世界一の動物園になった元オウム園や髪の毛がフサフサなミイラがいると聞いてカナリア諸島に行ってみた

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年間を通して温暖な気候であることから、“大西洋のハワイ”と呼ばれているカナリア諸島は、主にヨーロッパからの観光客が年間約1,000万人も訪れる、人気のリゾート地です。同諸島は7つの島からなるスペイン領の群島で、我々はその中で最も大きいテネリフェ島にある世界一の動物園や先住民グアンチェ族のミイラが展示されている人類自然史博物館に行って、島の魅力を探ってきました。カナリア諸島に割り当てられているccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は「.ic」です。

◆カナリア諸島はどこにあるのか?

アフリカ大陸の北西部、モロッコおよび西サハラ西岸の沖に位置しています。最も大陸に近い島は東部のフエルテベントゥーラ島で、大陸から約100kmの距離にあります 。スペインからは約1,000キロメートル離れています 。大西洋上に点在する7つの島々は、火山性の地形で新しい島は標高が高い特徴があります。島の総面積は約7,270㎢。人口は約220万人(2021年時点)で、公用語はスペイン語です。日本との時差は-9時間。使用されている通貨はユーロ(1ユーロ約159円※)です。

※2024年1月時点

= 目次 =

◆レンタカーをキャンセルしてUberで散策

◆世界一に選ばれた動物園で楽しむオウムのショー

◆地元の人で賑わうセニョーラ・デ・アフリカ市場

◆髪の毛がフサフサなミイラがいる?人類自然史博物館

◆ミシュラン認定のスペイン料理レストラン~カナリア諸島の食事事情~

◆街で見かけた.icドメイン

◆現地SIM速度調査~カナリア諸島編~


レンタカーをキャンセルしてUberで散策

ポルトガル航空TAPでポルトガルのリスボンを経由して、テネリフェ島のテネリフェ・スール・レイナ・ソフィア空港に到着。大西洋のハワイと言われるだけあって、空港内は広いです。

手配済みのレンタカーを取りに行きます。空港内にあるレンタカー会社「Europcar」へ。同社は、フランスのレンタカー会社で 143ヶ国に2,825店舗を展開。20万台以上の車両を所有しています。国際運転免許証を提示して、手続きはスムーズに完了。ちなみにナウルノーフォークは、日本の運転免許証でOKでした。

借りたのはフォルクスワーゲンのファミリーカータイプ。しかし、癖のあるマニュアル車のためか運転がままなりません。結局、レンタカーをキャンセルすることに。キャンセル料金等は発生しませんでした。

Uberを手配して出発です。1月のカナリア諸島の平均気温は22℃。暑くもなく寒くもなく、とても過ごしやすい気候です。天気も快晴。

空港から約40分。宿泊先のホテル「Hotel Taburiente」に到着しました。北部のサンタ・クルス・デ・テネリフェの地域にあって、周辺にはレストランやバーがあって快適なホテルでした。

ホテルの近くにあったのはガルシア・サナブリア公園 (Parque García Sanabria)。島の中心部にある公共の都市公園で入園無料。入口の花時計も有名です。

歴史を感じる街並み。大航海時代には、コロンブスも立ち寄ったアメリカ大陸への中継地でした。

 


世界一に選ばれた動物園で楽しむオウムのショー

ホテルから車で約30分の「ロロパーク」に向かいます。カナリア諸島を代表する観光スポットです。

ロロパークに到着。「ロロ」(Loro)はスペイン語で「オウム」を意味しており、1972年の開園時はオウム園でした。2017年には、世界最大のオンライン旅行会社「Trip Advisor」より世界一の動物園に選ばれています。また、マイケル・ジャクソン氏も生前に訪れたことがあるそうです。

135,000平方メートルの敷地内には水族館や「Naturavision(ナチュラビジョン)」と名付けられたスペースがあり、イルカ、アシカ、ゴリラ、チンパンジー、ペンギン、シャチなど多種多様な動物が飼育されています。

入場料は大人42ユーロ(約6,680円)、子供30ユーロ(約4,770円)とやや高く感じます。しかし、園内には約700種の動物がいる上に、世界に生息する約800種のオウムのうち、約350種にここで会うことができるのです!オウム園からスタートしているだけのことはありますね。

広いスペースで飼育されているフラミンゴ。どの動物も快適な環境で生活しています。

じっくりとオウムを見たかったのですが、時間が無いので進みます。

このゲートの先はオウムやインコが放し飼いされているエリアです。行ってみましょう。

オウムたちが鳴いたり飛んだりしています。触れることはできませんが、一緒の空間を共有していることで触れ合えているような感覚を覚えます。

人間の立ち入り禁止エリアでは、鳥同士が安心してコミュニケーションをとっていました。とても可愛らしいですね。

色んな種類のインコにも会うことができます。

昼食は園内のレストランでピラフ、スペアリブ、フライドポテト、フライドチキン、オレンジジュース、アップルジュース、紅茶を注文。全部で30ユーロ(約4,900円)以上しました。

園内には「Loro Show」というオウムのショーを開催する専用の建物がありました。

ショーの上演時間は20分で1日5回のみ。せっかくなので見てみましょう。

館内に入ると、100名以上の観客が今や遅しとオウムの登場を待ちわびていました。

ショーがスタートすると女性スタッフがオウムの歴史などを説明。その後、2羽のオウムが登場しました。これからゲームが始まるようです。内容はテーブルの上にある輪っかを先に集めたオウムが勝利、というゲームです。

