ブースがあります。いくつかの言語で会 議を聞くことができますが、日本語はありませんでした。
プエルトリコの紹介として、伝統的なサルサの披露が。一気に華やかなムード。
開会式後は、決められたプログラムに沿って 5 日間の会議が行われます。
午前中と午後に 1 回、コーヒーブレイクの時間があります。こちらは飲み物のコーナー。
続いて、軽食のコーナーです。果物やお菓子が並んでいます。こうしたブレイクは海外のカンファレンスでよく行われており、なんだか日本の職人さんのよう。
空き時間は宿泊先に戻る人もいたり、スポンサーブースを見に行く人もいたり。かなり自由です。
■プエルトリコのドメイン「.pr」のブースへ
プエルトリコのドメイン(ccTLD)は「.pr」や「biz.pr」、「com.pr」など、いくつかの種類があります。我々はICANN61のホストを務めた「.pr」レジストリのブースへ突撃しました。
ブース担当のお二人。ドメインについて話していると、後ろから笑顔が素敵な男性が、、。
なんと、「.pr」レジストリの副社長をされているパブロ・ロドリゲスさんが来てくださいました。『.prドメイ ンの料金は高く設定されていますが、スパムで使われることも少なく安全なドメインですよ!』とのこと。
ちなみに、ゴンベエドメインでは「.pr」を16万2000円(税込・1年間)で提供中です。
また、東日本大震災の際は、インフラに被害を受けてしまった日本のユーザー救済措置として、「.pr」ドメイン失効防止のために更新期限の延長を行ったお話も聞くことができました。
1989年に施行された「.pr」は、2019年に30周年を迎えます。PR(public relations)をアピールするドメインとしても使われる「.pr」なので、どんなPR をされるか楽しみですね。
■ プエルトリコまでのアクセスはこちら
■ .prドメインの詳細はこちら
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【応募要項】
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