世界で4番目に幸せな国で、市民権がビットコインで買えて、通貨がバーツじゃなくてバツな国バヌアツにある人喰いの村に行ってみた

iPhoneが使えるかどうか片道40時間をかけてツバルに行って確認をしたり、キプロス住民にビットコインを持っているか街頭アンケートを実施する「ドメイン島巡り」。
今回は、人間が人間の肉を食べる生活をしている村がバヌアツ共和国にあるという情報を聞きつけ、その真偽を確かめに行ってきました。ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は、「.vu」です。

人間が人間の肉を食べる行動や習慣は「カニバリズム」と呼ばれていて、カニバリズムをテーマにした、全世界で累計3700万部も発行されている超人気コミックス「東京喰種」や、映画「食人族」等の影響で、幅広い年代に知られています。

バヌアツ共和国は、オーストラリアの東側にある南太平洋諸島の国の一つ。男子なら一度は調べる島「エロマンガ島」を含む83の島々で形成されています。通貨はバツ(Vt、VUV)。タイ王国の通貨であるバーツとは関係ありません。美しい海と自然を満喫できる魅力はもちろんのこと、昔ながらの文化や慣習を知ることができる隠れリゾートとして人気があります。「昔ながらのカニバリズムの文化や慣習を知ることができてしまうので、隠れなければいけないリゾートとして人気」、なのでしょうか・・・?ちょっと怖いですね。

目次
◆フランシスコ・ザビエルも訪れたかもしれない人喰いの村
◆人間の肉の味と食べ方
◆他にもあるバヌアツのスリリングなスポット
◆注意!空港内にあるぼったくりのお店
◆世界で4番目に幸せな国バヌアツの市民になってプライベートアイランドを購入しよう
◆せめてバヌアツのドメイン「.vu」でプライベートアイランド生活を妄想してみる
◆バヌアツいろいろ
◆現地でのSIM購入方法&速度調査~バヌアツ編~

◆フランシスコ・ザビエルも訪れたかもしれない人喰いの村

人喰い村がラノ島にあるとの情報をキャッチした我々は、バヌアツの首都にあるエファテ島ポートビラ国際空港から、マレクラ島ノーサップ空港へプロペラ機で向かいました。
国内線は時間変更がよくあるので、「Important Information from Air Vanuatu」という件名のメールが搭乗前日までに届いた場合は注意してください。今回も夕方の復路便が急遽、昼便に変更されました。

約20人しか乗れない可愛らしい機体。

1時間後、ノーサップ空港に到着。大雨が降ると離着陸できないそうです。

ほったて小屋が二つしかありませんが、れっきとした空港です。

職員のおじさんがリヤカーで荷物を運んでくれました。

空港にあったマレクラ島の観光マップ。

空港の裏手にマーケットセンターがありますが、何も売っていません。

ノーサップ空港から車で約15分北上し、目的のラノ島の対岸に着きました。ここからはボートに乗り換えてラノ島を目指します。

三途の川からのお迎えのようにボートがやってきました。

やはり島には近づきたくない?ボートを漕いでくれるおじさんの顔が心なしか険しく感じます。

船に乗ってから7分。ラノ島に到着しました。
素晴らしい景色です。人を食べる雰囲気は微塵もありませんが、油断は禁物です。

ガイドさんが人喰い族(アメルバティ族)の村に連れて行ってくれます。ガイドさんから離れると危険かもしれないのでピッタリとついていきますが、実はガイドさんも、グルだったら・・・という妄想が頭をよぎります。

おどろおどろしく見えてしまう木々。日が暮れる前に帰りたい!足取りが重くなります。

しばらく行くと石碑を発見。フランシスコ・ザビエルの記念碑とのことなので、あの日本に来たザビエルと思ってありがたく撮影。しかし、帰国後調べてみるとザビエルはバヌアツには行ってないし、写真をよく見ると落書きのような字にも見えます。真ん中の隆起も不可解だし、宇宙から飛来してきた可能性も捨てきれません。

ザビエルといえばトンスラスタイルが有名ですが、もしやこの島での出来事が原因で、、、と勘繰ってしまいます。

そして遂にアメルバティ族の村に到着。

第一村人発見!洗濯機はなく、井戸から水を汲み、手で洗濯をしています。赤いのは血ではありません。

笑顔で出迎えてくれた村の子供たち。
「夕飯が来た!」と思われていないことを内心願いつつ・・・

更に村の奥に入っていきます。ナサラという祭壇があった場所に案内されました。

トーテムポールのようなオブジェが残っています。

奥に踏み込むと、広場に出ました。ラノ島では昔、男性と女性は別々に生活していたそうで、こちらは男性が生活していた場所。

そして!!!