女性スタッフがそれぞれ「こちらのオウムが勝ちますよ!」と観客に向けてアピール。場内は盛り上がります。ゲームがスタートすると、2羽のオウムが一生懸命輪っかを集めます。

他にも観客の頭上をオウムが飛んで行くショー等も行われました。すべてスペイン語ですが、子供からお年寄りまで楽しめる内容なので、あっという間の20分でした。お土産屋さんにあった、オウムのぬいぐるみも可愛かったです。今回も時間の都合上、見ることができなかった動物がたくさんいましたが、園内はとても充実していて1日中楽しめそうなスポットでした。

 


◆地元の人で賑わうセニョーラ・デ・アフリカ市場

アフリカからも近いカナリア諸島。ホテルから歩いて15分ほどの場所にある、セニョーラ・デ・アフリカ市場(以下アフリカ市場)は名前が気になったので行ってみることにしました。

アフリカ市場の入り口です。一見すると市場とは思えない立派な佇まいですね。

中に入ると、まず大きな時計塔が目に飛び込んできました。その周辺には様々なお店があります。

色とりどりの野菜や果物が売られています。

野菜を売っているいくつかのお店は、朝早くから多くの人で賑わっていました。

こちらは魚屋。他にも肉類やスパイス、お菓子、野菜、チーズなどなど、この市場に来れば何でも揃ってしまうのではないでしょうか。

中央には子供用の遊び場もあります。

地下にも多くの店舗や食品スーパーがありました。アフリカ市場という名前からアフリカのものを多く扱っているのかと思いきや、地元民に愛される超便利なマーケットでした。色々なものを売っているので、観光客がお土産を買うのにも良いスポットだと思います。

買い物に疲れたらマッサージチェアで休むこともできます。至れり尽くせりですね。

 


髪の毛がフサフサなミイラがいる?人類自然史博物館

人類自然史博物館にて、先住民であるグアンチェ族の“髪の毛がフサフサなミイラ”が展示されていると聞いて行ってみました。入場料は5ユーロ(約795円)です。

館内はとても広いです。

グアンチェ族の歯や顎の病気について書かれています。顎歯疾患の研究は、当時の人々の食生活、健康状態などを解明する際に必要不可欠であり、グアンチェ族では体内の特定の場所に膿が溜まる膿瘍が、一般的であったと判明しています。1983年に発表されたマルセル・センレール氏の研究によると、当時の人々は膿瘍が病気であることに気づいていなかった可能性が高い、としています。

2階に上がります。何かが横たわっているのが見えます。

ミイラです。先住民グアンチェ族のミイラがありました。ただ、残念ながらこれはレプリカでした。スタッフによると、2017年12月に公開されたミイラの展示は期間限定だったそうです。

本物のミイラと比べると、毛量を盛り過ぎな印象を受けました。グアンチェ族は紀元前 1 年頃、おそらく北アフリカからテネリフェ島に到着し、 カナリア諸島全体の元住民だったと言われています。

独自の言語と習慣を発達させたグアンチェ族はベルベル語の変種を話していましたが、現在では使われていません。 しかし、いくつかの単語はカナリア諸島固有のさまざまな動植物の碑文、地名などを通じて知ることができるようです。

 


◆ミシュラン認定のスペイン料理レストラン~カナリア諸島の食事事情~

ホテルの近くにあったミシュラン認定のレストラン「Restaurante Sagrario」で本格的なスペイン料理を食べることにしました。

最初にお通しのスパニッシュオムレツのようなものが出てきました。塩気が程よく効いており、とても美味しいです。

あまりの美味しさにあっという間に食べてしまった、イベリコ豚の生ハムとチーズ(27ユーロ、約4,310円)。

あとは海鮮をメインに注文しました。「Gambas roja plancha」は海老のグリル(30ユーロ、 約4,789円)。香ばしくて茹で加減と味つけが絶妙でした。

「Ens templada gambas」というサラダに海老、トマト、アボカドなども加え、イカ墨が混じっているパスタ(24ユーロ、約4,789円)。独特の食感です。

しっかりと味付けされたタコ料理の「Pulpo a la gallega」(26ユーロ、約4,149円)。食べやすくて、アヒージョのような味でした。

「Tiradito de atún」という魚のカルパッチョ(29ユーロ、 約4,628円)は、わさびが山盛りになっていますが、それほど辛くありません。ヨーロッパで食べる寿司のような感覚でした。醤油漬けになっているせいか、少ししょっぱ過ぎました。どのメニューも味は濃いめです。店員さんも親切で、おすすめのメニューなどを教えてくれます。

 


 ◆街で見かけた.icドメイン

カナリア諸島の政府は2011年から「.ic」ドメインの運営について前向きな議論をしていますが、未だに利用が開始されていません(2024年6月現在)。そのため、誰も「.ic」ドメインは使うことができないのです。カナリア諸島政府の公式ホームページは、「.org」を使用しています。「.org」は「organization」の略で、非営利組織向けの一般トップレベルドメイン(gTLD)です。

 


 ◆現地SIM速度調査

eSIMのMTX Connectを利用しました。テネリフェ島サンタ・クルス・デ・テネリフェ周辺で1.7Mbpsでした。海外に行く予定のある方は「最強の海外用eSIMはコレだ!海外用Wi-Fiはやめておくべきこれだけの理由」を参考にしてください。

 


■今回訪れた場所

 

■カナリア諸島までのアクセスはこちら