片道40時間をかけてツバルに行ったり、マルタでマルチーズ犬を探し出すドメイン島巡り、第11回目の巡り先はセントルシアです。ccTLD(国別コードトップレベルドメイン) は、”Limited Company(株式会社)” などの意味でも使われている「.lc」。なお、本文内のドル表記は、すべて東カリブ・ドル(XCD)となります。
◆セントルシア、どこにある?
カリブ海の小アンティル諸島にある島国です。また、イギリス連邦に加盟する英連邦王国の1つです。
= 目次 =
◆お祭りの帰りに聞いた謎の音
◆身分証明書不要?!ゲームセンターみたいなカジノに潜入
◆Nintendoはセントルシアでも大人気
◆予約して行きたい「セントラル・ベーカリー」
◆セントルシアにある2つの空港
◆現地でのSIM購入方法&速度調査 ~セントルシア編~
◆街で見かけない「.lc」ドメイン
◆お祭りの帰りに聞いた謎の音
セントビンセント及びグレナディーン諸島から飛行機で約25分。セントルシアの首都カストリーズから最も近いジョージF.L.チャールズ空港に到着しました。レンタカーの受付や、タクシー乗り場があるだけのこぢんまりとした空港です。現地SIMの売り場も見つかりませんでした。
この日は金曜日。毎週金曜の夜にストリートパーティーが開催されるという、グロスアイレット地区に移動します。お祭りっぽいイルミネーションが施されたグロスアイレットのドーフィン通り。
まだ人はいません。
少し歩くと、テントで作られた露店が見えて来ました。毎週開催されているからでしょうか、思ったよりも混み合っていないので、歩きやすいです。
トビウオのフライなどが並んでいます。ツナ(マグロ)が入っている揚げパンを購入しました。日本のツナサンドに似た味わい。価格は5ドル(約200円)。
こちらでは列が出来ています。人気店のようなので並んでみます。
揚げなすやひよこ豆などのサイドディッシュから、魚介や鶏肉などのメインも豊富です。
ロブスターとチキンレッグ(もも肉)を焼いてもらいました。購入したものは、露店内のスペースで食べることが出来ます。
ロブスターの価格は50ドル(約2,000円)でした。下茹でがされており、香ばしい焼き目がついています。お祭り価格なのでしょうか?少し高いような気もします。サイズによって価格が違うので、ご注意ください。
スパイシーな香味ソースが掛かっているチキンレッグは、30ドル(約1,200円)。どちらも、デフォルトでフォークが突き刺してあるのが何とも言えません。
時間が経つに連れて人が増えてきました。お酒を提供している露店も賑わいを見せはじめます。
セントルシアの名所の1つである“ピトン山(Pitons)”をイメージした地ビール。その名もPiton。コロナ・エキストラのような雰囲気がありますが、ライムを搾ったりはせずにラッパ飲みするのが地元流のようです。価格は6ドル(約240円)。
ラム酒の発祥とされるカリブ地域では、フルーツジュースと割ったラムパンチも好まれています。注文をしてからお洒落にシェイクしてくれるわけではなく、すでに混ざった状態のボトルが出てきました。シェイクしている時間はないぐらい売れるのかもしれません。価格は10ドル(約400円)。
手芸品も販売されています。お土産として買うのにも良さそうですね。このお祭りは深夜1時終了とのこと。
お祭りを堪能した我々は、歩いて宿泊施設に向かっていると、奇妙な音に気がつきました(場所はこちら)。付近には茂みがあるので、最初は鳥やコウモリや昆虫の鳴き声では?と思ったのですが、機械的な音のようにも聞こえます。時刻は午後9時。Castries-Gros Islet Highwayを走る車の音以外で耳につくのは、この奇妙な高音だけです。何の音だったのでしょうか?