遂に人間の頭蓋骨を発見!「食べられた人たちの頭蓋骨だけど、触ってもいいよ」と薦められましたが、お断りしました。食人をする前日にナサラ(祭壇)で儀式のダンスを踊り、当日の夜に人間の肉を食べて、食後15日間は、ここに滞在する決まりがあったそうです。

ラノ島を含むマレクラ島は、部族間の争いが絶えなかったため、捕らえられた敵の部族の体を「儀式」として食べていました。人間の肉は、敵部族の力を取り込むという目的だったようで、食料として食べられていたわけではありませんでした。


◆人間の肉の味と食べ方

日持ちしないため燻製にして食べることが多く、味は臭みのあるイノシシ肉と似て美味しくないので、貝や他の食材と一緒に食べていました。遺跡にも人の骨と共に、たくさんの貝殻が捨ててありました。
人間の肉を食べると、脳などの神経組織の構造に影響を及ぼすタンパク質「プリオン」が蓄積し、治療法がない致死的疾患にかかる可能性があります。パプアニューギニアのフォレ族は葬儀に際して遺体を食する習慣があり、「クールー病」が多発しました。牛豚鳥肉などおいしいお肉があるので、リスクを冒してまで人間の肉を食べる必要はありませんね。

ちなみに日本のカニバリズムとしては、織田信長が浅井長政の髑髏を杯にしてお酒を飲んだという説がありますが、「信長公記」によると実際には、金箔を塗って髑髏を皆に見せびらかしただけと言われています。また、羽柴秀吉が鳥取城を兵糧攻めにした際、飢えと精神的疲労で、死体の人肉の奪いあいになったという記録も残っていますWikipedia。更にアメルバティ族の村奥深くに進みます。

パイプをくわえたトーテムポールの像。

しばらく歩くと、歴代の酋長を奉る場所に到着。酋長は亡くなると、首だけ土の上に残して立った状態で土葬されます。7日間たつと首をはねて燃やし、骨を祭壇に祭りました。

ラノ島のカニバリズムの儀式は1960年代頃まで続いていましたが、現在この習慣はありません。約8割の方が農業を営み、主に地元のフルーツやココナッツ、タロやヤムの塊茎を食べて生活しています。観光で村に来ても食べられたりしませんので、安心してくださいね。アメルバティ族の方達も自分達の文化に誇りをもつ、フレンドリーな人々でした。

今回は、サウスパシフィックツアーズに取材のコーディネートをしてもらいました。日本語での問い合わせにも対応。
ガイドさんから説明を受けながら観光することをオススメします。但し、ガイドさんは日本語を話せません。


◆他にもある、バヌアツのスリリングなスポット

①バンジージャンプ発祥の地
バヌアツのペンテコスト島は、バンジージャンプの発祥ともなったランドダイビングが行われています。「バンジージャンプ=成人の儀式、度胸試し」と思われがちですが、ここ発祥の地ではヤムイモの収穫を祝う儀式の一つで、毎年4~6月に行われます。

②タンナ島のヤスール火山
世界で最も火口に近づける活火山として有名です。頂上まで行くと、爆発音と共に真っ赤な溶岩が吹き上がってくるのが見られます。太陽が沈み始める17:30から18:00の間が最も美しいと言われていますよ。

バヌアツには他にも活火山があり、2018年7月26日に発生したバヌアツのマナロ火山の噴火の影響で、フィジー発日本着の飛行機便に遅延が発生しました。また、バヌアツで大きな地震が起きると、それに連動して日本でも地震が起きるという「バヌアツの法則」が話題になり、2018年9月6日に発生した北海道地震にも当てはまったとする見解もあります。


◆注意!空港内にあるぼったくりのお店

国際線の飛行機に乗る際、搭乗待合室にある一番奥の左側のこのお店には注意してください。

店員の優しそうなおばさんが、空港内にある他店の倍の値段で売っています。
・500mlのコーラ一缶300バツ(約300円)/ 他店160バツ(約160円)
・小袋のポテトチップス400バツ(約400円)/ 他店 200バツ(約200円)
同じ空港内でも油断せずに、しっかり商品の値段をチェックしてから買いましょう!


◆世界で4番目に幸せな国バヌアツの市民になってプライベートアイランドを購入しよう

イギリスのシンクタンク ニューエコノミックス財団(NEF)ハッピープラネットインデックスによると、「生活満足度」、「寿命」、「環境への配慮」、以上の項目の評価において、バヌアツは世界で4番目に幸せな国に選ばれています。また、財政再建策の一環として、名誉市民権の販売を始めています。
販売額は16万5,000ドル(約1,815万円)ですが、世界で4番目に幸せな国に永住できるなら高くはないかもしれませんね!名誉市民権購入の詳細はこちら

市民権はビットコインでも購入できると話題になりましたが、バヌアツ市民権のオフィスは否定しています。

そしてバヌアツは市民権だけでなく、プライベートアイランドも販売しています。さすが、83もの島々で形成されているバヌアツですね。
お金に余裕のある方は、東京で億ションを買うよりも、バヌアツでプライベートアイランドを購入して老後をのんびりと過ごすのはいかがでしょうか(ただしほぼ無人島です)。


◆せめてバヌアツのドメイン「.vu」でプライベートアイランド生活を妄想してみる

手つかずの無人島を整備するのは大変ですが、プライベートアイランドに建てられたホテルや、レンタルハウスで南国の島生活を満喫してはどうでしょう?バヌアツのドメイン「.vu」ドメインを使ったホテルサイトや不動産サイトをネットサーフィンすると期待が膨らみますよ。

hideaway.com.vu

vanuatuaccommodation.vu

16degreessouth.vu

islandproperty.vu

waterfront.com.vu

ljhooker.vu

カニバリズムの儀式があったバヌアツは、南太平洋の島々の中でも治安が良いと言われています。

一年を通して穏やかな気候、美しい海と自然、治安の良さもあり、毎年大勢の日本人観光客が訪れています。
バヌアツは観光目的で30日以内の滞在なら、ビザが不要です。
バヌアツのプライベートアイランドに宿泊する南国旅行はいかがでしょうか。

■バヌアツへの行き方はこちら


◆バヌアツいろいろ

  • ラノ島で知り合ったフランス人男性
    飲食店がない事を見越して、ペットボトルの中にクスクスを入れてきたそうです。食べる際、ペットボトルを二つに輪切りにして、お皿替わりにしていました。旅慣れていますね。

  • 中華料理の人気店「Golden Port Restaurant & Hotel
    カニバリズムを調査しに来ましたが、もちろんバヌアツには、美味しいお店がたくさんあります。エファテ島、ポートビラのタクシードライバーさんがGolden Port Restaurant & Hotelの中華ランチを紹介してくれました。

レストランからは広い海を見下ろせて、気持ちよく息抜きできます。

焼きそば1,180バツ(約1,180円)塩味か効いた、麺が若干細めの香港焼きそば風。牛肉の炒め物1,480バツ(約1,480円)牛肉も柔らかくて食が進みますよ。

郷土料理の楽しみもありますが、中華料理はどこの国で食べても馴染みがある味でハズレが少ないので、海外で食に困ったときはオススメです。

  • ヤシガニ
    Golden Port Restaurant & Hotel入口に、食用のヤシガニを飼っているケージを発見しました。太平洋の島々では高級食材の一種で、ロブスターのようにゆでたり蒸したりして食べます。日本では、宮古島で食べることができるそうです。


◆現地でのSIM購入方法&速度調査~バヌアツ編~

海外用WiFiルーターGlocalmeを持っていきましたが、バヌアツでは使えませんでした。現地のSIMを購入するのをお勧めします。現地のSIMとして、ポートビラ国際空港で”Digicel”のSIMが購入できます。入国審査と税関を過ぎるとすぐ左側にあります。

500MBのプランのSIMが、2,000バヌアツ(約2,000円)で販売していました。 SIMの設定は、店員さんにお願いできるので、安心してください。

インターネットの速度をfast.comで調査。5.9Mbpsで標準的な速度でした。

 


 

■ 今回訪れた場所

■ バヌアツまでのアクセスはこちら

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