◆身分証明書不要?!ゲームセンターみたいなカジノに潜入
ロドニーベイにあるショッピングモール「Baywalk Mall」。日本のイオンモールを彷彿とさせる大きさです。駐車場は混雑しており、空きを待つ車が列を作っていました。
建物内に入ると、まるで商店街で軒を連ねるようにお店がずらっと並んでいます。カラフルで可愛らしい内装です。
そして、このショッピングモールの中に、カジノがあるのです。
午前11時から午前1時までの営業、入場無料。18歳以上しか入れません。年齢制限もあるし、我々観光客には、身分証明としてパスポートの提示を求めるケースが大半です。しかし、ここでは身分証明を何も求められず、入場できました。
2階建てのショッピングモールの1階と2階の一角に構えるだけあって、カジノの中は広い。スロットマシンは、かなり古いタイプ。USドルも使えます。東カリブ・ドルがすべて無くなっても安心ですね。
◆Nintendoはセントルシアでも大人気
首都カストリーズのブルー・コーラル・モールに、インターネットカフェを発見。東京で例えると銀座あたりでしょうか。専門店が並ぶ町中にあります。
こちらは、インターネットカフェを運営しているTIBBS TECH SOLUTIONSです。PCの修理やプリントサービスなども提供しています。15分間利用できるコースを購入。価格は3ドル(約120円)でした。
SIMと同様に速度を計測してみると、3.9Mbps。動画などを見るには適していないかもしれませんが、調べ物をする程度なら問題ありません。
お店を出ると見覚えのあるキャラクターたちと目が合いました。どうやら家庭用ゲームが楽しめるお店のようです。
熱中している若者が数名。
せっかくなので、Nintendo Switchでマリオカートをやってみることにしました。プレイ料金は、15分で2.5ドル(約100円)。
店員さんがストップウォッチを準備。5分オマケしてくれたのでプレイタイムが20分になりました。プレイ開始と同時に、ストップウォッチが押されます。
世界のどこでやっても白熱して楽しいマリオカート。店員さんの苦笑いをよそに、レースに没頭しました。
店内を見渡すと、スナックや飲料も買えます。また、ゲーム機本体も販売されています。町の電気屋のような部分も兼ねているのかもしれません。マリオ、そしてNitendoの偉大さを噛み締めた20分でした。
このモールにあるフードコート。中華料理屋が1店舗だけありました、何料理を食べよう?と迷うことがありません。
ドメイン島巡りの定番になりつつあるチャーハンと、鶏の甘酢あんがけです。チャーハンは麦ご飯のようで、炒め料理には不向きな印象。美味しそうな見た目とは裏腹な味のセットは19ドル(約770円)。あまりオススメできないチャーハンでした。
◆予約して行きたい「セントラル・ベーカリー」
首都のカストリーズは観光客も多く、町はとても賑やかです。中央市場に行ってみましょう。
場内に入ってみると鮮やかな衣装や、麦わら帽子などが売られていました。
外にはテントで作られたお店がズラリと並んでいて、野菜や服が売られています。
お店の人が履いてきた靴を並べたように見えますが、靴屋のようです。
女性が群がるこのお店、何を手に取っているのかと見てみると、付け毛(ヘアウィッグ)でした。カリブのお洒落には必需品なのでしょうか。
市場から離れ、歩いて5分の場所にパン屋を発見しました。セントラル・ベーカリーというお店です。
ガラガラのショーケース。ほとんど商品がありません。来客が絶えない人気店です
予約をすれば、好きな色の食パンを作ってくれます。予約をしていない我々は、残っていた2種類のパンを購入。
1つ目は、マフィンです。価格は2ドル(約80円)でした。スコーンのように固めの生地ですが、ブルーベリーが練り込んであり程よい甘さ。朝食にも良さそうです。
2つ目は、ルックスで購入してしまったパウンドケーキのようなものです。価格は、2ドル(約80 円)。期待を裏切らぬ大変な甘さで、食べるのに少し苦戦してしまいました。
パン屋の近くにはセントルシアで最も大きいとされる聖堂、ザ・マイナー・バシリカ・オブ・ザ・イマキュレート・コンセプション(カテドラル)があります。
聖堂内は細部まで装飾が施されており、非常に美しい教会です。他の大聖堂とはまた雰囲気が異なります。屋根や窓に施されたステンドグラスも素敵です。
2019年現在は一部修復中でしたが、カストリーズを訪れた際は是非訪れてみてください。360°カメラの写真はこちら。
ザ・マイナー・バシリカ・オブ・ザ・イマキュレート・コンセプション(セントルシア) – Spherical Image – RICOH THETA
◆セントルシアにある2つの空港
セントルシアには2つの空港があります。首都から近く隣国からの便の発着が多いジョージF.L.チャールズ空港と、カリブ地域以外からの発着便が主なヘウノラ国際空港です。カストリーズからヘウノラ国際空港に向かうルートを検索すると、車で1時間以上かかると判明。
空港へ向かう道中、デナリー湾から北大西洋を見ることができました。カリブ海とはまた違いますが、綺麗です。
ようやく、ヘウノラ国際空港に到着。
出国審査などを終えると、ターミナルやフードコートは多くの搭乗者でごった返していました。
飛行機の離発着状況を見ると、この混雑も納得できます。大手航空会社が乗り入れており、アメリカはもちろん、カナダやイギリスへも行くことができるのです。
jetBlueはカリブ地域に強い航空会社で、ニューヨークなどの都心部へ向かう便もあります。
◆現地でのSIM購入方法&速度調査 ~セントルシア編~
セントルシアでは、”FLOW”と”Digicel”という通信会社がポピュラーなようです。
まずはFLOW。店員さんがアクティベーションまで行ってくれます。購入したのは3日間で300MBのプラン。価格は10ドル(約400円)でした。
快適ではないものの、不自由なく使えました。速度テストサイトで計測してみると、71kbpsでした。
続いては、オセアニアでもお馴染みのDigicelです。
こちらもアクティベーションまで行ってくれました。購入したのは1日間で300MBのプラン。価格は15ドル(約600円)。
同じく速度を計測してみます。5.3Mbpsでした。快適ではないですが、町中でも問題なく利用することが出来ました。
◆街で見かけない「.lc」ドメイン
セントルシアのccTLD「.lc」を、街で探してみました。
不動産屋で使われているのを発見。しかし、店舗のホームページは「.com」を使用しています。
さらにもう1つ、と行きたいところですが、同じドメイン名「candw.lc」が使われていました。どうやら地元のインターネットサービスプロバイダが、メール専用として提供しているドメインのようです。ドメイン島巡りでは、現地のドメインが現地でどのように使われているのか、毎回調査していますが、残念ながらこの他に「.lc」ドメインを見つけることはできませんでした。
街では見かけませんでしたが、セントルシアの政府機関やピザ屋、不動産屋、様々な国のサービスで「.lc」は使われています。
■ 今回訪れた場所